前原外相はCSISに従順

皇紀2670年(平成22年)10月31日

 日刊ゲンダイの底の浅さには毎度参ります。29日に日中首脳会談の中止が決まり、その理由は「日本が雰囲気をぶち壊した、と中共が怒ったため」ということでしたが、原因はズバリ前原誠司外相にあり、民主党内でも更迭論が出ているそうです。本当でしょうか?

 http://gendai.net/articles/view/syakai/127216

 ▲日刊ゲンダイ:日中首脳会談中止 元凶はやっぱり前原だった

 前原外相のことを「無神経ガキ外相」と書いている日刊ヒョンデ……もといゲンダイさんも相当無神経なガキ大衆紙だとは思いますが、ここに登場する「上海在住のジャーナリスト」とはどなたのことでしょうか?

 中共の楊潔篪外交部長は30日、米国が沖縄県石垣市尖閣諸島を日米安全保障条約の適用対象だと表明したことについて、ヒラリー・クリントン国務長官に「言葉を慎み、慎重に行動するよう」などと強い口調で抗議しました。

 http://sankei.jp.msn.com/world/america/101030/amr1010302034007-n1.htm

 ▲産經新聞:「言動を慎んでもらいたい」 楊外相、クリントン長官に抗議 尖閣問題で

 尖閣諸島が沖縄県石垣市の行政区である限り、日米安保の対象には違いありませんが、ひとたび中共人民解放軍に武力侵略されてしまえば、その対象からは外れます。これだけは日本政府が覚悟しておかねばならないことなのです。

 産經新聞さんは読者の心情を「中共憎し」に振れさせようとしている(ように見えます)が、前原外相はまるでそれが任務であるかのように動いています。日中を対立させるために靖國神社を道具に使った「許されざる者」小泉純一郎元首相と同じです。

 私は24日、名古屋市内の講演で、19日に米ハーバード大学のジョセフ・ナイ教授らがシンポジウム出席のため来日したことを話しましたが、招聘企画したのは日本経済新聞社とCSIS(戦略国際問題研究所)でした。ここに前原外相や長島昭久前防衛政務官、石破茂元防衛相らも登壇していますが、彼らはこれまでの秘密会合出席も含めていわゆる「CSIS組」と言えましょう。また、小泉進次郎衆議院議員はCSISの研究員でした。

 単に「勉強のため」ということで片づくつもりなのでしょうが、ナイ教授と同じソフト・パワー或いはスマート・パワー戦略の推進者には、バラク・オバマ大統領の選挙時外交顧問だったズビグネフ・ブレジンスキー元国家安全保障問題担当大統領補佐官らがいます。

 何度も駐日大使候補に名の挙がるナイ教授が提唱しているソフト・パワー戦略は、簡単に申せば米国が直接武力を用いずに介入、目的を達成させる外交を指し、例えば日中戦争を勃発させて米国が漁父の利を得るというものなのです。多少の武力(日米安保の威力?)を用いるとするのがスマート・パワー戦略ということになります。

 今のところクリントン長官も前原外相も、ものの見事にこれに合致する態度をとり続けており、さすがの中共も気づいているのではないでしょうか。激烈な権力闘争の中で、主として受けて立つという人民解放軍と、東京市場を敵に回して中共経済もタダでは済まず、それが体制崩壊に繋がると危惧する共産党指導部とが対立している可能性はあります。

 そんな中で習近平国家副主席が中央軍事委員会副主席に任命されたのであって、皆様ご存知のように共産党指導部も決して一枚岩ではありませんから、胡錦濤国家主席は上海閥を睨みながら、極めて厳しい政権運営を強いられているのでしょう。

 私たちが「反中」感情を炸裂させて日中戦争勃発のワナにはまっては、どうしようもありません。だからこそ中共は過去に手を出してしまった「ありもしない領土問題」を既成事実化させるために必死であり、日本をおとなしく屈服させようと戦略を練っています。これに日本が屈するのも末代までの恥と心得ておくべきでしょう。

 日本は今まさに、とてつもない岐路に立たされていると自覚せねばなりません。「イケイケ、ドンドン」も「日中友好、過去の歴史に反省」も通用しません。感情や精神論で国民の生命・財産を守ることの出来る外交などないのです。私は政府に対し、今すぐ国家情報収集分析機関を極秘裏にでも設けて事に当たるよう要求します

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『前原外相はCSISに従順』に3件のコメント

  1. tom-h:

    日米安保にだけすがりつく前原氏も前原氏ですが、上海在住のジャーナリストという(尖閣問題における)敵国のジャーナリストの言うことを鵜呑みにする自称新聞日刊ヒュンダイはそれに輪を掛けて大馬鹿です。

  2. ストリートマン:

    相手に煙たがれる様になれば、半人前。嫌われて一人前これが日本の政治家には負担なのでしょう。

  3. LINEAGE:

    このエントリーは目からうろこでした。ジョセフ・ナイのソフト・パワー戦略を読んだ事はありましたが、日本の目前の問題と結び付けてませんでした。ネット上だとつい感情的になるし、そういう意見がほとんどですが、本当に日本を守るとなると、こういう思惑が他国にあると知っておかないとね。やっぱり安倍さんが言ってたJCIAは必要。