「広島」を利用する面々

皇紀2670年(平成22年)7月30日

 昭和20年8月6日に広島、9日に長崎米国が投下した原子爆弾による惨状がどのようなものであったかを伝える日本映画は、数多く存在しています。

 わずか1%の核分裂でも、人類の最終兵器として残酷を極める効果を発揮したことは、昭和27年に初めて原爆投下を扱ったとされる映画『原爆の子』(新藤兼人監督・広島)や昭和58年の『この子を残して』(木下惠介監督・長崎)、昭和63年の『TOMORROW 明日』(黒木和雄監督・長崎 ※ただし、投下前日の物語)、平成元年の『黒い雨』(今村昌平監督・広島)などで、あくまで芸術表現を通してではあるが追体験が可能です。

 日本が、この戦争とは別の大量虐殺によってもたらされた悲劇を全世界に訴えてきた非核・反核運動は、まさに全世界に訴えてきた「つもり」に終わり、いわば「原爆投下によって第2次世界大戦を終わらせた」とする米国の詭弁にかき消されてきました。

 そのような現実にまったく気づいていないか、或いは気づかない振りをして「運動利権」を確保し続けたいだけの者たちが、実に愚かとしか申しようのない行いにでています。

 http://sankei.jp.msn.com/politics/local/100729/lcl1007291723001-n1.htm

 ▲産經新聞:オバマキャンペーンは違法、広島市に住民監査請求

 広島市の秋葉忠利市長こそ文字通り「つもり」の運動屋であり、本来極めて重い「平和」の2文字を軽く票に換えているとの指摘をよく聞きます。

 一方、田村和之教授は広島大学にもいた方(現在は名誉教授 こちらを参照)で、第九条の会・ヒロシマの呼びかけ人(こちらを参照)に名を連ねていました。すなわち行政学の教授ともあろうお方が、対米講和の占領憲法を護り抜くと主張しながら「米国の原爆投下の責任を不問にし、アフガニスタンで戦争を続けるオバマ政権を自治体がたたえる行為は不当」と主張する大きな矛盾に目を伏せているではありませんか。

 そもそも、このようなことで地方公務員法違反を持ち出すならば、日教組や全教にこそ斬り込むのが先だろうと申したいところです。

 http://sankei.jp.msn.com/politics/local/100729/lcl1007291756002-n1.htm

 ▲産經新聞:広島の平和記念式典、米国初参列で69カ国に

 米国のジョン・ルース駐日大使が広島の平和記念式典に出席することになったのも、在日米軍普天間飛行場移設問題でこじれたように演出された日本人の対米感情を抑制すべく、政治的な判断によるものと推察します。

 これも外交ですから元々そのようなものによるのですが、たとえ出席されても現在の核保有国が「そうだ、そうだ」と言って「核のない世界」に踏みきるわけなどありません。広島と長崎は政治的に利用されているだけであり、そうであってはならないと思うのが、先人達の舐めた辛酸を忘れない本来保守派の役目だと私は思います。

 日本こそが核の議論をすべきなのです。広島と長崎の過去を「目を背けるもの」のように扱ってこれを避けてきたからこそ、非核保有国の一国にすぎない被爆国・日本の覚悟は全世界に、特に核保有国にまったく届いていません。

 日本の平和主義者は覚醒すべきです。麻生太郎元首相や故・中川昭一元財務相が、なぜ「核の議論を」と提起したのか、そしてなぜそれが問題発言として封印されたのか、考えて下さい。日本に覚悟を持たれては困るのが現在の核保有国なのです。これらを野放しにしておいて「反戦・非核」とは笑止千万ではありませんか?

 ※明日31日、8月1日の更新は都合により、お休みさせていただきます。和歌山市民の皆様は、和歌山市長選挙の投票に行きましょう!

映画『氷雪の門』オフィシャルサイト

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『「広島」を利用する面々』に2件のコメント

  1. ストリートマン:

    拙ない私の英語では多分「過ちは二度と繰り返しません、はMIstakes is not repeated againとでも言うのでしょうが、私はRemenber Hiroshimaが正しいのではないかと何時も思います。この碑文の「悪文」が日本に与える影響は大きいものです。アメリカ大使で有ろうと中国大使で有ろうと「碑文」があるから堂々と来れるのです。Remenber Hiroshimaだと絶体に来れない。

  2. なりと:

    国民が知らない反日の実態様のリンクからここを知りましたすばらしいブログですね今年は日韓併合100年(自分的には100周年記念)管総理は謝罪談話をするきです これはとてつもなく国益をそこないます。断固阻止したいです。勝手ながらリンクもさせていただきました 今後ともよろしくお願いします