前代未聞で非礼になるか?

皇紀2670年(平成22年)4月17日

 今月10日、波蘭の大統領専用機が露スモレンスクで墜落し、夫人らとともに死去したレフ・カチンスキ大統領の国葬に、日本政府は江田五月参議院議長を代表として送ることを決めました。

 http://www.asahi.com/politics/update/0416/TKY201004160349.html

 ▲朝日新聞:ポーランド国葬に江田議長派遣方針…噴火の影響で見送り

 残念ながら他紙はほぼ報じていませんが、アイスランドの火山噴火に伴う火山灰の影響で江田議長の訪欧さえも中止になったものの、果たして鳩山政権の判断はこれでよかったのでしょうか。

 前例がないとはいえ、一応わが国の占領憲法下に於ける行政府(大日本帝國議会の代行機関)の長ですから、絶対的に「分不相応」とは申しません。横路孝弘衆議院議長が足を痛めているというなら、別に沸き上がる私の感情はともかく、それもやむをえないでしょう。

 しかし、カチンスキ大統領は平成20年12月2日、初来日したところで麻生太郎首相(当時)と日波首脳会談を実現しています。

 朝日新聞社記事にもある通り、通常は現職の首相か経験者を送るのが通例ですから、鳩山政権は「自民党の人に頼むわけにもいかない」などと「LOOPY(愚かな)」ことを言わず、唯一面識がある麻生前首相に参列いただくよう要請すべきでした。それが日本国民を代表して故・カチンスキ大統領に哀悼の意を捧げる日本政府の、せめてもの責任ではないでしょうか。

 日本の大臣は国会に縛られて柔軟な外交日程が組めないことも問題で、鳩山由紀夫首相のような「LOOPY」な方でも本来送らないよりはマシです。ところが、江田議長も送らないということは、18日に行なわれる国葬に米国のバラク・オバマ大統領らが火山活動の影響を回避してでも参列するとなると(皆が欠席になるならやむをえないが)、日本はまったく礼を欠いた態度をとることになってしまいます。

 それとも、鳩山首相の「友愛」は最初から日波関係を除外するものだったのでしょうか。或いは、15日に「オバマ米大統領は、鳩山さんと会談するのは本当に嫌だ、顔も見たくないというような表現までしたそうだ」と米側関係者から聞いたとする話を明かした町村信孝元官房長官がいるような自民党には、国家・国民の面子を落としてでも絶対に外交の見せ場を作らせたくなかったのでしょうか。

 これが政権交代の顛末ならば、いっそのこと「(創価学会は抜きにして)元に戻してくれ!」と言いたくもなります。ご大層に「二大政党制」などとうたっていたわりには、随分と幼稚な考えを前提とする民主党にうんざりです。

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『前代未聞で非礼になるか?』に3件のコメント

  1. ストリートマン:

    国家観が欠落している見本でしょう。国内にばかり目を向け自民党には行かす訳にはいかない?外交も出来ない岡田氏には無理でしょうが、矢張りコネが有る麻生氏が行くべきでしょう。私なら「私的」な立場として「私費:ででも出席します。

  2. ストリートマン:

    外国なら与党・野党を問わず「元首相」「元大統領」を送りますね。失礼な事と理解して居ない、ホントに中学生の様な人ばかり、ウンザリします。

  3. matu:

    こんな恥しらずな稚拙な民主党は捨て置き、長年政権を取ってきた自民党からなんとか参列せねば という意見が出ないものでしょうか。町村氏もそんなことを言っている暇があるなら、党として麻生氏に提案してもよかったのではないでしょうか。どいつもこいつも・・・で国益(国としての礼)という発想はどこへいったのでしょうね。今や国会議員の どこにも見えませんね。(嘆)