大蔵省に騙されて少子化へ
厚生労働省が昨日、昨年の出生数を発表し、想定よりも減少が加速していることが分かりました。外国人を含むという点にさらなる留意が必要で、その速報値は、七十五万八千六百三十一人(前年比五.一%減)でした。
このままでは、十年以内に五十万人を下回ると予想され、令和十二年以降に若年層人口が急激に減少するまでに「V字回復」させなければ、その機会を失うかもしれません。現行政府の少子化対策では、全くどうにもならないことを、もういい加減に永田町と霞が関が思い知るべきです。
一貫して申しているように、いわゆる「団塊の世代」が「団塊ジュニア世代」を生んだのに対し、平成元年の消費税導入、翌年の総量規制(旧大蔵省銀行局長通達)がわが国経済を致命的崩壊へと導き、ジュニア世代が社会へ出るころに「就職氷河期」「超不景気」を招いたまま放置した(細川政権から村山政権といった政局の混乱があり、何の手も打たなかった)結果、俗に言う「ジュニア・ジュニア世代」が誕生しなかったことが少子化の始まりでした。
私たち国民は、暮らしの利便性向上など「個の時代」を口にして誤魔化してきましたが、本当は、経済が貧しくて結婚にも出産・育児にも後ろ向きになったのです。「自分一人で精一杯」という国民経済を放置し、その間にも増え続けた政府・国民(大企業・富裕層)資産を温存して霞が関の利権だけを守ってきた政府に、少子化対策を言う資格はありません。
真に「もう後がない」という数値が出たと思うなら、消費税を廃止し、相続税とキャピタルゲイン課税を除いた他のすべて税率を下げ、社会保険料も下げることです。「そんなことをしたら財源が」という財務省の戯けなど「京」単位の莫大すぎる政府・国民資産を背景にした国債購入でいくらでも予算を組めばよいでしょう。
「そんなことをしたら財政破綻が」というさらなる戯けに、もう私たち国民が従順に耳を貸してはなりません。霞が関官僚の利権確保のために、わが国、わが民族が滅びの一途をたどっているとするならば、まさに自分たちで「ほしがりません勝つまでは」を大合唱した後に焼け野原が残った、あの先人たちの絶望を、私たちが繰り返してしまうだけなのです。もう「お国に騙された」では済みません。
旧大蔵省の土田正顕銀行局長(当時 のちに国民金融公庫副総裁、東京証券取引所理事長へ天下り)通達で総量規制が断行された時、報道権力各社は、地価高騰にばかり捉われて「もっと早くすべきだった」と煽り、解除に対して「緩和を慌てるな」と一斉に批判しました。「総量を規制すれば経済が破綻を始める」という誰の目にも明らかだったはずのことには、どの社もどの記者も言及しなかったのです。
これが報道権力の程度であり、私たち国民は、仮にも大東亜戦争を「間違いだった」と片づけてしまいたいのなら、朝日新聞社らの「大本営発表」に騙された体験をもう一度味わってみますか?
共同通信社は、自民党の杉田水脈衆議院議員、若林洋平衆議院議員に続き、昨日記事で扱った日本維新の会の高橋英明衆議院議員をも中傷対象にし、とにかく私たち国民が一部の外国人による暴力行為や犯罪に晒され続けるよう、問題提起の言論をいちいち叩き潰しにかかっています。
或いは、東京放送(TBS)系に源流があるニューズウィーク日本版は、強烈な日本共産党擁護で知られるようになった藤崎剛人氏に「在日外国人と日本社会の共生努力を後退させる右派の差別扇動」なる駄文を書かせて配信しました。やはり共同の記者と同じで、私たち国民から街頭行動(デモ)が起きた原因を過少に扱い、在日クルド人が「右派」から不当な攻撃を受けたように書き散らしたのです。
ここまでくると極めて悪質であり、私たちがクルド労働者党(PKK)や日本クルド文化協会など「一部の在日クルド人」の言動を問題視し、むしろわが国政府の対応(少子化と移民政策)に怒っているにもかかわらず、まるで十把一絡げに特定民族の憎悪差別を扇動(ヘイトスピーチ)したように誹謗中傷するのは、到底許せません。
わが国を好いてくれる外国人が「実は大好き」な国民性の私たちがここまで怒っているのには、十分に十分すぎるほど合理的理由が存在します。ことほど左様に嫌がらせの記事をバラ撒いてくるというのなら、こちらも徹底してその理由を申し上げ続ける。