一帯一路の終わりの始まり

皇紀2683年(令和5年)9月11日

※ 本日の記事配信に手違いがありましたことをお詫び申し上げます。

イタリア首相、「一帯一路」離脱を中国に非公式に伝える-関係者

イタリアのメローニ首相は中国の巨大経済圏構想「一帯一路」に関する投資協定から離脱する方針を中国の李強首相に非公式に伝えた。インド…

(ブルームバーグ日本語版)

 七日記事で申した岸田内閣の改造ですが、当初の話より少し早まり、外遊から「帰国後すぐ」という報道が出ました。ともすれば「首相になりたかっただけ」の岸田文雄首相は、どうにかして延命することを考えているのでしょう。

 物価高から国民を守る総合経済対策の発表を控えているような発言も、その証左です。間違いなく「またもただの掛け声」に終わるのですが、どうしても自身に関心を寄せたい岸田首相の「最後の悪あがき」とでも申しましょうか。

 同じく激しい悪あがきをするほかないのが中共の習近平国家主席です。

 中共産党が世界侵略構想の一つに掲げた「一帯一路」は、ここで何度か指摘したように破綻しかかっているのですが、そのほころびがついに見え始めました。正確には、伊国のジョルジャ・メローニ首相は、来年迎える協定の更新をしないという通告をもって穏便に中共産党から背を向けるつもりです。

 伊国にとっては近隣に当たるバルカン半島の国ぐにが対中債務に追われ始めたのを見ても、中共産党の「呼びかけ」がまともなものではないことに感づいていました。また中共も、超保守政権に交代した伊国が撤退の判断に至る可能性を見越していたでしょう。

 阿大陸各国への「経済支援」という名の侵略の手口も、中共自体の経済成長の急減速でままならなくなり、一帯一路の結束も急減速します。これを逃れられない習氏は、ゆえに急成長する印国で開かれる二十か国・地域(G20)首脳会合なんぞに出席したくなかったのです。

 習氏はこの間、ザンビアやヴェネズエラの大統領の訪中を迎え入れ、首脳会談を開きます。こうした国ぐにもまた、対中債務を膨らませており、これまで侵略構想とは気づかず中共にもたれかかっていました。

 一帯一路からの撤退を決めたメローニ首相が懸念している通り、中共は不当な報復を平気で行います。わが国も目下、似たような状況に晒されており、こうした「チャイナ・リスク」を全世界に知らしめることが「やられた国」の責務です。

 私たち国民にとってその存在がもはや「百害あって一利なし」の岸田首相は、せめてそのくらいのことをしなければなりません。習氏の悪あがきは、世界の迷惑であり、その根を絶たねばならないのです。

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『一帯一路の終わりの始まり』に1件のコメント

  1. 波那:

     随分前に読んだ記事なので街の名は忘れましたが、イタリアには一つの街全体が中国人に占拠されて皮革製品の工場でMade in Italy のブランド製品を作っているのは中国人だと知ってゲッソリしました。ヨーロッパのコロナ蔓延は春節からイタリアに戻って来た大量の中国人によって広まって行ったのではないでしょうか。一帯一路に関わった国全部が百害どころか千害、万害あって一利なし、惨憺たる衰退一路の憂き目となり、チャイナの世界制覇の野望が断たれた事は慶賀の至りですが残した爪跡は大き過ぎますね。
     メローニさんはアニメに随分影響を受けた方らしいですね。でも先日、イタリア空軍を空自との軍事演習へと初めて派遣されるなど、中国とは距離を置く動きを見せられているのが頼もしいです。

    ∇海外「元々親日家だったからね」 イタリアの新首相が大のアニメファンだった事実が話題に – 【海外の反応】
    http://pandora11.com/blog-entry-4336.html