【メモ】イランの米軍機

皇紀2671年(平成23年)12月15日

 昨日記事に引き続き、年末の忙しさに負けてもう一つ確認が遅れていた件について書いておきます。

 それは、米軍の無人偵察機RQ170が、義蘭(イラン)の手に渡ったという報道です。わが国のメディア各社は決して大きく扱いませんでしたが、この事実は絶対に忘れないようにして下さい。

 と申しますのも、当初義蘭政府はRQ170を撃墜して回収したと発表しましたが、これを米国防総省が否定し、しかしながら行方不明になったことを認め、義蘭国営放送が回収されたRQ170の映像をすでに公開しているのです。

 それを見る限り機体に損傷はなく、撃墜されたというより普通に着陸誘導されたようにしか見えません。現に、義蘭軍は対空防衛の電子装置を駆使してRQ170を管制したと主張し始めています。

 10月初旬に米軍は、無人偵察機の操縦機密プログラムがコンピューターウイルスに感染していたことを発表していますが、それなりの技術を有していれば、確かに無人偵察機を誘導管制することは可能でしょう。

 ところが、問題なのはその技術がどこから義蘭軍にもたらされたかです。国防総省の対応が最初から妙であることを考えますと、中央情報局(CIA)が提供した可能性は否定出来ません。

 米国のデイヴィッド・コーエン財務次官(テロ・金融犯罪担当) が今月1日、日本や欧州各国に義蘭からの原油輸入の削減を求めると明言した件を含め、すなちわ対義制裁の責任者に任命されているコーエン次官が態度を詰めてきたわけですから、近いうちに中東で再び戦争が起こるかもしれないのです。

 この手の情報は刻一刻と鮮度が落ちていくので何とも申せませんが、いよいよ米国政府は沙地(サウジアラビア)を切るのか、或いは以色列(イスラエル)に仕掛けさせるのか、少なくとも利比亜(リビア)にわずかな空爆しか実行出来なかった軍よりもCIAが工作力のほうを誇ったはずであり、国防総省がCIAに不快感を抱いているのは間違いありません。

 わが国政府がとるべき道は、何度も申していますように、米国政府からの圧力に屈することなく、義蘭との外交チャンネルを常にオープンにし、避戦のため今すぐRQ170を米軍に返すよう促すことです。これが開戦の時限爆弾なら、技術を解析しても失うもののほうがあまりに多いのです。

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『【メモ】イランの米軍機』に2件のコメント

  1. 元気:

    こんにちは。

    なるほど…
    なぜ、CIAが関わっているのか。理解できた気がします。

    時限爆弾は、仕掛けた側に戻すのが賢明ですが、
    し掛けさせた側の方が一枚も二枚も上手なら、戦争になるかも知れません。
    非戦のために、日本政府こそ、その責務を果たして欲しいものです。
    大国への迎合や反発だけでは、戦争を回避することは難しいということですね。

    国を護るとはどういうことなのか。
    情報戦に勝たねば護れないと思いました。

  2. 遠藤 健太郎:

    【追記】

     義蘭情報省は17日、アミール・ミールザー・ヘクマティー容疑者を米中央情報局の工作員として逮捕したことを発表し、本人もCIAと連携していたことを認めました。