環境保護テロリストの悲劇

皇紀2670年(平成22年)6月12日

 昭和54年に英国のバグルスが発表した『ラジオスターの悲劇』は、私の大好きな曲の1つです。その主題は、テレビの出現によって活躍の場を失った歌手のエピソードに材を得て、ラジオ黄金期のよさ、それが理解できない若者たちへの爆発でさえあります。

 言い換えればただの懐古趣味を歌っているだけなのですが、曲としてそれだけに留まらないことは、今もって色あせないサウンドの完成度の高さにある、と私は思うのです。くしくも、米国MTV開局の昭和56年8月1日、初めて放送されたミュージック・ヴィデオが本作(監督は『バイオハザードIII』などのラッセル・マルケイ)でした。

 よく「守らなくてはならない伝統がある」という表現と「守らなくてもよい伝統がある」という表現の対立を目にします。例えば、現在メンバーの1人が日本で公判中ですが、反捕鯨団体を自称するテロリスト集団「シー・シェパード」や、日本で上映中止になった反イルカ漁映画『ザ・コーヴ』が訴えていることは、日本の伝統文化を否定するものです。

 興味深かったのは、『ザ・コーヴ』に出演したリック・オバリー氏が10日、和歌山大学に招かれての講演で「わたしの国(米国)では奴隷制度を伝統文化と主張してきた。伝統文化を変えることを恐れないでほしい」 と述べたことでしょう。

 http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2010061001024

 ▲時事通信:「ザ・コーヴ」出演者が上映中止を批判=イルカ漁映画の舞台、和歌山で

 奴隷制度を「伝統文化だ」と主張してきた米国が阿呆の極地、または莫迦の巣窟なのです。そのような間違った「伝統文化」の定義に基づいて「漁」を語ってはいけません。そもそも人間はなぜ海へ漁に出たのでしょうか。

 それは生きていくためです。子孫を残すためなのです。ならば子孫にも食べさせねばなりませんから、乱獲で捕獲対象動物を絶滅させてはなりません。これが祭祀王たる天皇陛下のおわす日本民族の「祖先祭祀」「自然祭祀」の基本であり、捕鯨国である日本が調査捕鯨(海洋調査と頭数管理)をかって出た所以です。

 この祭祀の基本もなく、一神教と拝金主義が混ざりあって幾多の種を絶滅に追いやってきたのは、一体どこの国のどいつたちでしょうか。奴隷制度という人間の生命に階級を設け、それを拝金に利用した米国こそ、まず自らの胸にその大きなお手手を当てて考え直すことです。

 和歌山大学の学生たちも一所懸命に反論したようですが、そもそも日本で上映中止になったことと占領憲法に書かれた「表現の自由」は何の関係もありません。これはむしろ、私たちが上映予定の劇場に中止の御願いや申し入れなどを行なった結果であり、たとえ占領憲法でも保障されたものが確かに結実したのです。オバリー氏は何を言っているのでしょうか。

 バグルスの『ラジオスターの悲劇』で特筆すべきは、タイトルでもある「Video killed the radio star」が「the」を使って特定の個人に呼びかけているのに対し、最後半で2度繰り返される「You are a radio star」は「a」をもって「あなたは今でもラジオスターだ」と歌い上げているところです。つまり、「あなた」と呼びかけた「スター(神様)」は絶対的1人ではなく複数であり、すなわち一神教ではなく多神教を歌っています。

 伝統文化の保守すべきか否かを、現世の私たちだけで選別できると思う傲慢こそ共産主義であり、祖先に尋ねてみたのかと聞きたいものです。ご皇室に関しても、決して今上陛下にあらせられて一切を選別なされるわけではございません。

 地球と生命の継承に照らし合わせれば、それが伝統文化であるかどうかの定義ははっきりします。日本の皇統と祭祀がそう示しているのです。仮にも日本民族がそれを捨ててしまったら、もう世界中の誰もが何も定義できなくなってしまうでしょう。混乱と絶滅のはじまりです。「天皇陛下って何のためにいるの?」なんぞと思ったことがある方は、一度思い直されてみて下さい

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『環境保護テロリストの悲劇』に2件のコメント

  1. :

    昨日はお疲れ様でした!ひとつひとつの言葉が耳に残ってます。真の独立とは何か!ttp://sankei.jp.msn.com/culture/books/100612/bks1006120759000-n1.htm「なにものにもまして祖国日本を愛し、誰よりも日本人としての自負心を抱いておられました」(佐藤栄作首相の弔辞より)。吉田茂が、全身全霊をかけて戦い、後世に委ねようとしたものはなんだったのか? 吉田茂の孫にして、元内閣総理大臣の麻生太郎氏が帯に記してくれました。「吉田の夢。それは真の『独立国の完成』だった」と。 吉田茂が見た夢を読み解いたとき、私たちは敗戦のときに置き去りにされた大事な“忘れもの”に気づかされます。以前、遠藤会長が言われてたように、真の独立は、真の『独立国の完成』のことであり麻生元総理もその覚悟を決め、日米安保50周年にむけて行動してたんですよね。全部、ぶっこわしたのが、民主党。こんな政権に委ねるわけにはいかん!改めてそう思いました。昨日の動画できあがるの楽しみにしてます。

  2. 太郎の嫁:

    昨夜テレ東で「世界を変える日本人」を観ました。相撲!を練習しているフランス人に「何故相撲をするのですか?」と聞くと「相撲は1000年以上の歴史がある。歴史があるという事自体が素晴らしいから」と。ああ何て誇らしい国に私は生きているのでしょうか!伝説につながる陛下を頂き、伝統に包まれて生活できる国、それが日本です。伝統を破壊するのが目的のマスコミばかりでは無いはずです。もっと日本の良さを自国民に知らせて下さい。