加油! 台湾人の選択

皇紀2672年(平成24年)1月15日

 http://www.nikkei.com/news/latest/article/g=96958A9C9……
 ▲日本經濟新聞:台湾総統に国民党・馬氏再選 対中関係改善を優先

 台湾の総統選挙と立法院議員選挙は14日、投開票され、国民党の馬英九総統が民進党の蔡英文主席、親民党の宋楚瑜主席を退け、再選を果たしました。

 立法院では、国民党が8議席減らし、民進党が8議席増やしましたが、それでも国民党は過半数を確保しています。なお、親民党と台湾団結連盟(李登輝元総統派)は、それぞれ3議席を獲得しました。

 この結果は予想されたものです。ただ、私はもう少し接戦になると思っていましたが、やはり台湾人は「国家云々より経済」という視点で選択をしたのであり、高齢者介護予算の問題でも、馬総統は蔡前主席(即日辞任のため)より重要視する姿勢を明確にしていたことが、選挙結果に表れました。

 概してわが国の親台派は、馬総統を一貫して評価していません。その最大の理由は、彼が外省人であり、中共との関係を緊密にしてきたからですが、これはあくまで経済政策上のことです。

 その結果、蔡前主席が主張していた通り、所得格差が開き始めており、決して台湾経済は好調ではありません。だからこそ、多くの台湾人は馬総統という選択をしながら、中共のみならずわが国との関係も緊密にしたいと願っています。前回と今回の総統選挙が、すなわち「日本と米国よりも中共」という選択の結果ではないのです。

 台湾の独立問題などについて、本日は従前の主張を繰り返し書きませんが、中共経済自体が対ドルのみでは持たなくなり、すでに激しい物価・給与上昇(インフレーション)を是正出来ず、不動産分野から経済崩壊が見えてきた以上、新自由主義的な2期目の馬政権に台湾人がいよいよ失望する可能性も出てきました。

 よって、この期に「台湾の真の独立」を掲げる勢力が政権を担うのはかえって危険だったのであり、私は今回の結果が馬総統再選という想定通りに終わってよかったと思っています。

 わが国政府は、台湾の総統が馬氏であるうちに対話を深めるべきであり、それを布石として、日台友好の将来を築かなくてはなりません。

 多くの台湾人に「日本との関係強化のほうがよかった」と言われるよう、まずわが国が自立再生を掲げて経済を復調させ、先人たちが繋いでくれた日台関係を護るべく、馬政権下で日台離反を煽りたい中共の思うつぼ(現に代表處や辧事處とは口をきかないなどと言い出す単純愚かな親台派がいる)にはまらないようにしましょう。

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