中国に呑まれたら終わり
同床異夢、いや、実は同床ですらない露中の「合同暴走」。露空軍TU95爆撃機二機と中共・共産党人民解放軍空軍H6爆撃機二機が長崎県の五島列島沖上空で合流し、沖縄県石垣市尖閣諸島へ向かい、沖縄本島と宮古島の間(宮古海峡)上空を抜けて太平洋に出ました。
阿呆の共産党軍による単純な行ないは解説の必要もありませんが、露国軍の狙いは、日米安全保障条約そのものに対する大東亜戦争の結果(米軍の日本占領)への怨念とそれに基づく北海道択捉・国後・歯舞・色丹島の返還拒否の断続的意思表明です。
安倍晋三前首相の失敗は、ウラジーミル・プーチン大統領のようないわゆる「ユダヤ金融排除」による母国の保守を示せなかったことにほかなりません。
プーチン大統領には、安倍前首相が「国際金融の犬」に見えてしまったのです。これが回を重ねた日露首脳会談の途中から大きく露国側の態度を硬化させ、またも択捉・国後・歯舞・色丹島が遠のいてしまいました。
しかし、国際金融が背後に控える米国との関係をこそ前提とする現行憲法(占領憲法)を「無効にできる」といってみせた安倍前首相が結局「何もしない」と分かったプーチン大統領を呆れさせた一方で、わが国には日米関係を重視するあまり結果的に国際金融のいいなりにすらなってしまう保守派の存在により、日露関係は敵対したまま未だ固定されています。
「それは露国が盗んだ領土を返さない卑怯な嘘つきだからだ」というのは分かりますが、桑港講和条約と占領憲法、そもそも大日本帝國憲法との関係を法理論的にわが国自身が正しく認識しない限り、世に「北方領土」と呼ばれるあの島じまは決して返ってきません。対米従属の日本人なんぞに露国が返すわけはないのです。
このままでは、露国は「国際金融の犬からカネを引き出させる」と構えてみせて、経済協力という美辞麗句を繰り返すだけに終わります。それが露国の戦略です。
安倍前首相の失敗は、もう一つあります。
二十三日記事のコメント欄に面白い書き込みがありましたが、東京地方検察庁特別捜査部(元隠匿退蔵物資事件捜査部)が安倍前首相を任意で聴取したのは、彼が任期最後半に中共に呑まれたことを問題視したからではないかと思うのです。
と申しますのも、首相退任後の取材に日中関係の重視を訴えた安倍前首相に、私は著しい違和感を覚えました。退任した途端に靖國神社を参拝したように、自由の身になると自己主張を全開にする彼がそれでも中共を手厚く扱ったからです。
桜を見る会程度では、とても安倍前首相を逮捕できませんが、捜査が警察から特捜へ移ったことといい、安倍前首相自身がこの顛末を招いてしまったように見えます。
国際金融に怯え従い、且つ中共になびくというのは、わが国の為政者として最悪です。安倍前首相が再再度首相になるというなら、せめて中共との関係は完全に断ち切らねばなりません。