安倍外交が進める或る準備

皇紀2675年(平成27年)10月24日

 http://www.yomiuri.co.jp/politics/20151023-OYT1T50145……
 ▲讀賣新聞:トルクメニスタンの事業2兆円超受注…共同声明

 二十二日記事で英国政府がほぼ北京政府の要求通りに訪英中の習近平国家主席を歓待していると申しましたが、大勢がいる議会のほうではそうはいきませんでした。デイヴィッド・キャメロン首相は同時通訳機すら着けない(話を聞く気がない)まま、十一分間に及んだ習主席の演説に対して議員たちが一度も拍手せず、終わっても席を立たなかったようです。

 ヨーク公アンドリュー王子殿下御臨席の晩餐会の席でも習主席の演説中、皆があからさまに退屈そうにしていましたから、英政府の何らかの意図で歓待を演じることに皆が「(意図があって)つきあっている」ということではなかったでしょうか。(英紙報道写真参照)

 その最中にも安倍晋三首相は、中共と関係のある中央亜五カ国を歴訪しています。極めて重要な外交日程でした。

 トルクメニスタンで天然ガスプラント建設など総額約二兆二千億円以上の事業をわが国企業が受注する合意文書をかわせたのは、千代田化工建設、日揮、双日、三菱商事、伊藤忠商事の五社連合が既に建設することに決まっていたからで、彼らの中共のみとの関係にわが国が風穴を開けました。 

 私が何度も改善を提言してきたいわゆる「ODA外交」の「日本がカネをまいても日本企業に発注されない」という欠点をようやく過去のものとする兆しが見えてきたわけですが、ことのほか中共の裏をかくという安倍首相の外交方針が明確です。もし日米と中共が対立しても、中央亜が中共を支援してしまわないよう準備を進めていると申したほうがよいかもしれません。

スポンサードリンク

Comments are closed.