朝日新聞の歪曲…吉田調書
http://www.asahi.com/articles/ASG6351Y4G63UTFK00F.html
▲朝日新聞:吉田調書、自民議員も閲覧ダメ 政府が拒否
朝日新聞社は、東京電力福島第一原子力発電所(1F)に関する政府事故調査・検証委員会が故・吉田昌郎元所長を聴取した「聴取結果書」(いわゆる「吉田調書」)を入手し、所員の九割にあたる約六百五十人が吉田所長の待機命令に反して1Fから撤退していたと報じました。
政府は、朝日に調書を漏らした「犯人探し」をしたようですが、朝日は朝日で、政府がこれを非公開にしているのを逆手にとって、部分的且つ意図的な抜粋で事実を歪曲して報じています。
朝日がこう歪曲した根拠は、調書にある「本当は私、2F(福島第二)に行けと言っていないんですよ」という証言ですが、これには続きがあり、「行くとしたら2Fかという話をやっていて、退避をして、車を用意してという話をしたら、伝言した人間は、運転手に、福島第二に行けという指示をしたんです」「それで何時間も退避していて、死んでしまうよねとなって、よく考えれば2Fに行った方がはるかに正しいと思ったわけです」とあるのです。
つまり吉田元所長は、2Fを退避先に指定したわけではなかったが、緊急時対応要員以外の撤退命令は出しており、結果として2Fで正しかったと証言していました。
このことは、吉田元所長を取材したジャーナリストの門田隆将氏も、ご自身のブログで指摘しておられます(お粗末な朝日新聞「吉田調書」のキャンペーン記事)。
政府が調書非公開の方針を崩さないのは、吉田元所長のご遺志によるところもあり、それが「記憶の混乱による証言の不正確の可能性」という点であるならば、免震重要棟での会議を録画したものからなぜか音声が途切れている部分を公開させれば済む話です。
鬼の首でもとったかのように鼓舞する朝日新聞社に申したいのは、重要なのは調書よりも録音ということであり、それこそ意図的に音声を非公開にした東電に対し、自民党の部会は、いえ、私たちが公開を求めなければいけません。