留学生は日本に永住するか
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20130411-OYT……
▲讀賣新聞:京都で卒業したら留学生の永住OK…特区申請へ
京都府は、府内全大学の学部・大学院で学ぶ留学生に対し、卒業した時点で永住を認める「大学ユートピア特区」を今年度中に政府に申請することを決めました。
私は讀賣新聞社のこの報に触れ、すぐに何人かの日本留学経験者に意見を求めました。と申しますのも、京都府の決定に私たちがどうこう指摘する前に、視点を変えてまず外国人がどう思うか知りたかったからです。
(京都府の決定を説明した上で)日本の大学を卒業し、原則許可の日本永住を希望しますか?
泰王国(タイ)出身の友人二人からは、揃って「いいえ」との返答がありました。現在二人とも泰王国内で大学講師をしていますが、祖国のために役立ちたくてわが国へ学びに来たと言います。うち一人は王室の援助があって日本留学が実現したという経緯もありますが、たとえわが国に好感を抱いても永住したいとまでは思わなかったそうです。
独国(ドイツ)出身の友人は、やはり「いいえ」と返答してきました。わが国への好奇心が芽生えて留学する者の中には永住したい欲求に駆られることがあるのを否定しませんでしたが、いかにも独国の官僚らしく、政治的に便宜を図るような事柄ではないため、「優秀な者ほど祖国に帰る」「京都の目論みは必ず失敗する」と明言しています。
墺国(オーストリア)出身の友人からは、「個人の自由」との返答がありました。独国の友人と同様に行政が永住を促進して何らかの便宜を図る必要はなく、かえって社会的軋轢が生まれるとの懸念を示し、自身が日本永住を決めたことと無関係な措置だとも言及しています。
残る数人からの返答がまだであるため、わずか四人の外国人の見解をご紹介したに過ぎませんが、特に泰王国の友人が「日本の傲慢ではないですか」と指摘したのは、痛烈な京都府への批判でした。
その友人はまさに京都大学への留学を経て帰国していますが、京都への知の集積を目指す行政の思惑は理解出来るとしても、それを永住許可の特例措置をもって実現させようというのは、むしろ外国人に対して「日本に住まわせてやる」といった尊大な態度に映るようです。
彼らが一貫して在日中共人および在日韓国・朝鮮人に対する「特別永住者」制度に「特定人種差別」の底意を読み取っており、皆かねてより批判していましたから、いわば「またか」という感想を抱いていました。
京都府の措置が決まれば、そもそも永住の意思がない者には関係ありませんし、むろん程度の低い大学が狙われやすいとはいえわが国語を習得して卒業するにはそれなりの努力が必要ですが、そうしてでも何らかの分野の対日工作員を永住させようと計画すれば決して難しくはないのです。それどころか好都合でしょう。
これは新手の「移民一千万人構想」です。人を物のように移動させようと行政が画策するものであり、人の移動は個人と家族の自由と国家への帰属の義務の上に成り立つことを忘れています。申請を認めないよう政府にはたらきかけましょう。