被災地を襲うデマとウソ

皇紀2671年(平成23年)5月19日

 東日本大震災と福島第1原子力発電所事故の発生に伴う政府と東京電力による情報隠蔽が、被災された方々のみならず私たちを疑心暗鬼にさせ、一層の不安をかき立てています。

 私は3月13日午前0時更新記事(12日午後入手情報)で、既に福島第1原発の何号機かは特定出来ていないが炉心溶融(メルトダウン)が始まったという情報を提供しました。

 これは原発事故による健康被害の拡大を恐れた東電が、厚生労働省に連絡したことによって分かった事実でしたから、彼らは少なくとも事故発生の翌日には炉心溶融を確認していたはずです。

 それがなぜ2ヶ月も経ってから「1号機の炉心溶融は3月12日午前6時50分に起きていた」などと発表するのでしょうか。官憲発表のままいい加減な記事を書くことでおなじみのメディア各社も、東電や原子力安全・保安院、内閣のことをただ非難出来るものではありません。

 さらに最も許し難いのは、原子力安全委員会の班目春樹委員長が16日、開き直ったかのように「3月下旬、2号機の建屋の地下で高濃度の汚染水が見つかった時、既に2号機がメルトダウンしているとの認識を持ち、同時に1号機と3号機もメルトダウンしているだろうと判断した」などと述べたことです。

 分かっていたのなら……と言いたくもなります。

 なお、現在被災地に外国人が「ここは自分の土地だった」などと居座る、或いは瓦礫と化した土地に自分の所有地だったとでも主張するような立て看板が設置されているという噂を聞きました。

 しかし、土地・建物に関する登記簿を確認すればすぐに分かることであり、ともすれば大津波によるいくつかの基礎自治体の崩壊につけ込まれることを心配する声もありましょうが、これについても既に各地方法務局で帳簿の修復作業が始まっています。そのせいか、実際に外国人が居座っている、といったことは現段階で起きていないようです。

 また、こればかりは菅内閣も政令を出して、登記簿謄本などを取得する際の手数料が特例で10年間免除になりましたから、被災された方々は保険金云々のことだけでなく、まずご家族の土地・建物を確保(確認)なさって下さい。

 第8回『憲法無効論 公開講座』神奈川大会のお知らせ

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