「菅内閣大人災」の間違い
政府は1日、気象庁が命名した東北地方太平洋沖大地震の発生による目下の大災害を「東日本大震災」とするよう閣議決定しましたが、はっきり申し上げて「菅内閣大人災」と呼称するべきでしょう。
平成7年の阪神淡路大震災でも、一部で「村山内閣大人災」と指摘されることがありましたが、今回は専ら福島第1原子力発電所の事故を巡り、東京電力と原子力安全・保安院、菅内閣の「三つ巴の無策」と申して過言ではありません。
http://takedanet.com/2011/03/41_70dc.html
▲武田邦彦(中部大学):原発 緊急情報(40) これからの福島原発と被曝
むろん賛否両論はあるでしょうが、私が得て公開してきた情報と、中部大学の武田邦彦教授(元旭化成工業株式会社ウラン濃縮研究所所長)によるこの指摘は、多くの点で一致しています。
特に「政府やメディアは『もっとも汚染をあびない方が良い時期』に『安全だ』を繰り返したので、『直ちに健康に』という呼びかけはまったく、まずいと思います」という部分は、その通りです。
http://www.asahi.com/national/update/0402/TKY201104020166.html
▲朝日新聞:放射性物質予測、公表自粛を 気象学会要請に戸惑う会員
にもかかわらず、日本気象学会はまるで「大本営発表に逆らうな」とでも言わんばかりに、放射性物質の風向きも考慮した大気中拡散の影響を予測した研究成果の公表を自粛するよう、研究会員に通知してしまいました。
しかし、海外ではすでに予測成果が公表されており、わが国土の太平洋側に放射性物質が拡散していることを警告しています。国際原子力機関(IAEA)による土壌汚染の指摘をも一蹴した菅内閣は、正しい判断をしているのでしょうか。
http://www.dwd.de/
▲独国 交通・建設・都市開発省:Nuclear reactor incidents in Japan(英語版)
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2011033100027
▲時事通信:飯舘村に避難勧告を=IAEA
政府が情報を公開しないから対応への不信を招くのです。そして、それこそが風評被害を拡大させるのであり、いたずらに恐怖を煽るような広瀬隆氏の発言は問題だと私も思いますが、あるべき対策の方法論から「最初に大きく手を打つ」という意味で警告することを「風説の流布」としたがる政府こそが、風説を流布しているのではないでしょうか。
http://getnews.jp/archives/105404
▲ガジェット通信:広瀬隆氏『ニュースの深層 福島原発事故 メディア報道のあり方』での発言へのいくつかの修正(北村正晴 東北大学名誉教授)
いわば米国に主導されたわが国の原子力発電に対する賛否(左右)の政治運動によって、安全保障の基本が損なわれるのは厳しく非難されるべきです。そもそも占領憲法の問題を何も言わずに論じていることは、ただ滑稽でしかありません。
現に福島第1原発より大きな規模の津波被害を受けたはずの宮城県女川原発(東北電力)はまったく問題なく、仮にも原子炉を冷やすために不可欠な電源が失われることもありませんでした。私はまさか「原発反対運動」で退避を呼びかけ続けてきたのではないのです。
何度も申しますが、元々わが国政府に災害対策マニュアルが存在していないこと、菅内閣が極度に無能であるために対応を間違えていることが、現下の混乱を生み出しています。
これからのわが国を考える時、土壌と水質の汚染は致命的です。最悪の事態を想定して多くの人々の生命の安全を確保出来るよう、平時より私たちの叡智を結集して、或いは叡智の結集を要求して考えておかなければなりません。それが得意な国ではない、と肝に銘じるところから始めて下さい。
皇紀2671年(平成23年)4月3日 12:00 PM
震災による福島原発事案によって、各原発に改善予算を組まれていくでしょうが
人災による予算までは、考えるでしょうか?
今回を機に、人員的ミス・テロなどを含めた包括的な対策があってしかるべきだと
考えます。
いたずらに不安を煽るわけではないですが、日本海側で起きた拉致テロを思うと
不安であるというより、このまま議論さえ無いような空気は止めて戴きたいです。