「集団妄想」が事実曲げる
台湾の衛生福利部は昨日、能登半島大地震を受けて五日から民間に募り始めた支援金が七日までのわずか三日間で約四億円にも達したことを発表し、送り先をわが国側と協議する模様です。
また、外交部も呉釗燮部長(民主進歩党)が「日本有事は台湾有事」とまで述べ、単独で約六千万円を支援する旨の発表がありました。
わが国が自然災害に遭う度、いち早く温かい手を差し伸べてくれる台湾の皆さんに、衷心より感謝申し上げます。
<再掲>令和6年能登半島地震災害義援金(石川県)
北國銀行 県庁支店 普通 28580
口座名義は「日本赤十字社石川県支部 支部長 馳 浩(ハセ ヒロシ)」
受付期間は令和六年一月四日から同十二月二十七日まで
大地震の翌日に発生した羽田国際空港衝突事故について、三日記事の段階で判明していた事故発生の経緯を、ここでは一切取り上げませんでした。それら情報の信憑性を疑ったからです。
現段階で「海上保安庁側が間違えた」「いや、管制官が確認を怠った」と断じるのは、あまりに早計にすぎます。ことほど左様に海保と羽田管制を原因とする声が多数挙がっていますが、ひょっとすると日本航空機が着陸に際して認識違いをしていたかもしれません。
報道権力は、航空会社の元機長といった専門家を招集し、独自に分析させて情報を埋めたがります。私たち国民の間でも同様の行為が散見され、一歩間違えますと、そうした憶測が勝手に拡散されてすっかり醸成されかねません。
しかし、航空機の事故調査には、かなりの時間を要します。よって破損した機体の回収が不十分だった日航機123便墜落事故(昭和六十年八月十二日)について、未だ事故原因を疑う声を払拭できません。三分の二が吹き飛んだ垂直尾翼のほとんどが今も相模湾の海底に沈んだままなのです。
乗客乗員三百七十九名全員を脱出させ、世界各国から賞賛された日航に対しても、事故の原因だった可能性を排除せず慎重に事故調査が進められます。韓国がよく陥りがちな「犯人捜し」に終始して再発防止を怠るほうが、よほど亡くなられた五名の海保官に申し訳がたちません。
中世欧州で流行した「魔女狩り」は、いわゆる「集団妄想」が原因ですが、勝手な憶測が真実を歪曲させてしまうことがあります。
昨日記事で改めて取り上げた自民党の政治資金パーティー収入不記載についても、私たち国民が総出で妄想を展開し、出てくるはずのない(自民党への復讐の機会を伺っていたとされる)司法機関の暴走を許してしまいました。検察官僚の犯罪的政治介入を、集団化した国民が認めてしまったのです。
それがいかに恐ろしい間違いであるか、気づいた時には大抵取り返しがつきません。正気の者が警告し続けるほかないのです。