「中国には毅然と」のなぜ

皇紀2683年(令和5年)11月5日

 目下のイスラエル軍によるパレスチナ侵攻について、どうも右派(イスラエル寄り)と左派(パレスチナ寄り)という構図に押し込められ、真実が見えにくくなっています。これは、わが国の左翼・極左(対日ヘイトスピーチ団体)が徒党を組んで「ガザの人びとを助けて!」などとわめきながら街中を練り歩いたりするからです。

 しかし、イスラエル軍がパレスチナで大虐殺に及んでいるのは事実であり、わずか三週間のうちにバレスチナの子供たちだけで三千人も殺されています。病院などの医療機関もつぎつぎに攻撃され、むしろ大東亜戦争に於ける米民主党の所業を思い出させるに十分です。

 パレスチナのハマース党(支持率は三割程度)が仕掛けた形になっているのは事実ですが、先月十日記事冒頭で申した米民主党のジョー・バイデン政権の手口を見る限り、露国にウクライナを侵攻させた結果の手詰まりが新たな「目くらまし」を生んだにすぎません。

 立て続けにガザ地区の難民キャンプを攻撃したイスラエル軍は、救助に駆けつけた医療関係者までもを皆殺しにし、もはやご遺体が散乱する地獄絵図と化しています。延延と権力を握ってきたリクード党のベンヤミン・ネタニヤフ首相も、自身の汚職事件に対する司直の手から逃れようと、この地獄を生み出した大罪人です。

 何度も申しますが、元は言えば旧大英帝国の二枚舌どころか三枚舌外交が招いた顛末であり、外交がいい加減なことを言って適当に処理した場合、長い年月を経て如何なる悲劇を生み出すか、今になって私たちが思い知らされています。

高市早苗氏「撤去」「放置できない」中国の海上ブイ設置問題、X投稿で決然とした姿勢 「保守政治家の正念場」と識者(1/2ページ)

 高市早苗経済安保担当相が、中国の〝暴挙〟に強い姿勢を示している。沖縄県・尖閣諸島近くの日本の排他的経済水域(EEZ)内に、中国が無断で「海上ブイ」を設置して…

(zakzak:夕刊フジ|産經新聞社)

 そこで九月二十五日記事で取り上げた中共・共産党による暴力について、わが国政府がどうしなければならないのか、という答えが自ずと出てくるのです。

 まず、南支那海の旧新南群島スカボロー礁近海に海警局船が勝手に設置した浮遊障壁(海上ブイ)は、フィリピン(比国)政府が毅然と撤去に動き、北京政府外交部に文句を言われたようですが、撤去してしまえば問題はありません。比中関係の障壁を比国自身が取り除いたと考えてみましょう。

 ところが、上川陽子外相は、連合国(俗称=国際連合)の海洋法条約に「撤去」の項目がないにもかかわらず、中共に撤去を求めるとしか答えられませんでした。外務省は、項目がないことを中共に「お願い」して実現するとでも思っていますか?

 いいえ、彼らもはっきりと「思っていません」。勝手に障害物を置いていった犯罪者に「撤去して」と求める行為自体がほぼ無意味なのを知っています。しかし、交戦権(外交権)を剥奪された現行憲法(占領憲法)に従えば、もうこれしかほかに方法がないのです。

 高市早苗経済安全保障担当相は、この隙を突いた発言をしています。撤去の項目がないなら、撤去しても如何なる法律に抵触する可能性がありません。障害物の撤去にすぎませんから、外交権にも関わらない、と強弁してしまえばよいのです。

 比国政府の毅然たる態度こそ正しく、占領憲法政府のいい加減な態度は、確実にのちのち悲劇を招きます。沖縄県が中共産党人民解放軍の侵攻を受け、無残に人びとが殺され、拿捕された時、私たちが高市担当相の問題提起を実現させなかったことを悔いても、もう遅いのです。

 単なる「反戦平和」では、何ら解決しません。私こそ反戦平和を唱えてきただけに、戦争の火種をいちいち取り除き、日中関係に障壁を作らせないと訴えるもの(穏やかな世論形成)です。

 中共の暴力行為を見逃すことこそ過激な好戦論であり、これを許してはならないのです。

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『「中国には毅然と」のなぜ』に1件のコメント

  1. 日本を守りたい:

    人は 本当に結ばれているものを 守る。
    守らずには居られないのだ。

    人が本当に結ばれているもの それこそが
    尊いものなのである。 

    そして
    人の 尊いものへの感受性を 「魂」と呼ぶ。

    売国の官僚ども 売国の議員どもは
    既に 魂を失っているのだ。

    私の言葉など 彼らには通じないだろう。
    私に出来る最善の戦いは
    神の恩寵によって彼らが魂を回復するようにと祈ること かと思う。
    私は死ぬ日まで この祈りを続けようと思う。

    この事を忘れないよう 自戒のために 書かせて頂いた次第です。拝。