皇紀2673年(平成25年)6月13日
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1306/10/news052.html
▲ITmedia:安倍首相、「左翼の人達が演説妨害」Facebook投稿を削除か
https://twitter.com/soilyano/status/343778104508039168
▲Twitter:首相。私はTPP反対街宣の主催者の一人ですが……
十一日記事でも言及しましたが、安倍晋三首相はフェイスブックを利用しています。そこで九日、東京都渋谷区内での都議会議員選挙応援演説の様子について、最初からその場にいた環太平洋経済連携協定(TPP)に反対する自称・保守系団体のことを「左翼の人たち」「恥ずかしい大人の代表たち」とののしり、彼らの演説を「妨害」と断じました。
指された側の方がツイッターで反論していますが、既に該当する安倍首相の書き込みは削除されています。この顛末は首相秘書官たちの責任とも申せますが、近頃の安倍首相はまるで何かに怯えているように見えて仕方がありません。
TPPに関する政権公約の破棄もそうですが、第一次内閣での「靖國神社不参拝」を悔いていると言いながら一向に参拝せず、いわゆる「河野談話」を見直すと発言したにもかかわらず内閣官房長官の口からこれを否定させたり、憲法論議を避け始め、衆参同日選挙に持ち込もうとした意気込みも消え失せました。
これら全て私が「参拝すべし」「新談話を出すべし」「大いに問題提起すべし」「野田(前政権)解散の出鱈目を正すべし」としてきたことだけに、極めて残念としか申しようがありません。第二次内閣発足当初に見られた外交での強かさも今や風前の灯です。
独立総合研究所の青山繁晴氏は十二日、関西テレビ放送の報道番組で、自民党内の「安倍降ろし」が始まったと指摘したそうですが、私もこれ以外にいわば「安倍首相の腰砕け」の理由は見当たらないと思います。
第一次内閣の時も「自民党こそが安倍首相を引き摺り下ろした」と申したことがありますが、だからこそ七月に衆参同日選挙を実施して安倍政権の正当性を全世界に証明し、政権基盤を強化すべきだと訴えてきたのです。
しかし、安倍首相を以前から支持していると思われる複数の方に私の提言は強く拒否されました。はっきり申しまして、過剰に安倍首相を擁護する思惑が「安倍降ろし」と手法を同一化させ、結局は安倍政権を再び短命に終わらせようとしています。
民主党政権の酷い間違いを正すべく麻生政権に戻すよう唱えてきた私は別にそれでも構いませんが、このまま安倍首相に「(「保守」とは何かという前提はさておき、媚中・媚韓朝・屈米ではない)日本保守政治」をさせないまま失脚させて本当によいのでしょうか。
保守系団体の正統な演説(※注→追記)を「反対勢力」と思い込むほど、安倍首相は党内の「反安倍」の動向に神経を尖らせ始めているのかもしれません。その結果、重要な政策がブレ出しました。未だに「資源採掘」を明言した成長戦略も打ち出せておらず、五年後の商業化を目指すとした当初の方針はどうなるのでしょうか。
安倍首相がここで弱気になることは、特に米中に対して間違った信号を送ることになります。昨日記事で取り上げた日韓通貨交換協定の件も無関係ではありません。もはや安倍首相を支持するか否かの問題ではなくなり始めているのです。
実のところ私の本意ではないのですが、それでも安倍首相に対して「あなたの政権基盤が『国民の支持』であることに変わりはありません。やる・やめさせるとおっしゃった政策を推進し、強くあってください。弱くなれば、あなたは支持を失うでしょう」という声を届けてください。
安倍晋三事務所 〒100-8981東京都千代田区永田町2-2-1 衆議院第一議員会館1212号室
【追記】
渋谷駅前で街頭演説の許可を取っていた団体がいわゆる「保守系団体」かどうかは、お示しした情報源からのみでは判然としません。安倍首相側が発言を削除したのも、同様の理由のようです。
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皇紀2673年(平成25年)6月12日
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130609/plc130609……
▲産經新聞:日韓通貨スワップ協定、韓国の延長要請なし 出方見守る政府
平成十七年に締結した分の日韓通貨交換(スワップ)協定が本年七月三日に満期終了となることは、五月二十四日記事で取り上げましたが、私の知る限り実はこれ以降、自民党内の親韓議員を中心に延長を模索する動きがありました。
麻生太郎元首相(現副首相兼財務相)は、連合国(俗称=国際連合)国際通貨基金(IMF)を通した東南亜諸国連合の会合で合意したチャンマイ・イニシアティヴの枠を決して超えないよう日韓間の融通額を増やしましたが、来月満期を迎える三十億ドル分は、ウォンに危機が発生して融通した場合にいわばわが国がのちに自力で回収しなければならないものでした。
ウォンや人民元のようないわゆる「ローカル・カレンシー」に対して、円、ドル、ユーロは国際決済通貨(ハード・カレンシー)であり、基本的にこの協定はわが国にとって有利な要素など何もありません。
ただIMFを通してさえいれば、いざと言うときの「取立て」は彼らが有無を言わさずやってくれるので、日韓貿易で何らかの損害を被った日本企業の損失を比較的早く補填出来ます。麻生元首相の狙いは恐らくそこにしかありませんでした。
ところが、安倍晋三首相の就任後、親書を携えた特使まで派遣されながら日韓関係を悪化させる言動ばかり繰り返す韓国政府は、一方的に韓国だけが有利なこの協定の延長交渉を躊躇しており、わが国の親韓議員は「望まれてもいない」のに延長の実現を画策しています。
以前にも申しましたが、韓国政府はかつて日米にはしごを外され、もはや「IMFによる占領統治」との表現が最適なほど財政も経済も焼け野原にされた経験から、近年中共に接近し、韓国銀行の金仲秀総裁が昨年九月末、中韓通貨交換の常設化に言及したほどです。
親韓議員たちの誤算と不必要な「焦り」はこのあたりから顕著になりましたが、何度でも申しますと、日韓関係の改善に不可欠な「韓国による島根県隠岐郡隠岐の島町竹島の武装占拠」の解除がなされるどころか、こちらが不当に領有主張しているかに見せかける裏工作ばかりして経済的には危機を迎えている国家を相手に、国際決済通貨の円を融通してやる必要は全くありません。
株価の乱高下に対して微動だにしなかった日本銀行の黒田東彦総裁を批判する報道があふれる中、現下の投機的な「博打」を冷ややかに見た彼を「我慢強い」と評価する声はなく、その程度の感覚で「日韓関係のために協定延長を」と言うのは軽率に過ぎます。
皆様にご協力を賜りたいのは、首相官邸に対して「日韓通貨交換協定の延長交渉はしないでください。するなら竹島奪還と引き換えですし、それ以外に私たち国民の得になることは何一つないと思います」などといった嘆願の手紙を書いて送ってください。
これはほんの一例ですが、丁寧且つ端的にお願いしていただきたいのです。どうやら官邸は今のところ「韓国次第」という従来の方針でいくようですが、必ず延長を前提にした無理な介入があります。それに負けないよう私たちも声を出しましょう。
首相官邸 内閣官房 〒100-0014 東京都千代田区永田町2丁目3−1
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皇紀2673年(平成25年)6月11日
http://www.afpbb.com/article/disaster-accidents-crime/……
▲AFP:米当局が市民の通話記録を大量収集、大手9社のネット監視も
英国紙ガーディアンは五日、米国家安全保障局(NSA)がジョージ・W・ブッシュ政権に引き続きオバマ現政権下でも大手携帯電話会社から全利用者の通話記録を収集していたと報じ、同紙と米国紙ワシントン・ポストは翌日、NSAがマイクロソフト、アップル、グーグル、ユーチューブ、フェイスブック、スカイプといった米インターネット大手企業九社のサーバーから動画や写真、電子メールを直接収集していたと報じました。
このプログラムは「プリズム」と呼ばれており、米政府は同日、破壊活動(テロリズム)防止目的の事実を認めています。また、米中央情報局(CIA)で契約職員だったエドワード・スノーデン氏が九日、「プリズム」の存在を報道各社に暴露したのは自分だと名乗り出ました。彼によると、米連邦捜査局(FBI)も同様の記録を直接収集していたといいます。
米政府当局はスノーデン氏を国家機密情報漏洩容疑で捜査する方針ですが、彼は既に香港に滞在しており、特別行政区の司法制度に基づいて米国とは犯罪者引渡し条約が締結されているものの、履行されるかどうか分かりません。
最悪の展開は、中共の人民解放軍が彼を直接聴取することです。グーグルなどが米政府の要請に応じて情報を極秘に開示してきた可能性は以前より知られており、実はサイバー攻撃部隊を擁する人民解放軍もよく知っているでしょうが、それでも米政府にとって不愉快な展開であることには違いありません。
私はこれまで多くの方に「ツイッターをやってはどうか」「フェイスブックで書いたほうがよいのでは」といったお誘いを受けてきましたが、頑なにお断りしてきました。それどころか、わが国の政治家が易易とこれらのツールを使用していることに極めて批判的だったのです。
安倍晋三首相もフェイスブックから情報発信していますが、そもそも「茉莉花(ジャスミン)革命」の成功の影にフェイスブックがあったことからも、私はCIAによるいわゆる「情報の中抜き」を疑ってきました。そのようなツールはとても使い物になりません。
とはいえ、私たちもインターネットの検索サイトを利用すればほとんど米国に何らかの情報が流れていることを覚悟しておかなければならず、真正保守政策研究所が動画配信のためにユーチューブを利用する際にも最低限の注意はしてもらってきました。少なくともインターネット上で重要な打ち合わせは一切行ないません。
最近、私は友人たちから「LINEやろうよ」とよく誘われます。LINEとは、主としてスマートフォンなどで利用するのに適する無料通話・メールアプリケーションであり、NAVERで知られる韓国NHNの日本法人が開発、運営しているものです。
申し訳ありませんが、わが国の領土を武力によって不法に占拠し、攻撃してくる国家最大のインターネット会社が、日本法人であれ何であれ、無料で提供してくるようなものなど全く信用出来ません。
私の感性をよもや皆様にも推しつけるつもりは毛頭ありませんから、利用なさりたいならば無論結構なのですが、この手のものは最初に開発して運営し始めた国が最も強いのです。わが国はまたも情報戦でほとんど勝てない現状に甘んじています。
だからこそ、ましてソフトバンクが人民解放軍系の通信会社と組んでわが国に機器を設置してまわっているのは極めて危険なのです。
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皇紀2673年(平成25年)6月10日
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130607/stt130607……
▲産經新聞:【慰安婦問題】維新・中山氏「朝鮮人の親は弱虫か」 強制性主張に
いわゆる「慰安婦問題」の「従軍強制」について、旧太陽の党(日本維新の会)の中山成彬代議士会長は七日の党代議士会で以下のように述べられました。
「自分の子や近所の娘が連れて行かれるのを黙って見ていたのか。そんなに朝鮮人の親は弱虫だったのか。このことは日本人をおとしめ、彼らの祖先もおとしめている。こういうのはやめようというのが私の率直な気持ちだ」
これに対し、日本維新の会共同代表で大阪市の橋下徹市長が「歴史家がやるような発言は控えないといけない」と述べたといいます。
まず、両氏の発言はかねてから私が申してきたことそのものです。中山元文部科学相が衆議院予算委員会で慰安婦問題の出鱈目を徹底的に解明した際も、本来は予算委でやるような話ではないと断りましたし、歴史問題に政治家が口を出すべきではないとも主張してきました。
さらに、この件で言及した時の橋下市長の物言いについて、私たちの先人たちも当時の朝鮮人女性たちも冒涜していると批判しましたが、自分の発言は「歴史家がやるような発言」ではなかったとでも強弁する気でしょうか。
中山元文科相が予算委員会で提示した証拠により、もはや慰安婦問題は終了しています。日韓対立の根拠は失われたのです。その点に於いて、際に申したことを繰り返しますと、「何らかの無駄な対韓拠出に関わるなら、なるほど予算委で取り上げてもおかしくない話」でした。
ところが、橋下市長が日韓対立を蒸し返し、米国を巻き込んで混乱させたのです。よほど中山元文科相が対立を沈静化させるような決定的証拠を示したことに「都合が悪い」と目論んできたのでしょうか。今回も自身の妄言を棚に上げて中山元文科相の発言を批判しています。
何度でも申しますが、橋下市長はいかなる政治案件に於いても対立軸を創出、扇動して自己の保身を図るという手法でしか安心しない(不安で仕方がない)という政治家です。
慰安婦問題が既に「日韓案件」ではなく「日欧米案件」になってしまったと私は申しましたが、その背景に韓国系政治喧伝工作の暗躍があるのは周知の事実としても、安易に対日非難に加担する米国の連邦議会議員や州議会議員たちに対して、問題の内容でわが国の冤罪を晴らすことは極めて困難にせよ、何らかの説得をしなければなりません。
国家三権の対米従属が前提となる占領憲法(日本国憲法)の有効状態を維持したままでは無理ですが、無効確認さえしてしまえば、歴史問題でたとえわが国の政治家が自国を誇る発言をしようとも、それを批判する米国に対して「日米同盟を破壊する米政界の動きと捉えられかねない」「太平洋防衛は米国だけでやれるのか?」と落ち着いて反論出来るようになるのです。
中山元文科相が目指す通り、もうこれ以上日韓で自分たちの先人を傷つけ合うのはやめましょう。騙されている米国を眺めながら中共の工作部隊が喜ぶだけです。
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皇紀2673年(平成25年)6月9日
【コラム】
映画『エンド・オブ・ホワイトハウス』 6月8日(土)全国ロードショー
よりによってアメリカの独立記念日にホワイトハウスが北朝鮮のテロリストに占拠され、大統領が人質にとられた!……笑えない。いや、別に笑って欲しい映画でもなかろう。
独立記念日と言えば、『インデペンデンス・デイ』(ローランド・エメリッヒ監督)では異星人の襲撃によってホワイトハウスが一瞬で爆破されたし、大統領が人質になると言えば『エアフォース・ワン』(ウォルフガング・ペーターゼン監督)があった。
なぜかこの二作ともドイツ出身の監督がメガホンをとっているのだが、『エンド・オブ・ホワイトハウス』の監督はアフリカ系アメリカ人のアントワーン・フークアだ。実はエメリッヒ監督の『ホワイトハウス・ダウン』も八月十六日に公開(予定)になる。
まぁ立て続けにホワイハウスが火の海になる映画を作ったハリウッドが病んでいるのか、もうアメリカ自体が病んでいるのか、外国人である私たちの知ったことではないが、いよいよ北朝鮮のテロリストにアメリカの中枢を襲わせるという設定は日本人にとっても興味深い。
当然アメリカはホワイトハウスの危機想定ぐらいしてきたが、映画として描かれることはなかったと思う。大統領専用機がハイジャックされる映画も公開当時は驚かされた。なぜなら、ハリウッド映画界はごひいきの民主党政権下であれ好かん共和党政権下であれ、政府の意向と連動することがあるからだ。
これまで大統領を襲ったりホワイトハウスを汚染してきたのは、大抵ロシアの工作員や元軍人、或いは中東のテロリストや麻薬カルテルだった。つまり、アメリカの敵はコイツらね、というわけ。
ところが、『ホワイトハウス・ダウン』のほうのテロ組織はともかく、『エンド・オブ・ホワイトハウス』ではほぼ初めてと言っていいほど北朝鮮を「核の脅威」とともに徹底的にアメリカと敵対させている。日本海域から太平洋第七艦隊を撤収させ、核ミサイルの発射コードを教えろと迫るらしい。
対する大統領は『幸せのレシピ』のアーロン・エッカートだが、未だにアメリカ人の最も好きな映画の中の大統領は『インデペンデンス・デイ』のビル・プルマンだと言うから、やはりどの国も誇り高く戦って勝つ人物を理想とするようだ。
そこで北朝鮮のテロリストと戦うのは、心に傷を抱えて小さな職責に甘んじている『300(スリーハンドレッド)』のジェラード・バトラー。指揮権は『ディープ・インパクト』でバラク・オバマの登場より先に黒人大統領を演じた下院議長役のモーガン・フリーマンが握る。このあたりの設定とキャスティングがいかにも現在のアメリカだ。
わが国は今、北朝鮮と対話を始めている。何よりも早く拉致被害者を奪還するためだが、そのために朝鮮総連の問題で妥協することも出てくるだろう。しかし、アメリカは北朝鮮を突き放した。
韓国映画界が日本との戦争を描いたことは何度もあるが、そんな作品が作られる背景には、それほどの国民的関心、韓国の場合は「反日」とかね、厳然と存在する。アジアの地図もまともに見られないアメリカ人の関心が、ようやく私たち日本人のレヴェルに追いついてきたのかもしれない。
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