皇紀2670年(平成22年)6月2日
映画の筋書きによくあるのは、倒すべき敵を倒したかと思ったら、実は背後にもっと大きな敵が存在していた、というようなものがあります。例えば、ジョージ・ルーカス監督の米国映画『スターウォーズ』シリーズに於ける「諸悪の根源はダース・ベイダーかと思いきや銀河皇帝だった」といったお話しです。
鳩山由紀夫首相が2日午前、辞任しました。背後で操ってきた小沢一郎幹事長も辞任で、民主党執行部は総入れ替えになります。緊急に開かれた党両院議員総会で鳩山首相が語った口ぶりから、鳩山首相が小沢幹事長を道連れにしたという感じですが、本当にそうでしょうか。(画像は産經新聞社配信)
民主党は、何かにつけて自民党が1年単位で首相を交代させてきたことを批判してきました。確かに、最後の麻生太郎首相は、メディア各社による誹謗中傷の中にあっても腹をくくって選挙に臨まれた結果だったとしても、安倍晋三・福田康夫両首相は、結果として自民党清和会の中で政権のたらい回しをやったという印象は否めません。
しかし、鳩山首相はわずか8ヶ月しかもちませんでした。これは、非自民政権誕生の期待を担った細川護煕首相とほぼ同じです。その無責任ぶりと何が違っていたというのでしょうか。
私は昨日記事で「たとえ鳩山首相を近日中に辞めさせてそれで済むという問題ではありません」と書きましたが、参議院議員選挙を直前に控え、皆様そうは思われませんか?
いざとなれば政権交代劇を支えなかった民主党議員たち、ことに改選組の輿石東党参議院議員会長のいわゆる裏切りは、この「自民党の劣化版政党」の性質を如実に表しています。意外にも、社民党の福島みずほ党首の行為が決定打となり、それを嫌悪した元社会党・社民党の日教組出身議員が諸悪の根源かもしれません。
面白可笑しく脚本を書くなら、真の諸悪の根源は米ホワイトハウスだったりして……。なぜなら、占領憲法をそのままに、未だ米軍に守られることを甘受するような政府ですからね、日本政府は。首相退陣の1つの言い訳になったのが、普天間飛行場移設問題というのは、あまりにも象徴的でした。
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皇紀2670年(平成22年)6月1日
或る大橋巨泉さんと親しい方がこう言うのです。巨泉さんが今までおやりになったTVCFの中で、もっとも「やってよかった」と思っておられるのは、パイロット萬年筆株式会社(現 株式会社パイロットコーポレーション)のCFだった、と。
それは昭和44年のもので、当時パイロットが社の起死回生をかけて製作したのですが、当初広告代理店から出された3案を巨泉さんが「これじゃ当たり前すぎて社を再興させるほどの力にならない」と突っぱね、ぶっつけ本番でやったのが「はっぱふみふみ」でした。
今見ても「みじかびの きゃぷりきとれば すぎちょびれ すぎかきすらの はっぱふみふみ」とは、何とも大胆なものです。で、なぜ巨泉さんがこれを「やってよかった」と今でも思っておられるかと言えば、実は放映ののちパイロットは業績を上げ、現在に至るのですが、巨泉さん宅にわざわざパイロットの労働組合代表がお礼に来たというのです。「これでまた私たち社員は皆ごはんが食べられます」と。
労働組合とは、このような組織であるべきです。巨泉さんは、ご自分の芸能活動が他人様の生活のお役に立てたと実感できたことが、とても嬉しかったのだそうで、春日大社の葉室頼昭宮司(昨年1月3日没)が自著に「はたらく」とは「はた(周囲)をらくにする(楽しませる)こと、と日本民族は説いてきた」と書いておられたことの実践でしょう。巨泉さんは政治思想を社会主義に置いておられますが、言っておられることは実に保守主義的なのです。
私はもう2年ほど前から「中共の労働者賃金はすでに高騰しはじめている」と指摘してきましたが、そのような傾向に係る混乱、いわゆる「チャイナリスク」の一端が日本企業を襲い出しました。
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2010060100329
▲時事通信:ホンダ工場で数百人乱闘=スト参加者と政府系労組が対立?中国
労働者の賃金が適性に上げられていくのは当然のことですが、ここでは共産党系労組がそれを阻止し、私企業社員・従業員の権利としてストライキに打って出た労働者がさらにそれを阻止しようとして乱闘になっています。同じことは、韓国企業の現代自動車に対しても起こりました。
貧しい環境からたちあがった温家宝首相は、死に体化した鳩山由紀夫首相との日中首脳会談を無事に終えましたが、このような問題にうまく対処しなければなりません。
一方で中共は、鳩山政権の弱体化を狙って人民解放軍の動きを活発化させ、東シナ海のガス田開発に於いても、鳩山首相から(日本にとっては不利なことこの上ない)妥協案を示させ、温首相は喜んで帰ったようです。
共産主義国は、民主主義国の弱点をよく分析しています。日本は、小沢一郎幹事長ともども民主党へ政権交代したことで弱体化している、と見積られていることでしょう。すなわち民国連立政権の存在自体が国益を損ねているのです。たとえ鳩山首相を近日中に辞めさせてそれで済むという問題ではありません。
日本政府が中共のような国家とまともに対峙できないのは、共産主義を自覚しないまま占領憲法によって「個人単位の尊重」をうたい、実質的には共産主義国であるという化学変化を起こしつつあるからで、本当は巨泉さんのように、自らが「反保守」を標榜しつつ「日本民族であること」を隠せないのなら、まだわが国の保守主義の基本哲学は決して滅んでいないのです。
「左翼」を自覚しながら実は巨泉さんのような日本人が多いのも、私の目から見て事実であり、さればこそ労組が政治運動に奔るのと同じくらい「改憲・護憲の政治闘争」は莫迦らしく、真正護憲論こそがその下らない左右の垣根をぶち壊して日本を再興させます。そんな国家の基軸があるのだということを知って下さい。
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皇紀2670年(平成22年)5月31日
今回は、すでに製作・公開された劇映画ではなく、現在製作中とされる記録映画のことについて触れておきたいと思います。昨年9月3日、中共の「中国民間保釣連合会」を名乗る団体が、沖縄県石垣市尖閣諸島の領有権はなぜか中共にある、と突然主張し始めてからの40年の運動を振り返る記録映画の製作を香港で発表しました。
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-149831-storytopic-19.html
▲琉球新報:【中国時報】尖閣運動の映画制作へ 完成後、各地で上映
琉球新報社配信記事によると、本作は1編40分の全10編構成になるらしく、尖閣諸島の歴史的背景をたどるわりには、領有権主張以来たったの40年しか経っていないことを、無関係な「抗日戦争8年終結」を持ち出してまで自らあらわにしてしまっています。
一体どのような作品に仕上がるのか見ものですが、この団体メンバーが語ったという日本の政権交代に期待する声は、まさに叶えられたのではないでしょうか。
鳩山由紀夫首相は27日、全国知事会の席上、尖閣諸島について「日中当事者同士で議論して結論を出す問題」などと発言し、翌日には東京都の石原慎太郎知事が「(鳩山首相は)自国の国土を中国に売っている。『協議する』とは、一歩も二歩も譲歩するということ。こんなばかなことをいう総理がどこにあるか! 怒るのは当たり前。怒らない国民の方がどうかしてるね」と批判しました。
http://sankei.jp.msn.com/region/kanto/tokyo/100529/tky1005291715006-n1.htm
▲産經新聞:【週刊知事】怒るのは当たり前 石原慎太郎知事
これについては、岡田克也外相でさえ首相の発言を不適切であると批判して「尖閣は日本の領土問題ではない」と述べています。
もう鳩山内閣は閣内不一致だらけです。決して連立政権を離脱していった社民党との間だけではありません。こうしたことへのメディア各社の政権批判はどこへいったのでしょうか。例えば麻生前内閣で同じことが起きていれば、とっくにメディアが一斉攻撃を仕掛け、大臣が辞任に追い込まれているに違いないのです。
尖閣諸島は沖縄県石垣市にあり、そのことは間違いありません。そして、まったく無関係な他国に日本領土強奪のわなを仕掛けられた場合、どのようなロジックで闘い、はね除けるべきか、今一度ご確認下さい。
http://www.shinhoshu.com/2009/12/post-119.html
▲真・保守市民の会:「領土と憲法」大阪決起集会の動画配信
仲間均石垣市議会議員・南出喜久治辯護士・遠藤健太郎代表
日本領の証拠/日本政府の大失態/よく使う「固有の領土」というロジックでは闘えない理由など
◎上記画像は西村眞悟 前衆議院議員の「議員活動報告」より
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皇紀2670年(平成22年)5月29日

鳩山由紀夫首相(民主党)は28日、在日米軍普天間飛行場移設問題をめぐる政府方針への署名を拒否したとして、福島みずほ消費者・少子化担当相(社民党)を罷免しました。
旧日本社会党の二の舞(与党となった村山政権で党是を曲げ、のちに党が消滅したことの繰り返し)にならぬよう、参議院議員選挙をもう直前に控えて社民党も必死だったでしょう。よくやりました。あとは、一刻も早く連立政権から離脱することです。
何度でもあらためますが、私は「在日米軍は要らない」というより「他国の軍隊を自国軍としては使えない」「同盟を永久普遍のものと勘違いしてはいけない」という考え方であり、それでいて国民に対する社会福祉として国軍は必要であり、さればこそ大日本帝國憲法を復原しなければ、占領憲法第9条は、或る意味社民党や日本共産党の言う通り、自衛隊を違憲の存在にしてしまいます。「合憲」としてきた解釈改憲は占領憲法違反の何ものでもありません。
ですから「沖縄を裏切るな」と言って突っぱねた社民党はよく頑張ってくれたのですが、仮に在日米軍をすべて撤去したあとの沖縄県経済振興策と、国家防衛策の具体的且つ法理原則を提示しなければ、それは政治ではありません。鳩山内閣のどこにも政治家がいないのです。
もっとも滑稽なのは、鳩山首相は「政府方針に従わない」という理由で「国外移設」を主張し続けた福島担当相を罷免したわけですが、過去に、しかもほんの数週間前にさかのぼると、鳩山首相自身が「国外移設、最低でも沖縄県外」と主張しており、何なら今の自分で過去の自分を罷免せよ、と言いたい。
もうこういうお莫迦さんには、昭和60年製作・公開の米国映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』に端を発した全3部作でも鑑賞していただきましょう。非常に辻褄の合わない物語展開を見せますが、それを一瞬忘れさせるほど構成がよくできており、私が子供のころに夢中になったロバート・ゼメキス監督の娯楽作です。
鳩山首相が過去に戻って自分で自分を罷免すれば、現在はもう首相が鳩山氏ではなくなっており、福島担当相の罷免もありません。おそらく、小沢一郎幹事長が道連れ辞任で、党の選挙対策は今ごろメチャクチャになっているでしょう。
問題は、本作の主題だった明るい未来を描けるかです。安全保障問題にも、経済・暮らしの問題にも、占領憲法の大問題が関わってくるという現実を正しく認識している本物の政治家(→平沼赳夫衆議院議員)にご登場願わねばどうにもなりません。実際はデロリアンに乗って歴史に小細工するわけにはいきませんから、堂々とやる(→真正護憲論の実践)しかないのです。
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皇紀2670年(平成22年)5月28日
メディア各社が連日報じているように、昨年の大相撲名古屋場所で、指定暴力団山口組弘道会傘下の組長らに土俵下の「維持員席」で観戦できるよう親方らが便宜を図ったとされる問題が発覚し、日本相撲協会は27日、関わった清見潟親方を譴責(けんせき)とし、木瀬親方を委員から無役の年寄へ2階級降格させ、木瀬部屋を閉鎖する処分を決めました。
http://www.jiji.com/jc/c?g=spo_30&k=2010052700840
▲時事通信:「維持員席」調達に74万円=2席分、親方側支払い?名古屋場所、暴力団観戦
まさかここで周防正行監督の『シコふんじゃった。』をご紹介申し上げるつもりはありません。あれは不純な動機で学生相撲を始めた主人公(本木雅弘)が、次第に相撲の世界に魅せられてゆくという物語ですから、また別の機会にしましょう。
それはともかく、なぜかメディア各社がチラリと報じて決して深追い(解説すら)しないもう一方のほうが気掛かりで仕方ないのです。それは、暴力団組員に手配されたとされる6席のうち、2席は親方からコンサルタント業の男性を通じたとのことですが、あとの4席もが「遊技会社」社員から直接暴力団組員へ渡っています。
この「遊技会社」と表現されている業態は、早い話がパチンコ関係でしょう。パチンコ店チェーンか、或いはパチンコ機器メーカーだと思われます。こちらのほうがよほど暴力団に対して直接的で、悪質だとは思われませんか?
メディア各社は、もはや「遊技会社」からの広告収入を頼りにし、報道番組や情報番組でも彼らの不祥事は取り上げないようにして、一方の「近頃何かと不祥事を起こす不透明な伝統の塊」である相撲界叩きに終始しています。

私はやはりここで、この一本をご紹介申し上げておきましょう。それは、昭和27年製作・公開の日本映画『お茶漬けの味』です。私のもっとも尊敬する小津安二郎監督の作品であり、「松竹三羽烏」といわれた佐分利信の枯れた芝居と、小暮実千代の気の強い女の芝居が見事に調和してゆく物語でした。
昨年11月29日記事「小津安二郎と日本人」でも取り上げましたが、本作では小津組の笠智衆がパチンコ店店主を演じており、当時早くも小津監督と脚本家の野田高梧先生はこう言わせるのです。パチンコを指して「こんなものが流行る世の中はイカンですよ」と。
小津監督の時代の先見性は言うまでもありません。であるからこそ、人間が生きていくために普遍の「食べる」という行為が、小津映画に於ける物理的な空間と物語の説話論的持続を維持したり、分断したりする有用な映画的要素になっている、と東京大学元総長の蓮實重彦先生は自著『監督 小津安二郎』(筑摩書房刊)で指摘しています。本作では、まさに「お茶漬け」がその主題を担いました。
これほどまでに汚れ墜ちた占領憲法下の日本を、なおご存命なら小津監督はどう描いたでしょうか。
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