日中の相違全て中国の問題

皇紀2682年(令和4年)11月17日

日中首脳会談を17日開催、対面は3年ぶり…岸田首相「対話を前進させたい」

【読売新聞】 松野官房長官は14日の記者会見で、岸田首相と中国の 習近平 ( シージンピン ) 国家主席がアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に合わせ、17日にバンコクで会談すると発表した。対面での日中首脳会談は2019年12…

(讀賣新聞社)

 東南亜諸国連合(ASEAN)プラス3首脳会合ついでの日韓首脳会談で、わが国との関係改善の材料を何一つ提示できていない尹錫悦大統領に対し、岸田文雄首相は、日韓併合条約発効下の韓国人労働者を「徴用工」などと騒いで不当に金銭を要求している問題について「互いに早期解決を図る」と言ってしまったようです。

 岸田首相が言うべきは「日韓請求権協定で全て解決しているため、二度と何も企むな。もしまた企めば、過去に類例のない強烈な対応をすることになる」以外にありません。

 わが国側がこの種の「莫迦丸出しの隙」を見せてどれほど日韓関係が歪められてきたか、外相時代に何も学ばなかったのが岸田首相です。これだから韓国国内で「岸田首相は何とでもなる」などと言われてきました。

 また、両首脳が話し合った「自由で開かれた印太平洋構想」は、そもそも安倍晋三元首相の発案に米国が乗った形で進められてきたもので、特に印国を日米豪側へ引き寄せた安倍元首相の外交成果は、高く評価されるものです。あなたたちが「自分発案」のように話し合ってよいものではありません。

 少なくとも尹大統領がこれを語るなら、日米韓関係の再構築に全力を尽くし、北韓(北朝鮮)と中共に対する正当な警戒を強めねばなりません。

 そこで本日、岸田首相が習近平国家主席との日中首脳会談に臨みますが、北京政府の外交部は既に、日中間の「相違点を適切に処理すべき」とわが国を牽制しています。

 そもそも日中間の相違点があまりに多くなったのは、何もかも中共の言動が原因であることを相手に突きつけねばなりません。その自覚を表明しない中共は、常にわが国を舐めきっているのであり、岸田首相が外交で得点を稼ぐには、まず「中共が多くの懸念を全て解決せよ」と厳しく叱りつけることです。

 第一に、沖縄県石垣市尖閣諸島周辺への領海・領空侵犯はもちろん公海上の通過も異常な頻度に及んでいることを指摘し、今後侵犯すれば「警告に留まらない」と厳命しなければなりません。

 第二に、台湾を武力侵略するかの言動を直ちにやめ、仮に侵略行動に出れば「中共のほうが地図から消えることになるだろう」と叱責することです。

 習主席は、鄧小平元中央軍事委員会主席のことを一切評価せず恨んですらいますから、鄧氏や周恩来元国務院総理が主張した「求大同存小异」の逆の道(小異を先鋭化させ大同せず)を突進しています。

 ですから習主席に「求大同」を語りかけても全く響きません。無駄な試みです。

 岸田首相に残されているのは、よって中共の主張でわが国が呑めないものは、全て明確に拒絶し、厳しく非難することしかありません。これをよく覚えておかねばならないのです。

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