日本の表現技法が焼かれた
昨日、私たちを最も驚かせたのが京都アニメーション放火事件(第一スタジオ=京都市伏見区)です。これは、もはやテロ(テロリズム)と申して過言ではありません。少なくとも放火と断定された事件では平成以降最悪であり、三十三名(十九日午前零時現在)ものスタッフが亡くなられました。衷心よりお悔やみを申し上げます。
この日は、京アニが日本放送協会(NHK)の取材を受けるべくセキュリティを解除していたらしく、埼玉県さいたま市在住の青葉真司容疑者(四十一歳)はそれを知ってか知らずか、まるでこの日を狙い撃ちしたようにスタジオの一階部分へ侵入し、ガソリンをばらまいて火を放ちました。かつてのようにセル画やフィルムなどを扱っていれば、もっと早く燃え広がっていた(誰一人逃げられなかった)かもしれません。
アニメには疎い私でも、京アニと申せば『涼宮ハルヒ』シリーズや『けいおん!』ぐらいは知っているほど著名且つ評価の高い映像・映画制作会社であり、そもそも手塚治虫氏が設立した虫プロダクション出身の八田陽子さんが昭和六十年に創業した会社です。それがこのテロによって現在制作中の作品は焼かれ、スタッフのほとんどを失いました。
わが国は、そのクオリティに対する世界的評価とは裏腹に、アニメーターの人数が全く足りず、長らく韓国や中共のスタジオに外注して仕上げてきたほどです。そのため、表現技法の流出といった問題があり、八田さんはそのようなこともあって京アニを作りました。しかし、これほど優れたアニメーターたちを一度に失ってしまったことは、今後のわが国のアニメ芸術界に多大な影響を及ぼすでしょう。
この容疑者を擁護するような信じられない言動には、どうか惑わされませんように。言論・表現に殺戮行為で対抗するなど、以ての外です。
【追記】犯人の男は現在治療中であり、警察はまだ逮捕できません。記述に不正確な点がありましたことをお詫びします。
皇紀2679年(令和元年)7月19日 11:12 AM
お悔やみとお見舞いを申し上げます。
大柄な男が、大量のガソリンを台車に乗せて長い距離を運んでいたそうですから、さぞや目だったことでしょう。
埼玉からふらりとやって来た土地勘の無い人物にしては、非常にスムーズに犯行に及んでいます。
もしも、被害に遭われた会社の何らかの関係者による犯行だったとしたら、更に痛ましいことです。
改めてご冥福をお祈り致します。