日航はまた「突然死」する
内閣官房副長官などを歴任した鴻池祥肇参議院議員(兵庫県選挙区)が二十五日、かねてより相当体調を崩されているとは聞いていましたが、亡くなられました。衷心よりお悔やみを申し上げます。
さて、わが国の海上自衛隊哨戒機に向かって攻撃直前行動をとった韓国海軍艦について、もはや聞くに耐えない韓国政府のいいわけがなおも二転三転しながら続いていますが、本日は日本航空(JAL)の件を取り上げます。
この十二月のうちに、まず男性副操縦士が過剰飲酒で英国警察に逮捕され、実刑判決を受けるという不始末を起こし、今度は女性客室乗務員が機内で飲酒していたことが分かりました。
実は日航乗務員の飲酒については、以前から指摘する声があり、特に成田-ホノルル便に於ける数度に及ぶ目撃情報に触れたことがあります。ですから、こうして問題が発覚しても「やはり」と思うほかなかったのです。
私は、昭和六十年八月十二日夜に発生した日航機123便墜落事故以来の悪印象を払拭できず、これまでやむを得ず利用した関西-ロス・アンジェルス便の一度しか日航の搭乗経験がありません。ほかは全日本空輸(ANA)か同じスター・アライアンスのシンガポール航空などを利用するようにしてきました。
よってそもそも日航によい印象がなくて申し訳ないのですが、日航が事実上の経営破綻(会社更生法の適用)をした八年前、当時の民主党政権・前原誠司国土交通相(京都二区)は、自身の後援会長だった京セラ(京都市伏見区)の稲盛和夫名誉会長を再生にかませ、多額の税金を投入しながら再生後の利益を全て稲盛氏に吸い取らせたのです。
こうして何らの反省もなく(と申せば現場で歯を食いしばった社員たちにとっては過言かもしれませんが)経営を続けられた日航は、かつて何度も起こした死亡事故の教訓も虚しく、基本的な規律のたがまで外れ始めたのでしょうか。
もともと航空会社というのは、経営の難しい業種です。例えば、米国を代表したパン・アメリカン航空が破綻し、残った「ビッグ5」といわれたアメリカン航空、ユナイテッド航空、デルタ航空、ノースウエスト航空、USエアウェイズのうち、全てが連邦破産法第十一章(事実上の経営破綻)を経験し、ノースウエストとUSエアーに至っては姿を消しました。
この破綻と再生が繰り返され、いつの間にやらスマートなマニュアルまで登場し、航空会社はあっけなく何度でも「突然死」するようになります。
奇しくも二十四日の「外来祭り」に「ハンドベル」なるものを東京国際(羽田)空港で振り回した日航乗務員たちは、その手にカクテルグラスを持ち、アルコール依存症に震える手で音が鳴っていたようにさえ見えたと揶揄される始末では、またも破綻の日が近いのかもしれません。
皇紀2678年(平成30年)12月26日 9:16 AM
九州在住の私は飛行機と言えばスターフライヤーしか利用しないのですが、昨年どうしてもチケットが取れず、やむ無く日航を利用し、1000円上乗せすることで利用できる少しランクの高いとされる座席を購入したのですが、「これで1000円取るのかよ?」と言いたくなるようなショボさに「もう使わないだろうな」と思いました。それと今回の飲酒騒ぎは関係ないでしょうが、一度「やらかした」企業は何度でもやらかします。あれだけの悲惨な事故を起こしておきながらまともに原因の検証もしなかった企業に「日本」の看板など背負ってほしくありません。再び破綻した際には「もう二度と復活するなよ」と呪いの言葉でも吐いてやろうかと思います。