北朝鮮の不気味な沈黙は…

皇紀2676年(平成28年)12月20日

 http://www.sankei.com/world/news/161220/wor161220……
 ▲産經新聞:駐トルコ・ロシア大使が銃撃を受け死亡  犯人は「テロリスト」と露メディア

 露国のウラジーミル・プーチン大統領が訪日直前、トルコ(土国)のレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領とシリア情勢をめぐって電話会談をしていたというのは、既に知られた話ですが、アンドレイ・カルロフ駐土露国大使が十九日、首都アンカラで開かれていた展覧会の会場で銃撃を受け、亡くなりました。衷心よりお悔やみを申し上げます。

 これも非常にまずい展開です。その場で死亡したと思われる犯人の正体は(露国側は「テロリスト」と発表しているものの)まだよく分かりませんが、大使が駐在国で暗殺されるというのは、下手をすれば戦争へ発展します。

 この場合は、露土間で起きるというより、もっと複雑な起こり方をするかもしれません。

 いずれにせよ大使が駐在国で傷つけられるというのは、絶対に起きてはならない事件なのです。そういえば昨年三月、マーク・リッパート駐韓米国大使が刃物を持った現地人に襲われ、重傷を負うという事件がありました。これが米国を相当怒らせたのは、申すまでもありません。

 その後、歴史問題をめぐり米国は、常に「謝ってやれ」と注文し続けてきたわが国にではなく、韓国に対して「いい加減に対日謝罪要求をやめろ」と注文をつけ始めたのです。この自業自得が同年末のいわゆる「日韓合意」へと繋がったのであり、それを今さら取り消そうとする韓国の不穏な動きは、ただただ韓国が国際的信用を今度こそ失墜させる契機にしかなりません。

 原因はもちろん、朴槿恵大統領に対する弾劾騒動です。

 私は一貫して、北朝鮮による工作が「市民運動」に火をつけたと申し、期せずして韓国保守派の見解に同調してきましたが、彼らの国の不穏な動きよりもっと不気味なのは、当の北朝鮮が騒動以来、全く微動だにしていないことでしょう。

 これをもって北朝鮮の関与を否定することはできません。工作期間中は、概して仕掛けた側がおとなしくしているものです。北朝鮮の不気味な沈黙は、次なる攻撃の機会を探っているためと申せるかもしれません。

 朴大統領を辞めさせたい市民のデモは、その様子から北朝鮮の工作であることを決して匂わせないため、幾人かの有識者が「韓国保守派の妄言」とたかをくくっていますが、何度でも申しますと朝鮮戦争は休戦中でしかなく、ソウル特別市で数十万人がデモに興じているところへ短距離弾道弾が撃ち込まれないとも限らないのです。

 いつもいたはずのデモ参加団体がいない、或いは年末に一応注意したほうがよいでしょう。まんまと弱った南を北が襲わないはずなどないことを、韓国国民はすっかり忘れています。私たちの「平和ボケ」ならぬ「休戦ボケ」です。

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『北朝鮮の不気味な沈黙は…』に2件のコメント

  1. 心配性:

    朝鮮半島は、突拍子もない事があまりにも多く、怖くて仕方がありません。
    深入りすると精神が参ってしまいます。

    著名保守論客のご意見に必ずしも全面賛成ではないのですが、そう言われればそうだな、と。

    日本はこれ以上韓国に深入りしないほうが賢明
    http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20161211-00000021-pseven-kr

    日本では、「とりわけ韓国とは‟歴史的”に深い関係なので、身内と思って手を差し伸べなければならない」式の刷り込みが幼少時から徹底的になされていますが、「果たしてそうだろうか?」と一度疑問に思った方がいいです。

    学校で習う「渡来人」という言葉も、意味不明過ぎるので、今後使うのを一切やめた方がいいです。

    元はといえば、韓国人の知識人らが「『帰化人』という言葉は、天皇への服従を意味する屈辱的な言葉(で、我々韓国人にとっては不愉快。)」といった類の主張を展開した事がきっかけで広く使われ始めた言葉だったでしょうか。

    「移民」「難民」「お雇い外国人」「奴隷的労働者」「人質」・・・と、より『史実』に即した具体的な表現に変えるべきです。

    朝鮮半島からの移民もそうだったでしょうが、唐人なども、それなりの知識人は、学芸関連の高い地位を得たり、地方行政に関する仕事を任されたりしていたようですが、そうではない多くの移民は、苦しい生活から抜け出そうと「待遇の改善」を願っていたはずですから。

  2. Sat:

    韓国人はいつの間にか自分たちが休戦中だという事を忘れ、平和ボケしているのだな。
    反日にうつつを抜かしている場合ではないはずなのだが、見たいことしか見ない国民性だからついつい「楽しい」反日に走ってしまうんだな。今後強烈に悲惨な事態がやってくる予感がします。