外務省が文言削除した理由
http://www.sankei.com/politics/news/150327/plt150327……
▲産經新聞:韓国は「基本的価値」を共有していない? 政府答弁書から文言削除 首相答弁にも変化が…
外務省が韓国について従前使用してきた「基本的価値を共有する」との一文を削除した件は以前取り上げましたが、なぜこのようなことができたかと申しますと、日米で見解が一致したからです。
つまり、米政府も(表向きは別にして)もはや米韓関係への不信を隠さなくなったということです。安倍晋三首相の国会答弁も、そのような変化を背景にしています。
ただ先日も申しましたように、米連邦議会という油断ならない相手があることを忘れてはなりません。これは中韓を除く亜州各国や欧州各国に対しても同様で、わが国および国民への侮辱が浸透するよりも理解が先行するようはたらきかけなかった行政の重篤な過失です。
ところで、安倍首相の国会答弁といえば二十日の参議院予算委員会でのこと。他国軍との共同訓練に関する質疑の中で、安倍首相が自衛隊を「わが軍」と述べたことが問題になっていますが、そもそも小泉純一郎元首相は自衛隊を「軍隊」と述べて内閣がふっ飛ばなかった占領統治期以降初の首相です。当時の野党は何ら問題にしませんでした。
また、安倍首相の二十七日の同委員会答弁ではっきりしたのは、民主党政権の一川保夫防衛相が「(自衛隊は)軍隊という位置付けでも良い」と答弁していた事実です。これも、小泉答弁を踏襲していたと思います。
にもかかわらず、民主党の枝野幸男幹事長が「憲法に陸海空軍その他の戦力を持たないと明記されている」などと批判するのであれば、自衛隊の存在そのものを全力で否定してください。いい加減な建前論や解釈論は聞き飽きました。
「わが軍」という表現をもって「私(安倍首相個人)の軍隊」と思い込むのは、よほど中共共産党人民解放軍のことしか頭にない人であり、一般的に「わが国」「わが軍」といえば「日本の」または「日本国民の」と理解するものです。
日本国憲法(占領憲法)問題への発展を回避するような議論は立法の過失と言えますが、批判すればするほど馬脚を露す国会議員の何と多いことでしょう。