左翼メディアのタチの悪さ

皇紀2675年(平成27年)2月7日

 http://www.mofa.go.jp/mofaj/p_pd/prs/page4_000955.html
 ▲外務省:2月2日放送 テレビ朝日「報道ステーション」の報道(総理中東訪問関連)に関する申し入れ
 http://www.sankei.com/west/news/150204/wst150204……
 ▲産經新聞:「偏向報道には取材拒否」元リクルートの市長、メディアと全面対決…在京テレビ局の「謝罪」で怒り収まらず

 私は何度も、民間の自由な言論や表現に国家権力が介入することを批判してきました。占領憲法(日本国憲法)のみならず、大日本帝國憲法のどこにもそれを許すような条文は存在しません

 ではなぜ大東亜戦争中にそれは起きたのでしょうか。当時の内務省がつぎつぎと言論弾圧の法律を作ったからです。現在の法務省が人権擁護法案や人権救済機関設置法案など、名を変え仕掛ける政党を変え、執拗に国会で可決させようとしてきたのも実はこれによく似た愚行でしかありません。

 しかし、国家権力側とて民間の報道企業が虚報を垂れ流せば、もちろん訂正を求めます。だからといって、法律で自由な報道を規制してしまおうと短絡的に考えてはならないのです。

 さて、そこで今回の場合はどうでしょうか。安倍晋三首相の中東訪問は、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相が来日した昨年五月十二日のすぐあとに決まったもので、八月と十月に犯罪容疑集団「ISIS(ISIL)」が日本人を拉致したことからは、何らの影響も受けていません。

 外務省は、安倍首相の中東訪問日程を調整していたのであり、ことの発端がたとえ首相官邸主導であっても、その時点で何ら反対する理由のない外務省が反対していたという報道は、テレビ朝日側の妄想か何かでしょう。

 その何かとは、あくまで日本人二人の殺害に至ったことを受けての安倍批判であり、すなわち批判のための批判に過ぎません。最悪の結果に何の覚悟も持たなかった典型的な日本人の哀れです。

 私が「その覚悟」を(本当のことを申すと)暗然たる気持ちで呼びかけていたのは、政府が一円たりとも身代金を払わないという方針を絶対確実にしたと知ったからであり、ヨルダン人の殺害が交渉開始以前のものであったことを、わが国もヨルダンも事前に知っていたことを私も知ったからにほかなりません。

 それらを隠しながら提言するのは辛かったですが、たとえ批判されてもここで踏ん張っておかないと、目下のごとく国論が混乱すればISISの思うつぼです。

 山本太郎参議院議員のような行動やテレビ朝日のような報じ方は、もうそれだけで「次なる犠牲者」を生み出してしまいます。UAEに三千人以上、カタールに千人以上、サウジ・アラビアに約千人もいる駐在日本人を危険にさらしているのです。

 日本人を拉致しても何の得にもならないと分からせ、人道支援というわが国の得意分野でISISをゆっくりと追い詰めていけば、私たちは米国らのように彼らにミサイルを落とす必要などありません。あえて申せばそのような関わり方は、イラクやシリアの混乱を創出した米国の責任でやればよいことです。

 まったく別の事案ですが、問題の多い兵庫県西宮市で市長になった今村岳司氏が怒っているのも、自分たちの思想にすり合わせた着地点に持ち込もうとする報道に原因があり、冷静な分析を欠いています。

 今村市長を非難する前に、自分たちの所業を振り返ってください。

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『左翼メディアのタチの悪さ』に2件のコメント

  1. TADASHI:

    全くそのとおりですね。
    朝日、毎日、東京、その他地方紙、テレ朝、TBS、NHKと、ほとんどのマスメディアはひどいですね。特に朝日、毎日、東京、テレ朝、TBS、NHKは最低ですね。
    あ、もっとひどいのがありました。沖縄の2紙です。
    こういう屑メディアを駆逐するためにも、これからも国民への啓蒙が大切ですね。

  2. ゆき:

    イスラエル訪問が決まっていたにせよ、人質がいる時に過激な言葉をisilに投げかけての訪問は無知な人間のすること、とヨルダンの専門家も言う。小野寺氏も駐在武官をヨルダンに移すように参議院議員大野氏に言われていたがしなかった。(国会答弁による。)アラビア語で対応できるものが誰もいなかったし、情報も持たなかった。どうでもいいような国に大使館を増やして、官僚の勤め口を増やす費用があれば、駐在武官の増員にも気を払うべきだったろう。米国ばかりに相談して何がかなうのだろう。現地の人に言わせると中東にはあまりに無知な日本と言われている。isilは米国政治の中東のお粗末な仕事の結果、勢力を拡大した。米国は状況をスンニー派を懐柔していたペトレイアスを退却させたことで、イラクスンニー派の上層などを失業に追い込み、民主主義選挙により台頭した60%のイラクシーア派がスンニー派を追い詰めた結果の状況が今のような混乱だろう。首相もっと頭を働かせてください、と申し上げたい。
    isilの敵はシリアシーアとイラクのシーア。中露イランがついている。中東の未来を見通せるものは誰もいないのではないだろうか。