オバマ政権がしっかりしろ
http://sankei.jp.msn.com/world/news/131207/amr131207……
▲産經新聞:米情報長官顧問を辞任か 中国企業兼務の米教授
国家機密を扱う情報機関を統括する米国家情報長官の顧問を務めていたジョージタウン大学の教授が、中共の通信機器大手で共産党人民解放軍系とされる華為技術(ファーウェイ)のコンサルタントを兼務していたとして、顧問を辞任したことが六日、分かりました。この教授は中共の対外投資の専門家だったとのことです。
なお、米国のゲイリー・フェイ・ロック(駱家輝)駐中共大使(元ワシントン州知事・元商務長官)が先月二十日、来年一月中にも辞任する考えを突如発表し、さまざまな憶測が飛び交いました。
実は米政府内部で目下、このような突然の辞任劇が度重なっており、国防総省のアシュトン・カーター副長官も今月四日付けで辞任し、後任にはクリスティン・フォックス氏が女性で始めて同職に就いています。
ロック大使もカーター前国防副長官も、辞任の理由は未だ明かされていませんが、カーター副長官の辞任について、外交・安全保障の分野で何もしないバラク・オバマ大統領に「彼はレオン・パネッタ前長官末期から既に嫌気が差していた」という話もあり、オバマ政権に対する著しい求心力の低下は、早くも内部から始まっているのかもしれません。
中共が米国の、特に太平洋側の州から影響力行使(太平洋侵略)の土壌を育てつつあるということは、ここで何度も指摘してきましたが、ロック大使はその最大の功労者でした。
ところが、中共の彼への評価が変わったのは、盲目の人権活動家として知られる陳光誠氏の事実上の米国への亡命に関与した時からです。ロック大使は北京駐在の現状に、家族の身の危険を感じているものと見られます。陳氏の家族が山東省当局からどれほど酷い暴力を受け続けたか、私たちはよく知るべきであり、中共とはそのような国家なのです。
特定秘密保護法案を巡り、自民党と公明党(創価学会)の国会運営が滅茶苦茶だったことは、少なからず私にとっても迷惑でしたが、本法案の成立を安倍政権に急がせた米政府こそ、機密情報管理がなっていません。
国土安全保障省や中央情報局が中共の華為を国内通信網敷設に於いて危険な企業と認識していたことは明らかで、国家安全保障局(NSA)の盗聴という機密がそもそも漏洩され、連邦議会上下両院でその弁明に追われていたジェームズ・クラッパー国家情報長官の頭脳として、機密情報にも触れる立場に華為関係者を置くなどあってはならないことです。
安倍晋三首相が参議院での審議で、唐突に第三者「的」機関の仮称を口にしましたが、これほどいい加減な対応はありません。何度でも申しますが、機密保護法制の整備を目指した本分を政府の誰一人とて忘れてはならないのであり、今後は外交・安保に機密情報保護の対象を絞るよう改正を目指して提言します。
諮問委員会だの監視委員会だの、何者が潜り込んで機密情報に触れるか分かったものではないことが、米政府すらやらかした今回の間違いを見ても明白なのです。