タイを見てほくそえむ中共

皇紀2673年(平成25年)12月8日

 http://www.shinhoshu.com/2013/08/post-270.html
 ▲真正保守政策研究所:【オピニオン】東宮批判に隠された陰謀(新聞『アイデンティティ』平成二十四年八月一日号・第五十七号掲載)

 泰王国のインラック・チンナワット政権打倒を目指す反政府行動を巡る報道は、皆様も目にしてこられたと思います。ステープ・トゥアクスパン元副首相は六日、九日に首相府を囲む大規模行動をもって活動を終結させると表明しました。

 今回の騒乱に於いては、主として行政府が集中するバンコク都ドゥシット区内でほぼ完結しており、その他の地区では殆ど反政府行動の息吹きを感じないようです。これは、三年前の「暗黒の土曜日」と呼ばれたタクシン・チンナワット元首相派による反政府(アピシット・ウェーチャチーワ政権打倒)行動を除いて、泰王国民の認識としてよくある現象とも言えましょう。

 タクシン元首相派は、都心にあるルンピニー公園を占拠し、商業施設センタン・ワー(北側に伊勢丹も入居しているセントラル・ワールド)に放火して半壊させてしまったほど、いわば全国民を巻き込むことに躊躇しませんが、反タクシン派の行動はそれほどでもないのです。

 この違いは、はっきり申し上げて泰王国の崩壊を目論んでいるか否かでしょう。

 南部出身のステープ元副首相とて、かつて南部プーケットにおける農地改革に絡む汚職事件を起こして第一次チュワン・リークパイ政権を崩壊させた疑惑の持ち主ですが、今なおタクシン元首相を支える大きな力とは、タクシン政権が全国の農家にバラ撒き続けたカネであり、その恩恵に授かった多くの者が過激な行動に参加してきました。

 よって、参加者の殆どはタクシン元首相ら旧タイ・ラック・タイ党(泰愛国党)の真の目的を知りません。旧泰共産党員を擁し、北京支部の開設を中共共産党に許された彼らの目的は、王国としての泰国を崩壊させることに他なりません。

 今日その過激度を増し、行動を繰り返しているのは、旧涅王国(ネパール)での成功例から中共の対泰(王制破壊)工作がいよいよ佳境に入ったことを意味しており、これまでも数ある反政府行動を収めてきたプーミポン・アドゥンラヤデート国王陛下(ラーマ九世)の威信低下は、単なるご病状とご高齢だけが原因ではないのです。

 五日のご生誕の記念でも、プーミポン国王陛下は事態収拾に繋がる発言をなさいませんでした。いえ、出来なかったのです。反タクシン派がタクシン元首相の帰国を恐れるのは、王制崩壊工作が最終段階に入る可能性を阻止したいという想いであり、一部の利権屋を除いて、タクシン派の正体を知る人たちは真剣です。

 私はかねてより、これが他人事ではないことを各所で警告してきました。中共はこのようにして亜州各国に入り込み、その国の政党や政治家たちにカネをバラ撒いて王室を弱体化させ、わが国に対しても皇室の崩壊を目論んで次代の東宮を批判するよう深く静かに扇動しています。彼らは、皇室や王室の解体に何年かかっても構わないのです。

 政権を追われて殺人罪で起訴までされてしまったアピシット前首相を私が擁護してきた理由は、泰王国が亜州に於ける王制継承の最後の砦だからであり、世界唯一の皇室をわが国で潰してしまうわけには絶対にいかないから以外にありません。

 この事実は、全世界人類が知るべきです。私はそのために隠然たる活動をしています。決してやめません。皆様に於かれましても、これが周知の事実となりますよう、何卒お力をお貸しください。

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