韓国人は大英博物館へ行け

皇紀2673年(平成25年)9月30日

 http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20130928/plt130928……
 ▲zakzak(産經新聞社):安倍政権、韓国に「撤回、返還」要求 ついに“ガチンコ勝負”

 訪韓した下村博文文部科学相は二十七日、韓国の劉震龍文化体育観光部長官に対して長崎県対馬市から盗まれた仏像の返還を要請し、確かに「返還すべきもの」との言質を取りましたが、劉長官はのちに「原則を申しただけ」と釈明し、その返還の手続きを明確にしませんでした。

 よって政府は、十月上旬に尼国で開催される亜州太平洋経済協力会議(APEC)首脳会合に合わせた日韓首脳会談の開催を見送る方針です。

 禁輸措置問題については何度も申した通りで、とにかく現下の韓国は官民を挙げて、わが国を貶めるためなら何でもします。彼らがそうする理由も既に申しました。

 しかし、そこには私たちにも問題があって、すぐに「竹島を譲ればよい」とか「日本が悪い」というようなことを言って、彼らを増長させてしまうのです。今日まで日韓関係がこじれてきたのは、わが国側がすぐに問題を解決しなかったからに他なりません。

 朝鮮戦争の休戦中にあって、軍事的実体を持つ米韓同盟が、占領憲法(日本国憲法)によって米軍片務の日米同盟より常に優先される、と少なくともわが国の立法も行政も認識してきたため、自民党の歴代政権も、韓国による島根県隠岐郡隠岐の島町竹島の武装占拠すら解除させられませんでした。

 ところが、軍事政権からようやく文民政権に移行し、盧武鉉大統領の登場で米韓同盟が変化し始め、米軍はもはや韓国から撤退したがっています。李明博前政権の末期から中共へ寄り始めたことも、決して米政府は見逃さないでしょう。これらは東亜の均衡を崩す危機とも言えますが、同時に日韓関係を変える好機でもあります。

 野田前政権下の平成二十三年十月、宮内庁書陵部が丁重に保管してきたいわゆる「朝鮮王室儀軌」の五冊と他の一点を韓国側に返還して以来、彼らの対日返還要求はやはり増長し、更には窃盗事件も起き、挙げ句には「盗んだものでも返さない」という前出の問題にまで発展してしまいました。だからこそ、私たちはもう仮に韓国の要求を呑んでも日韓関係がよくなると思えなくなったのです。

 この朝鮮儀軌の一部は仏国立図書館も保管してきましたが、彼らは当時のフランソワ・ミッテラン大統領が返還するようとった措置に猛反対し、紆余曲折を経て、ニコラ・サルコジ前大統領が五年ごとの貸与契約を韓国と結ぶことで合意しました。そもそも国立図書館が反対した理由は、「仏軍による略奪」を言われたからではなく、お金をかけて厳重に保管してきたことを自負していたからです。

 英国では博物館のほとんどが(特別展を除いて)無料なのは、皆様ご存知でしょうか。世界最大級の大英博物館も例に漏れず、その入り口には、実に英国人らしく「国民の血税で保管しているものを見せるために、改めてお金は取らない。『他国・地域から略奪したものだから返せ』と言われても国民の血税でわが国が丁重に保管してきた事実をもって、それら要求には一切応じない」というようなことが書かれています。

 韓国人は一度これを読みに大英博物館へ行けばよいでしょう。いえ、わが国の政治家も官僚もこれに学ぶべきであり、よく理解したならば「勉強代」だと思って、入場料に代わって受けつけてもらえる寄付を置いて来ればよいのです。

 私がかつて朝鮮儀軌を「竹島の向こう側、すなわち韓国領海に向かって公船から投げ捨て、『返して欲しいならどうぞ拾いなさい』と言えばよい」と提案しましたが、保管してきた日本の手から貴重品を引き剥がすということの意味と、ついでに竹島の領有を明らかにする意味を込めた妙案でした。

 にもかかわらず民主党前政権のように簡単に返してしまうというのは、行政の徴税と立法の予算配分という任務を軽視した結果であり、決して許されません。私たちに欠けているのは、わが国が丁重に保管してきたという歴史の視点なのです。

スポンサードリンク

Comments are closed.