橋下発言がもたらしたもの

皇紀2673年(平成25年)5月17日

 http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130515/stt130515……
 ▲産經新聞:橋下氏「慰安婦容認していない」と釈明 首相答弁を批判

 日本維新の会共同代表の橋下徹大阪市長が「旧日本軍の従軍慰安婦は必要だった」と発言したことについて、民主党や社民党など野党のみならず安倍内閣閣僚からも批判が相次ぎ、早速大阪市役所前では抗議活動が始まりました。

 橋下市長の発言には、或る程度評価してよい点と徹底的に糾弾すべき点があります。性風俗に対して「聖人」ぶった態度をとらなかったことはさておき、まず、彼は過去に於いてわが国民だけが批判の対象となるようなことはしていないと言いきった点と、次に事実確定されていない(いまだ慰安婦の「従軍強制」の証拠はない)「従軍慰安婦」をあたかも存在していたかのように述べた点です。

 旧太陽の党(日本維新の会)の中山成彬元文部科学相が衆議院予算委員会で、朝鮮人慰安婦が従軍の組織になかったことを当時の資料を示しながら証明してからまだ日の浅いうちに、彼はなぜこのような著しい誤解を招く発言に及んだのでしょうか。

 私の知る限り政府関係者からは「橋下市長が日韓歴史問題の矢面に立ってくれた」との声もありますが、彼の発言を根拠に騒動が拡大することは国益上決して望ましくありません。再度申しますが、まんまと「従軍」慰安婦の存在を前提にされてしまうからです。

 一方、橋下市長が言及した通り、わが国だけが「人権」」侵害を繰り広げてきたかのような批判を浴びるいわれは全くなく、米政府も今回の発言に不快感を示したようですが、ならば私は米映画史上の金字塔にして初の長編無声映画『國民の創生』(D・W・グリフィス監督 リリアン・ギッシュ主演)が徹底した黒人蔑視(白人女性への性的暴行など)を描写し、当時の米国民に大変受けたような事実を指摘してもよいと思います。

 しかしながら、わが国だけが問題視されていると私たちが感じるようになったのは、まさに私たちの政府がかつていたずらに謝罪し、墓穴を掘ったからであり、欧米諸国はこのような莫迦なことをしません。

 つまり、橋下市長は言うべきことの言い方を致命的に間違えたのであり、そのおかげで自民党と公明党(創価学会)の連立政権が維持される環境をわざわざ作り、維新の会は与党になる可能性を自ら捨てました

 それどころか憂慮すべきは、今夏の選挙で維新の会が勝てなくなるかもしれません。彼は日韓基本条約にまで「ケチ」をつけたのですから、一番喜んでいるのは韓国政府と創価学会でしょう。

 今回の問題で改めて露呈したのは、現政府の公式見解としていわゆる「河野談話」や「村山談話」の間違いを立証し、このような談話を発表した過去にこそお詫びしなければならない必要です。

 私たちは、安倍内閣に対して旧太陽の党議員が一部の自民党議員と共に是非取り組むべきと具申しましょう。公明党が与党にいてこの問題が解決されるわけなどない。

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『橋下発言がもたらしたもの』に6件のコメント

  1. matu:

    「人身売買」にまでなっていますよ。これが、
    >政府が・・墓穴を掘ったからであり
    の結果です。ひどい話しです。政府は全く「対処」できていませんね。

     [ワシントン 16日 ロイター] 米国務省のサキ報道官は16日、日本維新の会共同代表の橋下徹・大阪市長が第2次世界大戦中の旧日本軍の慰安婦について「必要だった」などと発言したことについて、「言語道断で侮辱的」だと非難した。
     サキ報道官は「当時、性を目的として人身売買された女性たちに起きたことは嘆かわしく、大規模かつ重大な人権侵害であることは明白だ」とし、米国政府は日本が過去の過ちについて周辺諸国と協力して対処することを望んでいると語った。
     菅義偉官房長官は14日、橋下氏の発言について直接コメントはしなかったものの、「政府の立場は、これまでも述べているように、従軍慰安婦の問題で、筆舌に尽くし難いつらい思いをされた方々を思うと非常に心が痛むという点については、安倍内閣も歴代内閣と同様の思いを持って臨んでいる」と述べた。

  2. tontonn:

    この件に関しては橋下氏が中途半端に発言したことで、結果としては日本にとってマイナスに作用してしまいました。
     アメリカの国務省報道官は、橋下発言に対し、「言語道断で侮辱的」とまで抗議してきています。

    実は戦後の戦勝国にとっては、日本が「戦犯の国」であリ続けなけれ都合が悪いのです。
    アメリカは当時の国際法を無視して、日本の大都市である東京や大阪を無差別攻撃し、広島・長崎に原爆を落としました。
    こうした過去の大罪から逃れる為にも、日本はかつて従軍慰安婦という人権侵害と南京大虐殺をやってのけた国である・・・という烙印が必要なのです。

    アメリカは今後とも、正しい歴史観を絶対に認めることはありえません。

  3. miku:

    橋本氏は外国人参政権に賛成しているような、
    無知で底の浅い人物です

    ただおそろしいことに、メディアにおいては
    こういったわかりやすいフレーズでものをハッキリ言う
    人物は、非常にウケがよい(視聴率がとれる)

    中山恭子議員のように素晴らしい人物でも
    上品で、大人しい物言いでは残念なことに
    TVをみるような一般大衆には、ウケが悪い
    (視聴率がとれないので、放映されない)

    橋下氏には、何を言っても論破できる自信が
    あるのでしょう なので、発言の影響を考えない

  4. 読者:

    きわめて正鵠を得た御指摘と思います。
    一番喜んでいるのは間違いなく韓国と創価学会、
    そして韓国SGI・米国SGIでしょうね。
    これで国際的反日宣伝が更にエスカレートしますよ。
    読者の皆様、更なる応援クリックを願います。
    奇怪な事に最上位の数ブログがこの事を取り上げておりません。
    まあ橋下問題は触れたくないのかもしれませんが・・・
    できましたら拡散願います。

  5. ゆき:

    米国は戦勝国で、国際法違反の原爆投下の事実を謝罪したくないため、日本を悪者に仕立て、韓国中国での日本の残虐と言われる行為をプロパガンダとして利用している。汚い本音は言わぬ米国。イラク戦も誤りだったが、当時の政権の悪口をいい、逃れようとする。中東の反米の高まりはしかけられたものでなく、米国の欺瞞に対する市民の反感の表れだ。イランも決して悪の枢軸ではないのに、米国に逆らう国は示しがつかぬとばかりにプロパガンダを打ち出し、おめでたい日本は従属する。他国と米国の関係をみると
    日本がよく見えてくる。

  6. ひろ:

    かれは24日に慰安婦だったひとと「フルオープンで」面会するとのこと。
    ここで、「深々と謝罪をし」、「名誉回復の補償を日本政府はぜんぜんやってない」などとやるのではないかととても危惧します。

    そして、この場面が全世界に流れ、「”極右市長”が妄言を反省」の図としてずっと使われ続け、後に、穏やかな環境で「日本が謝罪し続ける話ではない」などという論調をいうことが極めて困難になってしまうことがとても心配です。

    かれがやっていることは、戦場(思想・情報戦)において、敵も味方も構わずに銃を乱射しているだけです。乱射である以上は確率的に2,3発は敵にかすったりするかもしれませんが、そのことを取り上げて肯定的に評価したり、「戦局を動かしたことは評価できる」などといえる代物ではないと思います。

    戦場で乱射する奴に対する評価は、「早くこいつを排除しろ!」だけでしょう。