対外資金拠出はなぜムダか

皇紀2672年(平成24年)4月23日

 http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPTYE83K00820120421
 ▲ロイター:IMF資金増強に日本が積極関与、背景に円高回避も
 http://www.jiji.com/jc/c?g=pol&rel=j7&k=2012042100051
 ▲時事通信:メコン地域に6000億円=野田首相、インフラ支援表明
 http://sankei.jp.msn.com/economy/news/120421/fnc12……
 ▲産経新聞:議決権改革で最大努力を IMFの篠原副専務理事

 表題に対する答えとして、結論から申しますと、占領憲法(日本国憲法)を「憲法」とする限りわが国に独立国としての交戦権を含む一切の権利がなく、何の見返りも得られないからです。過去にわずかでも見返りがあったとすれば、それは相手国の何らかの自国有利を前提とした計算による「善意」だったにすぎません。

 また、それを本気で他意のない「善意」だと信じ、すがろうとするのが「日米同盟妄想」や「親日国妄想」の正体であり、これで中共や韓国・北朝鮮の「反日」に勝てるわけがないのです。だからこそ私たちは、まず本物の憲法(大日本帝国憲法)を復原しなければなりません。

 先日、或る東京都民が「都知事が道楽みたいに都民の血税を使って沖縄の島を買うと言い出したのには腹が立った。どうにかやめさせて欲しい」などと私に相談するので、石原慎太郎知事は「購入すると言っただけ」であり「政府が棚上げしてきた領土・領海問題の決着を促すことが目的」であること、さらに購入するとしても都民の血税ではなく全国からの寄付でまかなうのが都の方針であることを申しました。

 それでもこの都民は憤りが収まらないようでしたが、ならば私から問うたのは、給与・物価下落(デフレーション)下で消費税率の引き上げを断行しなければ財政が破綻する(税収が増える)と唱える野田佳彦内閣が東南亜諸国に約六千億円、国際通貨基金に四兆九千億円を拠出することにこそ、なぜ怒らないのか、と。

 理由は官も民もそこに「国際貢献妄想」があり、わが国が何らかの利益を得られると信じてきたからです。いえ、本来国際貢献であることは確かで対価があるはずであり、まして緬国(ミャンマー)をわが国側に引き寄せておくことは重要な外交目標ですから、今回の支援表明を「安い買い物」にしなければなりません。

 わが国では相変わらず内需回復のための量的金融緩和と国債発行、例えばすでに老朽化に達した全国の社会基盤(インフラストラクチャー)の再整備事業などを大々的にぶち上げることに対して徹底して嫌う勢力(新自由主義経済信者)がおり、現状はこれらをやらずに消費増税で税収が増えると「嘘をつく」政治家と官僚だらけですが、対外支援拠出もわが国が最大規模であれば日本企業との契約まで取りつけるよう闘うのが外交です。しかしながら、占領憲法ではこれができません。

 国際通貨基金に対しても、米国が「財政難」を理由に拠出を拒否した今回最大の貸し手は桁違いにわが国であり、借り手に偉そうな態度をとられるいわれなど一切ないのです。ところが、「あの」篠原尚之副専務理事のような典型的「もみ手で欧米にいい子ちゃんぶり寄る莫迦」がいますと、わが国は今後も貧乏くじをただ引かされ続けます。

 すべて国民がそれぞれの想いをもってはたらき、お金を生み出し、それで他国に貢献して友達を増やすとさらにお金が生まれるという何の変哲もない普通のことができる日本を、何としても取り戻しましょう。

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