日韓スワップ再開の岸田政権
とうとうやりやがった--。岸田文雄内閣は、財務相の代理人たる日本銀行と、韓国銀行との間で、第三次日韓通貨交換協定(スワップ取極)を締結してしまいました。交換上限額は、百億米ドルです。
産經新聞社記事にもある通り、平成二十四年十月末日で終了した協定枠は、当時の李明博大統領が島根県隠岐郡隠岐の島町竹島へ不法上陸した挙げ句、天皇陛下にお詫びを求めるという不敬行為にまで及んだためで、ここでもその裏切りを徹底非難しました。
経済政策を売りにしながら大失敗した李大統領は、この前年に日韓交換枠で通貨危機を乗り切ったくせに、まさにわが国に対する「掌返し」「忘恩」の徒と化したことは、「月山明博」という通名で大阪市平野区加美南(当時の中河内郡加美村)にて生まれ育ちながら、大東亜戦争後に密航船で慶尚北道の浦項へ帰った「裏切り一家の習性」でもありました。
これを明かして批判されるいわれはありません。李大統領は、日韓交換を「食い逃げ」したのです。大統領退任後、収賄や横領などで有罪、収監されたのもうなずける程度の人物であり、対日ヘイトスピーチ(憎悪差別扇動)の「告げ口外交」をしたものの朴槿恵大統領が北韓(北朝鮮)工作に堕ち、冤罪で収監されたのとは全く筋が違います。
しかし、東南亜諸国連合+3(ASEAN+日韓中)で決めたチャンマイ・イニシアティヴに基づき、国際通貨基金(IMF)融資と連動して発動する交換枠についても、その朴政権下で産經新聞社ソウル支局の加藤達也支局長が不当に起訴、出国禁止とされた事件が影響し、翌年の同二十七年二月二十三日で終了しました。
そののち、協議再開のたびにその嘘が既に判明している「慰安婦」騒ぎが邪魔をします。安倍晋三首相と麻生太郎副首相兼財務相は、二度とこの問題でまともに取り合わない覚悟を決め、協議再開の打ち切りを決めました。
いよいよ北韓工作員の文在寅大統領が誕生し、ますます対日ヘイトを強めた韓国に対し、交換協定締結の有効を証明する材料は何もありません。海上自衛隊の哨戒機が北韓船の「瀬取り」を発見した際、韓国海軍に火器管制レーダーを照射(準宣戦布告)された大事件にも未だお詫びがないまま、岸田政権のこの体たらく極まりない決断は、一体何ごとでしょうか。
何かと「日本円の魅力はないから」「韓国は別に困ってない」「借りてほしいと言うなら借りてやる」といった虚勢を張り、安倍政権に協議再開をはねられてきた惨めを隠す韓国政府は、もういい加減に北韓と中共に隷属するような態度をとるべきではありません。
日韓交換を日米韓関係維持の目的に「転用」するのも危険です。彼らは、わが国側が協定締結をその目的と悟った途端、なぜか「おまえらの都合で借りられるようにしてやっている」とつぎつぎに訳の分からない要求をし始めます。
確かに日韓関係の修復(尹錫悦大統領の努力)は急務であり、わが国はもっと「韓半島(朝鮮半島)は大韓民国なり」という立場をはっきりさせるべきですが、そのためにこそ「譲る」とか「頭を下げておく」といったことを二度としてはなりません。北韓と中共の対日ヘイト工作につけ入る隙を与えるだけです。
政府は愚かな虚勢を張っていても、財界は日本円を欲しがってきた(日本円不足が慢性化している)韓国に、頭を下げさせなかった岸田政権は、これでまた日韓関係の悪化に道を開いてしまいました。
いつでも外貨不足を起こして債務不履行(テクニカル・デフォルト)に陥る可能性がある韓国と、その可能性が万が一にも全くないわが国の「どちらが上」なのか、分からせることもなく締結する日韓間のあらゆる協定、条約の類いに、わが国側の効果効能(メリット)は何もありません。
岸田政権の「立つ鳥、跡を濁しまくる」決断を徹底批判します。