靖国参拝を阻む空気の怖さ

皇紀2677年(平成29年)8月20日

 自民党の長島忠美衆議院議員(新潟五区、旧山古志村元村長)が十八日夜、亡くなられました。衷心よりお悔やみを申し上げます。

【iRONNA発】総理は「敗戦の日」にわざわざ靖国参拝すべきではない 青山繁晴(参議院議員、作家)

青山繁晴(参議院議員、作家)8月15日は敗戦の日ですね。終戦の日では、ないのではありませんか。これは、本稿のために考えた言葉ではない。小学生の時に胸の中で大人に…

(産経ニュース)

 安倍晋三首相が靖國神社を参拝しようがしまいが、とにかく何か難癖をつけてくる世界の中でもたった二か国の中韓(の両政府と反日活動家たち)には辟易しますが、自民党の青山繁晴参議院議員の指摘通り毎年八月十五日の参拝に固執する必要は全くありません。

 この日は確かに、先帝陛下から終戦に関する玉音放送を賜った日ですが、敗戦を決定づけたのは、八月十四日のポツダム宣言受諾通告、或いは九月二日の降伏文書(休戦協定)の調印であり、大東亜戦争およびその結果に伴う占領統治の終結といえば四月二十八日の桑港講和条約発効日ということになります。

 靖國神社に(「英霊」というのであれば全てではないが)祀られた私たちの先人たちの御霊を招魂するにおいて、やはり春季・秋季の例大祭に参拝するのが筋であり、何度でも申しますが天皇陛下の御親拝を賜ることが首相の参拝うんぬんより最も重要なのです。

 さて、私が帯状疱疹の辛さをつづった記事に対し、皇室への不満で応じた読者の方がおられましたが、いえ、不満というより不安と申すべきでしょうか、お気持ちはよく分かります。だからこそインターネット上の「反今上陛下・反皇族」工作が、紐つきの工作員とどこにも紐のついていない人たちによって盛んになっているのです。

 しかし、祭祀を重要でない扱いとしたのは、むしろ私たち国民ではないでしょうか。現皇族に「祭祀をやれ」とやかましくいう人ほど祭祀に即した暮らしなど全くしていないように思います。

 それでも「皇族だけはやれ。皇族なんだから」という人は、先帝陛下が昭和五十一年以降、今上陛下におかれてはただの一度も靖國神社に御親拝いただけなくなった原因を作ったのは誰か、ということにまるで無批判であり無思考なのです。

 既に消滅している「A級戦犯」とされた御霊の合祀が原因でも、しつこくやかましい中韓が原因でもありません。中韓が悪質クレーマーに成り果てたのは、わが国がその原因を作ったからでしょう。

 諸悪の根源は、当時対中工作ができると甘く見た中曽根康弘元首相かもしれませんし、朝日新聞社のような無責任且つ無気力な報道権力とも申せますが、参拝しないほうがよいという「空気」を作った私たち国民こそが最悪の原因なのです。

 御即位から現行憲法(占領憲法)の下に置かれた今上陛下は、いわば「そんな国民の象徴」を強いられており、皇室典範(正統典範)を奪われたままにされています。私たちが奉還する考えに至らず、自分たちの「象徴であれ」といっている以上、本当に陛下には申し訳がない状態が続いてきました。それで昨年八月八日の玉音放送を賜るに至ってしまったのです。

 私も読者のご指摘通り皇室が祭祀を軽視することには危機感があります。私たち程度の象徴に「下がって」いただくことはないのであり、ゆえに一刻も早く占領憲法と現行典範(占領典範)の効力がなくなっていることを私たちの手で確認しなければならないと申しているのです。

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『靖国参拝を阻む空気の怖さ』に3件のコメント

  1. きよしこ:

    >現皇族に「祭祀をやれ」とやかましくいう人ほど祭祀に即した暮らしなど全くしていない

    全くその通りだと思います。私の祖母は4年前に死去しましたが、誰に言われるでもなく(というより独居老人だったため)毎日の朝と晩、仏壇に手を合わせては天下泰平と子孫の健康を願っていたものです。死去後、近所の僧侶が「あれほど熱心な方は見たことがない」と褒めてくださりました。「不言実行」こそが日本人の美徳であり、悠久の歴史と繁栄の礎になってきたのだと確信します。

    たしかにインターネット社会は多くの利便をもたらした一方、平然と国體や皇室を貶める自由や権利まで無気力に蔓延させてしまいました。名指しこそしませんが、少なからぬブログやツイッターのアカウントが、まるで親の仇のように皇族の方々を中傷するのを見て、暗澹たる気持ちに駆られます。私も最近では多忙も相まって以前ほど政治に関するブログやSNSに熱心ではなくなりました(もちろんココだけは毎日拝見していますよ!)が、国家・皇室の安寧と益々の繁栄を願う気持ちが揺らいだことはありません。

    「国家の象徴」などという無責任かつ横暴極まりない扱いを天皇陛下に強いてきた国民の存在は国史の恥であります。漠然と「今のままでいいんじゃないか」と流されるのは保守主義でも何でもありません。強いて言えば「主義を持たない、もぬけの殻」です。争いを好まないことと「事なかれ主義」は全く異なるものです。国家国民から主体性を奪う占領憲法がいかに頓珍漢なものであるか、一刻も早く気付かなければ我が国そして人類に未来はありません。

  2. 心配性:

    以前にも申しましたが、「日本人戦死者」の多くは、「餓え」や「病気」が原因で亡くなられたようです。

    欧米や中国の兵士と勇敢に戦って散ったというのではなくて、空腹を抱え、「故郷へ戻ったら、お母さんが作った温かいお味噌汁が飲みたいです・・・」などと呟いて亡くなっていますので、この方々に対して「血に飢えた殺人鬼」などとレッテルを貼り、靖国神社に落書きをしたり、小便をかけたり、火を放ったり、爆薬を仕掛けたリするテロ行為は、切にご遠慮願いたいと思います。

    >だからこそインターネット上の「反今上陛下・反皇族」工作が、紐つきの工作員とどこにも紐のついていない人たちによって盛んになっているのです。

    「不安」と言えば、不安な事があります。
    それは、宮内庁のお役人たちのセンスの悪さとでも申しましょうか・・・

    眞子内親王殿下と小室圭氏の御婚約記者会見が、中国共産党の「抗日記念日」とやらに行われることですが、まことに物騒。
    『環球時報』が発狂するのは構いませんが、宮内庁はもう少し日にちを選べなかったのでしょうか?

    中国、9月3日の「抗日戦争勝利記念日」に記念大会と軍事パレード実施=習主席が演説、国産主力兵器が登場、外国部隊を初招待―中国メディア
    http://www.recordchina.co.jp/b112231-s0-c10.html

  3. あき:

    70以上に渡り、左翼教育されメディア関係はあれです。 NHKも昔から(今は異常)左翼系でした。
    こんなんで、自分達は何にもせず皇室だけに~云々というのは、一寸・と思います。 
    皇室が最後の砦せめて皇室ではきちんと祭祀など日本を守って欲しい、と私は思ってます。そして、少し前までは問題は有っても守って頂いている、これからもだ・と考えていたけど、それが違うんだと痛切に突き付けられた思いです。   批判はいけないとかもうそういう段階ではない気がします。
    考えてみれば長い歴史皇室も危機が何度も有ったでしょう、でも乗り越えてきたのは皇室が皇室で有り続けたからではないかな。今それとは違う様な気がします。だから、こんなにも不安なんです。
    主人には呆れられたけど、先日の雷・天の怒りの様に感じました。