何が「上海合意」だ!?

皇紀2676年(平成28年)3月19日

 http://www.bloomberg.co.jp/news/123-O47TJM6TTDS301.html
 ▲ブルームバーグ:プラザ合意に似た「上海合意」が存在する可能性、一部アナリスト指摘

 先月上海で開かれた二十カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議について、米ブルームバーグが複数の経済アナリストの意見を基に「非公表の上海合意があった」との見方を記事にしました。

 難しい話はやめましょう。簡単に申します。

 つまり、米ドルの安定のために各国が為替に協調介入するということで、ここで上海合意に似たものとして例に挙げられた昭和六十年九月の「プラザ合意」も、わが国(中曽根政権・竹下登蔵相)が当時の米国(レーガン政権・ジェームズ・ベイカー財務長官)の「双子の赤字」とまで言われた財政赤字と貿易赤字を解消するべく意図的に円高ドル安になるよう操作させられたようなものです。

 ところが、仮にも上海合意なるものがあったとすれば、中共は一体米ドルのためにどれほど手痛い犠牲を払う約束をし、会議後数週間にわたって実行したというのでしょうか。

 中共は昨年、人民元の切り下げを断行して世界市場を驚かせました。中共経済の停滞が始まったのですから当然だったのですが、上海合意なるものでは、日欧米が帳尻を合わせることで中共人民元の「大幅切り下げ抑圧」を緩和させようという目論見があったと思われます。

 七日記事でも申しましたが、中共共産党主導の出鱈目な経済政策を主要国が追認しており、日本が一方的に「不利の道」を歩まされたプラザ合意とは全く似て非なるものと申さざるを得ません。

 それもそのはずです。以前にも申しましたが、中共指導部が常に考えてきたことは、決して日本(プラザ合意)のような目には遭わないということであり、特に日米中が事前に協議して或る種の(米利上げの中断、日欧のマイナス金利を限定的にといった)結論に至った可能性はあるでしょう。

 確かに中共の習近平国家主席は、目下危機的な状況にいます。しかし、占領統治期の日本国憲法(占領憲法)体制を継続しているわが国ほど売国的なことをしなくて済んでいるとも申せましょう。

 今のところ国際会議で日本以上に「莫大な割を食って国民を路頭に迷わせた」経験は、どこの国の政府もしていません。他国の事務方は、占領憲法に忠誠を誓ってなどいないからです。

 何が「上海合意」なものか。

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『何が「上海合意」だ!?』に1件のコメント

  1. 心配性:

    >中共共産党主導の出鱈目な経済政策を主要国が追認しており、日本が一方的に「不利の道」を歩まされたプラザ合意とは全く似て非なるもの
    >今のところ国際会議で日本以上に「莫大な割を食って国民を路頭に迷わせた」経験は、どこの国の政府もしていません。他国の事務方は、占領憲法に忠誠を誓ってなどいないからです。

    トランプ氏や他の大統領選候補の発言を聞いていても思うのですが、日本を何だと思っているんだ?という事です。
    日本人はバブル崩壊後、苦しい生活を強いられています。
    少子高齢化も進み、民心も荒んでいる。
    これ以上、日本をボコボコに叩いても何も出ないし、日本人も仕舞にはブチ切れますよ?という事を世界の皆さんに広く知っていただく必要があるでしょうね。
    日本人は怒っているのです。
    世界に対して。