党税調の耐えられない軽さ

皇紀2675年(平成27年)9月25日

 女優の川島なお美さんが二十四日、胆管癌で亡くなられましたが、北斗晶さんの乳癌から脇のリンパ節への転移が心配でなりません。癌の摘出手術は無事終わられたそうですが、これから抗癌治療が始まります。元気に復帰されんことを願ってやみません。

 http://www.sankei.com/economy/news/150923/ecn150923……
 ▲産經新聞:消費増税と同時導入に意欲 負担軽減策で公明党税調会長

 いわゆる「安保法案」で公明党(創価学会)にかなりの負担を強いたため、安倍晋三首相は税制問題で彼らに華を持たせようとじらしているのかもしれませんが、自民党側の役者があまりにも大根無能では困ります。

 その最たる存在が元「小沢一郎の側近」こと自民党税制調査会の野田毅会長です。

 軽減税率の導入には確かにいくつかの議論(対象品目の選定とインボイス=明細・領収書の導入、そもそも必要かなど)を要しますが、野田会長の口ぶりは「公明党にも嘘をつく自民党」という印象を聞く者に与え、安倍首相が注意すべき態度ではないでしょうか。

 安倍首相は二十四日、党総裁として経済政策の強化(新三つの矢)という方針の骨格だけを示しましたが、もちろん中身はこれからです。

 そのうち「名目国内総生産(GDP)を六百兆円規模に」という方針があり、昨年度で約四百九十兆円でしたから、名目でもこの目標は大きな衝撃を与えました。分かりやすく申しますと、私たちの給与が二割増しになるような方針ということです。

 この目標を達成するには内需を回復し、国内生産への回帰をさらに促して海外市場に売り込まなくてはなりません。そのためには消費税率の再引き上げが必ず足かせになるのです。

 かつて自民党には消費税導入時の山中貞則税調会長(旧通産相)という、当時の竹下登首相の命を受けて議論に入れば「全員落選覚悟で議論せい」と言い、旧大蔵省が推してきた五%案を蹴り飛ばして三%に決めた「税調のドン」がいました。

 旧日本社会党の土井たか子衆議院議員は当時、鹿児島の選挙区にまで乗り込んでいって山中氏を「庶民の敵」と切り捨てましたが(結果山中氏は落選)、村山富市内閣で五%への税率引き上げを「ご異議ありませんね」と決めたのは土井氏が衆議院議長の時です。

 山中氏のように、財務省が何を言おうが自分で決められる政治家の何と少ないことでしょうか。

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『党税調の耐えられない軽さ』に1件のコメント

  1. ゆき:

    胆管癌と膵臓がんは逝くのが早いです。私の母は黄疸が出てレントゲンを撮っただけで、いきなり数か月の余命ですと言われました。1年8か月持ちましたが、抗がん剤に効くものはなく、治療は胆管が炎症で詰まると黄疸を鎮めるためにステントを取り換えるだけでした。現役で生涯を終えられることで良しとされたのでしょう。