G7で中共非難2つの意味

皇紀2675年(平成27年)6月9日

 http://www.sankei.com/world/news/150608/wor150608……
 ▲産經新聞:【独エルマウサミット】中国の南シナ海埋め立てに「強い反対」明記 首脳宣言採択し閉幕

 安倍晋三首相が来年わが国に回ってくる主要国首脳会議(サミット)の開催地に「伊勢・志摩」を選んだのは、もはやほとんど三重県知事に候補地として手を上げさせてまで、どうしても靖國神社参拝などに対する国際的理解を得たかったからでしょう。

 それでなくても「祭祀の国」「天皇陛下をいただく国」の本質を欧米各国首脳に知らしめるには、神宮参拝が最も有効に違いありません。民主党などは気に食わないでしょうが、岡田克也代表(三重三区)は文句を言うにも言えないと思います。

 さて、今回の独南部バイエルン州エルマウでのサミット。前回から引き続き「G7」のままです。来年の伊勢・志摩サミットでは是非とも「G8」になるよう日露講和に向けた交渉の進展を望みたいところですが、米国がそれを強く望まないのでしょう。昨日も申したように、安倍首相は独国入りの前にウクライナを訪問するという「誤った」サインを送って「よい子」を演じてしまいました。

 しかし、今回の首脳宣言に中共の領土・領海侵略を強く非難する文言が入ったことで、安倍外交は一定の成果を得たと申して構いません。これで仮に日本が中共を叩いたとしても、欧米各国は全て日本の味方をするということです。

 米オバマ政権は決して中共に対して大きな態度には出られませんが、次期大統領がまたも民主党からで、一時は「親中」と指摘されたことのあるヒラリー・クリントン前国務長官になったとしても、彼女は必ず中共にモノ申す大統領になります。これはほぼ既定路線と申してもよいでしょう。

 サミットの影響力低下を嘆いたり冷笑してみたりする論調に於いては、中共の方針転換などあり得ないと断じるのですが、最初からそのようなことが目的ではなく、日米が中共を叩いても伊独仏英は日米を支持するということを確認できたのですからそれで十分なのでした。

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