米議会の対日非難の傾向
http://www.sankei.com/world/news/150211/wor150211……
▲産經新聞:「日本や中国は為替操作し、米国をばかにした」米上院議員団が批判、対応法案を発表
わが国の国会議員のみならず米連邦議会の上下両院議員の中には、著しく政治的意欲の低い者がおり、残念なほど「謀略」に巻き込まれやすい傾向があります。
中共人民元の為替操作について、もう何年も前から指摘されながら米政府がほぼ沈黙してきた(例えば平成二十四年十月八日記事参照)のは、それが自国内の多国籍企業の利益につながるからであり、一方わが国政府には、いわゆる「プラザ合意」を迫って敵国扱いしてきました。
それを今頃になってこのような騒ぎを起こすのは、中共に問題があったときにはわざと沈黙しておいて、まるで日本円の為替操作を疑いたくなるような状況、すなわち日本経済の復活を待っていたかのようにしか思えません。
何度も申しますが日米関係は、太平洋防衛という共通の価値観を有しながらも、経済的には本来敵国関係にあります。その意味では、米連邦議員のほうが正しく認識できており、むしろわが国の議員たちはぼんやりしていると申せましょう。
米民主党のサンダー・レヴィン下院議員(ミシガン州選出)もその一人で、これまでも自動車問題などをめぐって対日圧力を主張してきました。また、同党のチャールズ・シューマー上院議員(ニュー・ヨーク州選出)もソフトバンク問題ではスプリント買収に懸念を表明してくれましたが、もともと日本企業をよく思っていないだけだった節は拭えません。
しかしながら、環太平洋経済連携協定(TPP)への日本参加を連邦議会で認めないなら是非そうしていただきたく、私たちもあまり「米国の言うこと」とやらに振り回されないよう気をつけたいものです。