いわれなき誹謗中傷?
http://www.unicef.or.jp/osirase/back2013/1308_01.html
▲日本ユニセフ協会:お知らせ 日本ユニセフ協会に関するデマや誤情報にご注意ください
公益財団法人日本ユニセフ協会は、公式ホームページ内に「日本ユニセフ協会に関するデマや誤情報にご注意ください」というお知らせを設けています。彼らはインターネット上に協会に関するデマや誤情報、いわれなき誹謗中傷の書き込みが存在するとし、具体的に四つの例を挙げて全て否定しました。
http://www.news-postseven.com/archives/20110405_16645.html
▲NEWSポストセブン:日本ユニセフ 職員36人で粗利益は27億円、法人税はナシ
ところが、それらの指摘は週刊誌でもなされており、二年前にも週刊ポスト(小学館)四月十五日号が「日本ユニセフ協会『被災者に渡らない募金』が暴かれた」と題して特集しています。
協会が反論したうちの「日本ユニセフ協会は偽物(UNICEF東京事務所が本物)」という指摘は、この週刊誌が小題に表した「これでは”ユ偽フ”だ」に由来するのかもしれません。
確かにインターネット上の書き込みは玉石混交で、報じられない事実と報じられるはずもない出鱈目が混在しています。特に人物評価は極端な例が多く、本当にいわれのない誹謗中傷には本人が毅然と反論して当然でしょう。
しかし、その反論でさらに事実と異なることを言ってはいけません。日本ユニセフ協会は「アグネス・チャンはユニセフ募金で家・事務所を建てた」という誹謗中傷に対し、「アグネス・チャンさんはじめ、現在世界で約二百人・団体を数えるユニセフ親善大使のみなさま」と説明しています。
ユニセフ親善大使とは、連合国(俗称=国際連合)児童基金が任命するユニセフ国際親善大使 (International ambassadors)と著名擁護者(Eminent Advocate)、ユニセフ地域大使 (Regional ambassadors)のことであり、わが国からは女優で司会者の黒柳徹子さんが昭和五十九年、国際親善大使に任命された唯一の人物です。
一方、歌手のアグネス・チャンさんはユニセフ国内委員会大使 (National ambassadors)といって、協会の説明にある「ユニセフ本部との間で交わされた『承認協定書』と『協力協定書』に」基づいて設置された「民間の皆さまとユニセフをつなぐ日本に於ける唯一の公式窓口」が任命したものです。
週刊ポストの指摘にもありますが、連合国児童基金(ユニセフ)と日本ユニセフ協会は別の組織であり、前述の通り決して協会は「偽物」ではなく、国内委員会大使も児童基金の承認を得ますが、ここを混同させたまま説明するとまさに誤情報になります。
「約二百人・団体」という数字も、親善大使と国内委員会大使を混ぜたもので、例えば「団体」とことわった独国のベルリン・フィル・ハーモニー管弦楽団は国際親善大使であり、英国のマンチェスター・ユナイテッドFCは国内委員会大使で別物です。
このように誤情報を自ら発信してしまいますと、週刊ポストが指摘していた金銭面での運営にも疑問が残ります。集められた募金の約二十%弱もを国内での活動に関わる費用に充てているという反論では、百億円集まった年と二百億円集まった年で国内費用に化ける金額があまりにも違い、協会本部(東京都港区高輪)が約二十五億円で建設されたことといい、募金に応じる民間側の信用を得られるとは到底思えません。
それは私たちの感覚の問題であり、協会の知ったことではないのかもしれませんが、彼らが内閣府によって公益財団法人に認定されたのは、民主党政権下で東日本大震災発生直後の平成二十三年四月です。
もうこれ以上何も申しませんが、ゆえに私はいつも義損金などは日本赤十字社を通してしか送りません。