北朝鮮は中共に向けて警告
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/131213/plc131213……
▲産經新聞:首相、中国識別圏「批判」で連携訴え ASEAN4カ国と会談
北朝鮮の張成沢前国防副委員長が十二日、国家安全保衛部特別軍事裁判で死刑判決を下され、即日執行されたとの報は世界を駆け巡り、出鱈目な司法の実態や本物の独裁体制国家の正体、その残忍さなどが各国で指摘されました。
国営放送は、張前副委員長のことを「犬にも劣る見下げ果てた人間のクズ」などと聞くも無残なほど口汚く罵倒し、保衛部が公開した文書(罪状)を読み上げましたが、そこからいかに北朝鮮が中共を強く牽制したがっているかが分かります。
金正恩労働党第一書記さえ攻撃の対象にした人物の存在を北朝鮮として公表してしまうのは、従来の基準ではありえません。それほどの「禁句」を並べ立ててまで情報をすぐに出したのは、明らかに中共に対するいわば「宣戦布告」なのです。
朝鮮半島の南半分(韓国)が中共に従属し始めれば当然、北朝鮮はこれまで以上に中共を警戒します。少なくとも、中共共産党が張前副委員長を使って北朝鮮の現体制破壊工作に及んでいた可能性はあり、北朝鮮は「分かっているぞ」「工作員は始末するぞ」と中共に向かって発表したのです。
むろん中共による対日破壊工作も存在します。日中首脳会談が開けないことや、主として沖縄県石垣市尖閣諸島の防衛を巡る対立などで、まるでわが国が孤立しているかに煽る言論人が未だいることには驚かされますが、安倍晋三首相は東南亜諸国連合(ASEAN)加盟各国首脳との会談を重ねており、既にいくつもの成果を上げました。
日ASEAN特別首脳会議が十三日夜、都内で開幕し、これに先立って開かれた日比首脳会談では、ベニグノ・アキノ三世大統領から中共による防空識別圏設定の話題があがり、それを脅威とみなして緊密に連携していく考えで一致しています。
東南亜には、中共の影響力を削ごうとし始めた国とそうでない国があって、ASEANとして足並みを揃えることは出来ませんが、それはあまり大したことではありません。わが国は、対中防衛で連携を求められる国が確かにあり、共闘しなければならないという認識を持つことが重要なのです。