会期中、こんな議論も…
英連邦南阿のネルソン・マンデラ元大統領(第八代)が五日、九十五歳で亡くなりました。衷心よりご冥福をお祈りします。彼はわが国が連合国軍による占領統治下にあった昭和二十三年に南阿で法制化された「アパルトヘイト(白色人種と有色人種とを分離・隔離する人種差別政策)」から祖国を解放した人物として知られています。
昭和三十七年八月、マンデラ氏は政治活動によって逮捕され、二十七年間も収監されていましたが、実のところ人種差別政策から南阿を解放した最初の人物は、フレデリック・デ・クラーク元大統領(第七代)ではなかったでしょうか。
件に対するノーベル賞平和賞の受賞も、一般にマンデラ元大統領ばかりが取り上げられますが、デ・クラーク元大統領との共同受賞だったことを忘れてはなりません。だからこそ、マンデラ政権は黒人種と白人種との協和を目指せたのです。
しかし、不屈の精神で民族の誇りを取り戻した現実主義の政治家だったことは、単独でも高く評価されてしかるべきだと思います。彼が遺した言葉の通り、間違った政治に対して多くの人が黙って何もしないままでは、素晴らしい国になどならないのです。
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http://sankei.jp.msn.com/politics/news/131127/plc131127……
▲産經新聞:ポツダム宣言受諾は無条件降伏? 衆院文科委で論争
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/131129/plc131129……
▲産經新聞:【中国防空識別圏】 首相、即時撤回求める自民決議に「冷静かつ毅然と対応する」 国会決議も
最後の最後まで特定秘密保護法案で混乱し続けた今臨時国会ではありましたが、会期中、実は他に興味深い議論もあったのです。一刻も早く取り上げたかったのですが、遅くなって申し訳ありません。
衆議院文部科学委員会は先月二十七日、自民党の池田佳隆代議士(愛知三区で近藤昭一元副環境相を破った政治家)が「戦後レジーム(体制)からの脱却をはかるうえでも、先の大戦で日本が無条件降伏したかどうかは重要な問題だ」と述べました。
下村博文文科相は明解な答弁を避けましたが、西川京子副文科相は「大変大きな問題で、文科省だけで発言していいとは思えない」とし、政府見解としてまとめる必要に言及しています。
以前から何度も申していますように、一般に「無条件降伏」とされてきた大東亜戦争の終戦合意は、連合国軍から突きつけられた「ポツダム宣言を受諾するという条件」をわが国が受諾した「有条件降伏」です。
占領憲法(日本国憲法)の受諾と同様、早くもここに嘘があり、占領統治期以降の政治と教育の出鱈目の根源とも言えましょう。わが国は無条件降伏などしておらず、占領憲法はわが国の憲法ではありません。
自民党は、中共が東支那海上空に設定した防空識別圏の即時撤回を求める決議文を取りまとめ、衆参両院本会議は六日、民主党を除く全会一致でこれを採択しましたが、占領憲法のままでどのようにして中共に詰め寄ることが出来るのでしょうか。
長崎県五島市は、東支那海に浮かぶ無人の鳥島(肥前鳥島)を構成する北岩、中岩、南岩の名称を全て「島」に変更し、国土地理院へ届け出ることを決めています。自治体にとっては目の前の暮らしの安全の問題ですから、もう待っていられません。
国会内のさまざまな場所で、少しずつ重要な問題提起が為され始めています。是非、注目してください。