フジ凋落最大の原因は台場
【コラム】
フジテレビがダメになっちゃったのはね、
渋スタがなくなって、お台場が廃れ始めた時からじゃないか、と。
http://getnews.jp/archives/393782
▲ガジェット通信:FNS27時間テレビの視聴率が10%に届かず過去最低 テーマ「女子力」が原因か?
サントリーの広告ご出身でイラストレーターの佐々木侃司先生から学んだことは数知れませんが、その中でも特に「街へ出て感覚を研ぎ澄ませよ」とおっしゃられたことは今でもよく覚えている。
大阪芸術大学って、大阪府の南河内郡にあるわけ。で、佐々木先生がよく言っておられたのは、芸大の先生になって周辺に住み始めた教授や講師の、まぁなんとセンスのないこと、と。家から大学までほとんど何も見ていないから、ボケてくるんでしょうね。
先日放送されたフジテレビの、毎年なぜやっているのかよく分からない「二十七時間テレビ」の視聴率がとうとう十%を切っちゃったっていうんだけど、これっていよいよ平成九年に新宿区河田町から今の港区台場へ本社を移転させた後遺症が出始めたと思う。
いや、他にも原因はあると思いますよ。もう地上波自体があまり多くの国民に見られていないし、昨年は「韓流押し」に対する批判もあって、インターネットを中心にフジテレビがいろいろ言われた。メディアの多様化にメディア自身がついてこれていない。
しかしながら、番組を企画制作したり編成を考えたりする社員と従業員が湾岸から海を眺めていて、もう街中にいないってことは、これはもう大変なことなのです。今何が流行っていて、何を流行らせたいか、或いは何に流行るだけの力があるか、彼らは湾岸で孤立してさっばりわからなくなっちゃった。
お台場がフジテレビの移転で賑やかになりかけた頃には希望もあったろう。海外からの観光客も、東京と言えばディズニーリゾートとお台場をセットで訪ねていましたし、ヴィーナスフォートにもアクアシティにもデックスにもたくさんのお店が入って、たくさんの人たちが入った。
それが気つけば閑古鳥泣く寂しさよ。イクスピアリのオープンも影響したか、わざわざディズニーとセットにしてお台場へ行く必要が誰にとってもなくなった。そうやってお台場から人がいなくなり、お店が減り始め、いずれも本社を街中に建て替えた六本木のテレビ朝日や汐留の日本テレビ、赤坂のTBSにどんどん遅れをとり始めたわけ。
昔は渋谷スタジオがあって、プロデューサーやディレクターたちはドラマの撮影なんかでここへ通っていたそうです。それがみんな僻地の湾岸スタジオになって、こういうことは年月をかけてジワジワ効いてくる。
フジの番組を作っているプロダクションの中には、例えばザ・ワークスみたいにボロでも本社が渋谷にあればよいですがね、グループのニューテレスも前の八峰テレビもみんな湾岸に引っ越した。
だからもう流行ってもいないことをやっていても平気であり、多くの人から支持されてもいない芸人たちをワラワラと番組に出しても会社として誰も気づかない。まして彼らが豊洲や東雲あたりの気取ったタワーマンションなんぞに住んでいて、そこからお台場まで通っているだけだったら、目も当てられませんわな。
バラエティー番組の質の低下は、もう『はねるのトびら』の頃で明らかだったし、かつて『カノッサの屈辱』などを生んだ挑戦的な深夜枠にも今や何一つ驚きはない。ドラマでも「月九」に流行の牽引力がなくなっている。
人の声を聞かなくなり、人の息吹きを感じないところへ行ってしまったフジテレビに魅力がないのは当たり前だ。思い切って言おう。フジは河田町へ戻れ! せめて移転第二案だった大崎でもいい、とにかくお台場を離れろ! 韓流がどうとかこうとか、話はそれからだ。
文=遠藤健太郎 (真正保守政策研究所代表)
皇紀2673年(平成25年)8月11日 5:55 PM
残暑お見舞い申し上げます。猛暑としか言いようのない日が続きますがお元気でいらっしゃいますか?
今日の文章は遠藤さんの現実的なバランス感覚が明快に表れた良記事だと思います。
かつて「文學ト云フ事(井出薫は今どうしているんでしょうね?)」「ワーズワースの庭で(主題歌がとても印象的でした)」「料理の鉄人(もちろん鹿賀丈史のほうです!)」が好きだった私としても、現在のフジテレビの凋落については似たような印象を受けておりましたので、一抹の寂しさがあります。諸行無常、栄枯盛衰の感は強いなあとも思いますが(笑)
いろいろお尋ねしたいことがございます。来月以降きちんとしたメールを書いて送るつもりでいます。
その際はどうぞよろしくお願いいたします。
皇紀2673年(平成25年)8月11日 9:33 PM
ネットの方がいつでも見られるし、ブログ等を見るとマスコミがいかに偏向していることや、いろいろ為になる。プロのメディアより、よほど真実や本質をついていると思われるので最近TVはニュ-ス、スポ-ツくらいしか見なくなった。フジの27時間テレビなんてくだらない内容で、ムダな電気を使うなど、今後はやめて欲しい。日テレの24時間テレビもやらせ、マラソンなんて画面に映っている時だけ歩いている。後10年もすれば、益々テレビは見られなくなるでしょう。
皇紀2673年(平成25年)8月12日 8:49 AM
フジの視聴率が悪化したのはお台場に引きこもってしまったことだけが原因でしょうか?
自分としては、フジの社内に半島出身者や彼らにシンパシーを感じる人が多くなったことも一因なのではないかと踏んでいるんですがw
実は現在フジの取締役である遠藤龍之介氏ですが、この方はかの有名な作家・遠藤周作氏の長男です。
ところで彼の著書で、1958年に発表された、『海と毒薬』をご存じですか?
これは第二次大戦中に、捕虜となった米兵が、臨床実験の被験者として使用された事件(九州大学生体解剖事件)を題材とした小説で、テーマは「神なき日本人の罪意識』とされていますが、実はまったくのフィクションなんです。
それがあたかも事実のごとくに独り歩きし、森村誠一の『悪魔の飽食』と同様、日本人の贖罪意識を喚起する格好のネタにされている。
それから、遠藤周作氏が生前ご自分のことを「孤狸庵(コリアン)」と自称されていたことはご存じですよね。
まあ、これについてはご本人が出自を告白されたわけでもなく、あくまで推測なのでこれ以上は言いません。
それからご子息の龍之介氏に関することですが、彼は高校時代は引きこもりで大学にも進学しなかったそうです。
一般的にフジテレビの社員は高給で待遇が並はずれて良いことから、一流大学卒でも入ることが難しいく、高卒で正社員として入社できたのは彼ひとりだそうです。
しかも取締役にまで出世した・・・これは破格のことだそうです。
そんな事実から、色々なことが見えてくるのかもしれませんね。
皇紀2673年(平成25年)8月14日 1:15 AM
とんとん様へ
この度はご意見を賜り、ありがとうございます。私の目には間違いと感じる箇所が多くございますので、僭越ながらお返事します。もし、私のほうこそ勘違いをしているようでしたら、ご容赦ください。
私は、フジテレビジョンが視聴率競争で第三位にまで転落してしまった原因を、東京都港区台場周辺に本社機能や製作現場を移転したことのみとは一切申しておりません。「ほかにもある」と文中で断っています。ただ、その「ほか」はもう既に多くの雑誌やブログなどで指摘されていることで、実は製作者側にはあまり響いていません。
彼らが最も嫌がるのは、韓流などが流行ってもいないこと、流行ってもいないのに平気で「推して(押して)きた」ことは、実のところ自分たちが全く流行を生み出す現場から離脱し、孤立してしまっているという現実を突きつけられることなのです。このことを指摘した文章を、少なくとも私はこれまで一度もどこでも読んだことがありません。よって本文通りコラムにしてまとめました。
テレビ映像を創り出す人間は、また芸術家というのとは違い、或る種画家や作家よりもっと(よい意味で)まともではありません。自然の中で暮らすという人としての基本的幸せを探求して製作していられるほど、真っ当な仕事ではないのです。人工物に囲まれ、人ごみの中で排気瓦斯を吸い、短命に終わってもよいという覚悟がなければテレビ番組なんぞ作れない、とはよく教えられたものでした。
さて、もう一つは遠藤周作先生に関する記述ですが、これも大きな間違いをされているように拝察します。周作先生は自身の、極めて作家らしい人里離れた田舎(昭和三十年代の多摩丘陵)での自堕落な生活を「こりゃ あかんわ」と表現し、これをもじって狐や狸のいる土地に建てた庵(いおり)を「狐狸庵(こりあん)」と名づけた旨を、『狐狸庵閑話』に書いています。韓・朝鮮民族(コリアン)とは何ら関係ありません。
また、ご子息の龍之介氏は、多くのドラマを手がけて実績を残し、それだけで駆け上がったいわゆる「たたきあげ」です。フジテレビ入社に関することは、さすがに私の知るところではありません。
作家は小説や脚本のみならず、例えば「反戦」を掲げていた先輩など何人もおられますが、例えば黒澤作品を多く手がけられた橋本忍先生もそのお一人で、しかし先生の脚本は大抵の作品でわが民族の姿を力強く捉えていました。のちのちいろんなことを言われますが、時代背景と作品に対する理解を意図的にすり替えてはなりません。
『海と毒薬』もその一つで、すり替えをしているとすれば、それは日本左翼による破壊工作の一種でしょう。私はこれが小説・創作として受け取られていないなどという頓珍漢な話を聞いたことがありませんでした。貴重なお知らせを賜りましたことにも、重ねてお礼申し上げます。