見捨てられた菅前首相

皇紀2672年(平成24年)5月29日

 http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2012052800477
 ▲時事通信:「最大の責任は国に」=菅前首相が陳謝-注水中断「理解できぬ」・国会事故調

 東京電力福島第一原子力発電所事故を検証する国会の事故調査委員会は、菅直人前首相らを参考人として招致し、公開聴取しました。早い話が「容疑者たちに対する公開取調べ」です。

 このような形で菅前首相を「この日最大のさらし者」とすることにした民主党では、すでに前原派の仙谷由人元官房長官と枝野幸男経済産業相が完全に彼のことを「もう終わった粕」として見捨てており、原発稼動再開の旗振りを仙谷氏が、菅前首相の言動否定を枝野氏が受け持っています。

 それにしましても、これほど惨めな形で映し出される場に平然とやってきた菅前首相も「間抜け」です。自らの言い分を改めて述べることで、自分へ向けられてきた数え切れないほどの批判を「言われなきもの」にできると考えたのでしょうが、世の中それほど甘くはありません。

 原発事故について「お国のせい」と言い、その「お国」の正体である政府という国家権力、内閣の最高地位にいた自分の責任を問われると、「東電の武黒一郎フェロー(当時)が言った。自分じゃないんで、そこはきちんと検証して欲しい」などと言い逃れる程度の根性でわが国の政治指導者だったということ自体を、菅前首相はすべて国民に(それでもすまないが)詫びねばならないはずです。

 当時、首相官邸には多くの情報が上がっていましたし、閣僚たちがまったく使い物にならない間、各省が独自にさまざまな想定をして対処しようとしていました。また、東電の清水正孝社長(当時)が「現場はもうもちません(=全面撤退)。本当に申し訳ありません」と関係各省にも電話をかけてきましたよね。これは事実です。

 にもかかわらず、官僚の指摘も東電技術者の説明もまるで聞こうとせず、これらを「役立たず」呼ばわりして一人で興奮し、意味不明な言語を話し出し、首相執務室の隣に自分と仲がよいだけの大学教授らを集めて「対策本部ごっこ」をやったのは、菅前首相以外ほかの誰でもありません。

 民主党内で早くも鳩山由紀夫元首相と菅前首相という歴代たった二名の首相経験者が全力で否定され始めたことは、この政党がいかに政権担当能力を一切備えていないか分かります。自民党がやっていた権力闘争とは異質です。

 野田佳彦首相の否定もすでに始まっており、財務省はそろそろ民主党から手を引いたほうがよいでしょう。政界の(ちょっとした)再編がもうすぐありますから。

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『見捨てられた菅前首相』に2件のコメント

  1. ノッポ:

    党の綱領もやっぱり作れない
    憲法の天皇に関して 今の時点で何も言うことがない
    など 民主党って な~んにも考えてない政党に助成金を貰う
    資格などない
    鳩山、菅、野田、小沢、前原、仙石の顔など二度と見たくない
    次期選挙では是非 落選させてください

    最後の「政界の(ちょっとした)再編がもうすぐありますから」
    に期待したいものです

  2. allco:

    今、こうしてる間に、盗人内閣は、日本の金庫を空っぽにしてる
    のだろう。

    官房機密費・政党助成金・ぜーんぶ盗んで置き土産は
    「特別永住権」=参政権。1兆円経費の後期高齢者廃止論。

    大人は奴隷。子供は殺される。