子供たちに農業体験を!

皇紀2671年(平成23年)10月10日

 http://www.asahi.com/national/update/1007/OSK20111007……
 ▲朝日新聞:天高く米実るビル JR大阪駅屋上、園児が稲刈り

 天皇陛下は9月28日、皇居内の水田で毎年の稲刈りをなさいましたが、これが祭祀(自然祭祀)の実践であることに、どれだけの方が気づいておられるでしょうか。

 本年5月に開業したJR大阪駅ビル「ノースゲートビルディング」の14階に、屋上農園が設置されたことを聞き、私も見に行きましたが、保育園児らが田植えをして早4ヶ月、自分たちで稲刈りをした経験は、きっとこれから大きく実ることでしょう。

 実は私も小学生のころ、学校が用意してくれた体験学習の一貫で、近隣農家のご協力を賜り、田植えと稲刈りを経験しました。一切を手作業で行ない、秋には皆でおいしく食べたことを思い出します。

 また、町長だった私の祖父は、農家でもないのに野菜や果物を育て、孫の私たちに食べさせてくれていました。大東亜戦争敗戦直後の町長だっただけに、祖父は食糧難の恐ろしさを痛感していたからでしょうか。私もその世話をよく手伝い、自然の恵みの有り難さ、食糧を自給することの大切さを、決して多弁ではなかった祖父から学んでいたような気がします。

 祖先から受け継いだ生命を守り、次へと繋ぐため、自然と向き合い、知恵を継承して、その恵みをいただき、感謝することがすなわち祭祀であり、天皇陛下の宮中祭祀はまさしくその「道」です。人類の精神的支柱と申してもよいでしょう。

 天皇陛下は、決して権力者、或いは国家主権者ではないのです。私たちが生きてゆくための、ごく自然な、つまり善なる本能の道しるべであらせられます。だからこそ絶対に失ってはいけません。

 子供たちを泥の中に放り込み、鎌を持たせることが危険なのではなく、生きる「道」を教えないことのほうがよほど危険です。私がお世話になった小学校の先生や、大阪駅ビル内にある保育園の先生たちには、本当によい体験を子供に与えてくれたと感謝しています。

 徴兵体験など特にいらないのです。政治的に語ることではないのですが、たちあがれ日本の北山順一神戸市議会議員が提唱された「徴農」体験こそ、国家を守ること、祭祀を実践することに他なりません。国体(國體)を守るとは、こういうことなのです。

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