民主党:ウォンでも運用を
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=9090……
▲ブルームバーグ:民主・大久保政調副会長:人民元など新興国通貨でも運用を-外貨準備
民主党の大久保勉政調副会長は、4日のブルームバーグ・ニュースのインタヴューで、世界第2位の規模を持つ日本の外貨準備(外貨準備高は約94兆円)の運用先について、中共の人民元や韓国のウォンなど新興国通貨にも拡大すべきだとの考えを示しました。
難しい話はいたしません。直言的に申せば、あれほど信用のない末端通貨でわが国の外貨準備を運用するなど、復権した民主党政調の神経がしれない、という話です。
人民元は地方幹部にまで発行権があり、その流動性は全く不明の域に達しており、韓国経済はもはや国債の債務不履行(デフォルト)の可能性までささやかれ始めています。
民主党がやりたいことは、資本取引規制のある中共国債など目当てではなく、韓国国債をわが国が買うことで彼らを無用にも救うという目論みに違いありません。米国政府からそのように指示されたのでしょうか。
そのくせ、外準資金を活用して企業に低利融資する制度を安住淳財務相の判断のみでやらせるというのですから、優しい言葉をかけながら私たちの首を絞めようとしているようなものです。
大久保政調副会長の言う「金融危機が起こった場合には、メガバンク経由で日本企業を支える必要がある」とは、そもそも返済に血道をあげさせられる企業のおかげでカネが有り余っている金融機関の現状からは目を背けた話であり、わが国の経済がいわば回っていないことには無策のままでゆくと宣言しています。
彼は極めて上っ面の経済論を語りたがる悪癖が見え見えで、その象徴が、2年前3月の麻生太郎首相(当時)との参議院予算委員会でのやりとりであり、フレドリック・ミシュキン元米国連邦準備理事会(FRB)理事が麻生内閣の経済政策を「大莫迦者」と揶揄したことを取り上げ、当の麻生首相に「フィナンシャル・タイムズのマーティン・ウォルフ氏はよくやったと言ってるが」とやり返されて黙り込んでしまいました。自分の言葉を持っていないからこうなるのです。
外貨準備運用の件は、明確に民主党に対して抗議すべきであり、絶対に許してはなりません。増税や環太平洋経済連携協定(TPP)参加など、やめさせなければならないことは山ほどあっても、そのままやらせたい政策を一つも挙げられていない与党など、もう要らないのです。