キーン氏の日本国籍取得

皇紀2671年(平成23年)4月19日

 http://www.asahi.com/international/jiji/JJT201104150152.html
 ▲朝日新聞:日本国籍取得、永住へ=ドナルド・キーンさん

 三島由紀夫氏や安部公房氏らと親交を深めたことで知られる文芸評論家で米コロンビア大学のドナルド・ローレンス・キーン教授が、退職を機に今夏にもわが国の国籍を取得し、永住することが15日に分かりました。

 この報に触れ、四の五の言わずご覧いただきたい動画がございます。それは昨年5月、NHK・BS1で放送された『未来への提言 日本文学研究者ドナルド・キーン~もう一つの母国日本へのメッセージ~』の一部です。

 http://www.youtube.com/watch?v=W0XYCPyJLbE
 ▲YOUTUBE:NHK ドナルド・キーン

 聞き手は梁石日氏でした。四の五の申しません。これが日本国籍を取る(取れる)人と、取らない(取れない)人との決定的な差です。

 キーン氏が梁氏に無理やり「日本の悪いところ」を尋ねられて「極端に触れる。自虐的なところ」と答えたのは、誠にその通りであり、大東亜戦争の敗北で極端な自虐に触れ、中共の経済力拡大を前に大いに自虐するわが国を批判しながら「ただし、それで日本を嫌いにはならない」と断言したキーン氏と、日本の自虐史観を奨励して「反日」を叫ぶ梁氏との差さえも、これで明解になりました。

 著書『憲法改悪の強要』で知られる米国法学のジョージ・ランボーン・ウェスト博士も「私は日本人になりたい」と言い、さらに「天皇陛下にお仕えしたい」とまで言ったことが、難波江通泰氏の著書『天皇陛下にお仕へしたい ウエスト博士の思ひ出』に記されています。

 ウェスト博士は法理論上、わが国と米国の差別なく誰がどう見ても「日本国憲法は占領憲法であり、日本民族が『憲法』と呼ぶべきものは十七条憲法と大日本帝國憲法の他にない」と主張しました。これが、日本法学の清水澄博士から南出喜久治辯護士へ、連綿と続く占領憲法新無効論(真正護憲論)とも一致する法理原則なのです。

 これが分からない者に「日本」を語る資格も、わが国に住む資格もありません。決してこれは偏狭な考え方ではなく、占領憲法の改正と護持を論じるという無理を通して前述の道理を引っ込ませることは、石油利権(金融市場の覇権)を掌握する無理のためなら大量虐殺をやってはいけないという道理を引っ込ませるという皇室祭祀にも反する恐ろしい考えと基本的に同質であり、よほどそちらを叫ぶほうが偏狭で危険なことなのです。

 「天皇陛下にお仕えしたい」と言う外国人と、皇室の何たるかを忘れてしまった日本人がいるとすれば、どちらがわが国を語るべきか明らかではありませんか。これは私たちにとって、実に恥ずかしいことなのです。

スポンサードリンク

『キーン氏の日本国籍取得』に2件のコメント

  1. 心神:

    尊敬に値する主にお仕えできる我々日本人は‥本当に幸せな民族なのかもしれませんね。
    キリスト教文化に(ユダヤ・イスラムも含む)おいても、真実は主に仕える人生を説いているように、思えるのです。
    日本人だけではなく、世界の人々がその事を忘れてしまっているのかも知れませんね・・・?

  2. matu:

    キーンさんのお話を聞いていて、同じようなことを述べていたFバワーズさん(マッカーサーの通訳担当副官)のことを思い出しました。
    「米兵たちは、日本人を憎むように訓練されてきた、憎しみと共に日本についたのです。ところが彼らは1カ月もすると、単純に日本人の言いなりになってしまった。
    ・・それは高度に磨き上げられた、高度に発達した文明でした。
    (明治維新以降)日本はアジア諸国の中で最も西洋化されていました。・・
    しかし、この国は西洋化が少しも影響しないほどに深く、日本そのものなのです。占領は、日本の1860年から現在(1977)までの堅実な発展過程にける単なるセミコロン(;)でしかなかったのです。その日本はさらに大きな経済発展、さらに偉大な社会、世界における道徳的な力を目指して常に進んできたのです。
    占領はそれを急がせることも妨げることもしなかったと、私は思っています。」

    震災後の今だからこそ、ウェスト博士の「天皇陛下にお仕へしたい」とともに、我が国の尊さへ心を寄せてみたいと思いました。日本人であろうとなかろうと分かる人には分かる、分からない人には分からない・・でしょうか。