利権に固執する政治家たち
東日本大震災の発生でも選挙のために「子ども手当」の支給に固執し続けてきた民主党は12日、昨年度の支給額を本年9月まで延長する「つなぎ法案」を社民党と日本共産党を取り込んで成立させたものの、10月以降は廃止する方向で調整に入っていました。
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20110412-OYT1T01200.htm
▲讀賣新聞:子ども手当、10月以降廃止へ…復興財源を優先
これが10日に投開票され、全国各地で民主党が大惨敗を喫した統一地方選挙第1弾の直後のことでした。しかし、24日に投開票される第2弾を前に、15日には話が変わっています。
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2011041500234
▲時事通信:10月以降も子ども手当継続を=現行制度で、修正に含みも−細川厚労相
これが政策に何の一貫性も(国家を解体しようとしている以外)何の信念もない民主党の正体です。震災対応にせよ、一事が万事これであり、以前から散々私たちはこのような事態を目にしてきました。
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110414/stt11041410410005-n1.htm
▲産經新聞:超党派議員がODA削減反対で一致 政府に申し入れへ
選挙のことしか頭にない刹那主義は民主党のお得意にせよ、利権の確保に於いては自民党のほうが一枚上手です。
震災復興の財源は、いわゆる「復興債」を発行してでも確保すればよいと考えますが、政府開発援助(ODA)の2割削減にすら反対する自民党の中村博彦参議院議員らの目的は、一体何でしょうか。
日本赤十字社への義援金だけで既に1000億円を越えた私たちの財力は、実のところ世界各国で注目されています。一方で政府の無能・無策ぶりは概して呆れられ、或いは最初から現下の程度だろうと思われており、復興策を示せない中にあって、これほど政府開発援助に固執する政治家たちの思惑は、まさにその利権の確保です。
国際社会に於けるわが国の貢献を維持することは大切ですが、未曾有の規模の自然災害が発生した国から有償だろうが無償だろうが援助金をむしりとろうとする国があるのなら、そのような国とのおつき合いは(どの国とであろうとは申しませんが)考え直さなければなりません。
特に中共への政府開発援助継続を問題視し、中共を非難する声の半分は間違いないと思いますが、実際はわが国のほうに大いなる問題があるのです。震災時だからこそ政府開発援助利権の政治家たちが馬脚を現した、といったところでしょう。どうか問題意識を持たれて下さい。