スッカラ菅が松下へ禅譲
野球の「SMBC日本シリーズ」は、五十九年ぶりの「関西対決」となり、三十八年ぶりに阪神タイガースが日本一に輝いて幕を閉じました。阪神百貨店もバファローズ側の近鉄百貨店全店も、本日より大売り出しが始まります。
阪神のリーグ優勝自体が平成十七年以来、十八年ぶりでした。その二度目の栄誉に輝いた岡田彰布監督は、一度目は千葉ロッテマリーンズに敗れて日本一を逃しましたが、恐らく今回、かつて後味の悪い監督交代劇を演じさせられたオリックスバファローズにだけは負けたくなかったのかもしれません。
しかしながら昨日、阪神の勝利に大阪府警察が千三百人態勢で備えたといいますから、本当にお疲れ様でした。大阪市中央区の戎橋上に整列した警官たちのさまは、それはそれは大変見事で、それでも(橋上からではなく川縁からか)道頓堀川へ飛び込む愚者がいたようです。
ちなみに、同じ関西拠点でもバファローズが勝利した場合は、百人態勢で済ませる予定だったそうで、大阪府警にとって本年は、阪神の二度の「アレ」で余計な業務が増えたことでしょう。返すがえすもお疲れ様でした。
さて、わが国の政治に災厄の「黒歴史」を刻んだ立憲民主党(旧民主党)の菅直人元首相(東京十八区)が、ようやく政界から消えてくれるようですが、その後釜が武蔵野市の松下玲子市長というのですから、令和三年十二月二十二日記事や令和四年十一月六日記事などで言及した彼女の所業がもたらす「政治の悪循環」を、私たち国民の手で断ち切れるかがわが国にとって大きな勝負になります。
菅(カン)氏の引退表明を受け、SNS上では「さすがは自民党のやつらと違って潔い」などと評価する声が散見されますが、一応軽く否定したものの菅氏は、日本維新の会への怨念を披露し、大阪のいずれかの選挙区から立候補する可能性に含みを残しました。どこが潔いものですか。
それに立民では、小沢一郎衆議院議員(岩手三区落選→比例東北)という「粗大ゴミの掃除」が全く終わっていません。何ら潔さとは関係がなく、松下氏への「禅譲」で手打ちした彼らの行動を、自民党のベテラン議員と比較することに一切意味がないのです。
自民党への呆れが生んだ旧民主党政権は、政治の素人集団による致命的混乱だけを残し、安倍晋三元首相の返り咲きへの花道を設けたも同然でした。掲げた公約(当時の「マニフェスト」)の多くが決して悪くはなかったものの、どれも実現能力を欠き、左翼・極左(対日ヘイトスピーチ集団)特有の「思い込み」で理想の政治を自ら曲げていったのです。
前任者が極度の「ルーピー(頭がおかしい)」だったのはともかく、人の話を聞かない、勝手にイライラして暴走しまくる菅氏には、多くの人びとがただただ振り回されました。それが東京電力福島第一原子力発電所事故を拡大させた原因でしょう。
北韓(北朝鮮)による日本人拉致事件をめぐる一連の言動にしても、まるで反省がなく、自己保身の強弁を繰り返す菅氏のだらしない引き際は、決して見るに堪えません。
それにしましても、菅義偉前首相も早く消えてくれまいか、と。