某芸能人の不敬な署名運動
http://ameblo.jp/dewisukarno/entry-11078455667.html
▲デヴィの独り言 独断と偏見:現皇太子を廃嫡『皇太子位を秋篠宮文仁殿下へ移譲』署名運動 国民は我慢の限界
http://www.dewisukarno.co.jp/cojif/cojif.html
▲デヴィ夫人のホームページ:皇太子位を秋篠宮様に移譲することを求める請願書への署名運動
尼国(インドネシア)のスカルノ元大統領の第3夫人だったデヴィ・スカルノさんが、インターネット上で徳仁親王殿下の「廃嫡(廃太子)」を訴え、その請願署名を募っておられます。
彼女は、その呼びかけの中で「皇室を敬愛する私達は、日本の未来のため、皇室を崩壊より護り、そして 国の安泰と国民の幸せを守るため、皇統の存続と皇室の繁栄を求め」と書かれており、私に対してかつて同様の主張をされた方々と全く同じことを皇太子殿下の廃嫡の理由に掲げておられるのです。
私は今月6日、日比谷公会堂でもお話ししましたが、特に「保守派」「尊皇」を自称する方々の間に蔓延しつつある東宮批判の背景に、泰国(タイ)の王室とタクシン・チンナワット元首相と中共が関係していることを、以前から警告してきました。
それは、涅国(ネパール)の王室が共産党の前に廃絶させられたこととも関連し、泰チャクリー(ラッタナーコーシン)朝のワチラーロンコーン王太子に対する国民的不人気と、わが国ではどこも報じなかった実態として、現在結党を禁じられている共産党の元党員に彩られていたタクシン内閣およびタクシン元首相が結党した旧タイ・ラック・タイ党(泰愛国党)の王室軽視、または党北京支部が存在していたこと、すなわち背後に中共の「衛星国化構想」があったことにより、現プミポン・アドゥンヤデート国王陛下(ラーマ9世)を最後に泰王室が廃絶させられるかもしれない危機を迎えているということです。
確かに、もともとワチラーロンコーン王太子の評判はよくありませんでした。しかし、それが中共とタクシン元首相にとっては利用価値の高い国民感情となり、聡明で謙虚なシリントーン王女への王位継承を望む声の陰なる増大が工作化しています。
とはいえ、現状間違いなくワチラーロンコーン王太子へ王位は継承されるのであって、その時こそが中共工作員にとって泰王室解体の機となるでしょう。これで泰国からも王室は消え、ともすれば共産党の結党禁止に関する法律が改正されるかもしれません。
デヴィ・スカルノさんらが主張されていることは、つまるところこれを踏襲するように、徳仁親王殿下に皇位が継承された場合、そのような天皇陛下は認めないと「国民様が言っているんだ」ということになります。
これのどこが「皇室を護る」気持ちでしょうか。徳仁親王妃雅子殿下に対する批判も書き並べられていますが、民間人である国際司法裁判所所長の小和田恆元外務事務次官を批判するのは構わないでしょうし、私も散々東宮を引っ掻き回す小和田家の姿勢を質してきたからこそ、雅子殿下を皇族として「国民様が認めない」という態度は決して許せません。
百歩譲ってデヴィさんらの気持ちを理解したとしても、何度も警告してきましたように、この「国民感情」は皇室解体を目論む破壊工作員(テロリスト)に利するのです。その隙を彼らにわざわざ与えて「尊皇」とは何事でしょうか。NHKが或る番組の紹介の中で「皇室」を「王室」と記載したのも、破壊工作と無関係ではありません。亜州を覆うこの工作は、幻想ではなく実在するのです。
もっと直言すれば、これこそが天皇陛下の「地位は、主権の存する日本国民の総意に基く」と書いた日本国憲法(占領憲法)の、国民こそが主権者であり、天皇陛下は主権者の総意に基づかなくなればいつでもその地位をやめさせられるという考えの招いたものに他なりません。
デヴィさんのブログのコメント欄も酷いもので、目下御体調が心配される今上陛下に対し、一見優しい視点ながらも「引退すべき年齢」などと書いた方がおられますが、無意識なのか意図的なのか今上陛下に廃位を迫っているようにさえ読み取れ、これを窘める者も現れないことから、ことほど左様に国民主権の毒が回っていると分かります。
大日本帝國憲法にあった「天皇ハ神聖ニシテ侵スヘカラス」とは、天皇陛下が祭祀を司られる御存在でおわすからであり、権力者として臣民を弾圧等されたことは一度もありません。
これを取り戻さない限り、いわゆる「天皇条項」の削除を目指す改憲派と「尊皇」を掲げていたはずの改憲派があたかも「薩長同盟」のように手を組んでしまう可能性すら、誰が否定出来ましょうか。皇族を選別するほど「偉い国民様」が「やむをえない」と言うに決まっているのです。
秋篠宮の悠仁親王殿下に対する御教育は、文仁親王殿下と妃紀子殿下があまりに限られた御予算の中でも懸命に取り組まれており、皇位を継承されるに向けて、今上陛下も皇后陛下も御力を尽くされています。
皇室典範も憲法も占領統治体制(安倍晋三元首相の言う「戦後レジーム」)を保守したいとするのが現下日本の保守主義であるなら、保守派を自覚されている方ほどこのような請願に署名してしまうのでしょうが、どうかおやめ下さい。「日本の皇室をお守りする会」の住所はデヴィさんのご自宅です。実体はあるのでしょうか。
デヴィさんは、大東亜戦争を「侵略戦争」とせず、靖國神社への参拝も奨めてこられましたが、ご承知のように尼国が国交を樹立していることから北朝鮮との関係は濃密で、拉致事件に関して政治家に妙な口利きをしているきらいがあり、これがまさに目下日本の保守派の姿そのものです。自民党も結局はその程度だったではありませんか。
もう一度申します。署名しないで下さい。