中韓連携の今後の目論み

皇紀2673年(平成25年)5月24日

 http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2013052300812
 ▲時事通信:韓国大統領、6月下旬に訪中=次官級戦略対話も

 韓国の朴槿恵大統領が六月下旬に訪中することが明らかになりました。歴代、訪米後は訪日するものですが、ここで何度も申してきました通り、韓国は中共へ寄っていこうとしており、それをあからさまにしたのです。

 本来ならば訪米もしたくなかったのでしょうが、まだ在韓米軍がある以上それは出来ません。よって占領憲法(日本国憲法)下のわが国に対しては露骨な態度に出られるというわけです。

 目下わが国にとっても「日本叩き」に狂った韓国と話し合うことなど何もないため、このまま日韓首脳会談が五年や十年の間にわたって開かれなくても大した問題はありません。

 また、実は韓国に対して最も「甘い」自民党が急遽何を言い出すか分からないにせよ、平成十七年に締結した分の日韓通貨交換(スワップ)協定が本年七月三日に満期終了となります。

 在韓米軍の撤退も規定路線であり、こうしてますます韓国は日米との関係を疎遠にしていくでしょう。その様子を見てきたのが中共であり、中韓連携の序章として「反日」が扇動されました。

 では、中共による本論はどのような筋書きでしょうか。恐らく彼らは北朝鮮の崩壊を目論み、韓国と組んで、韓国による統一を後押しし、米軍のいなくなった統一韓国に朝貢させるという展開を最も望んでいるに違いありません。

 現に中共内では北朝鮮の金一族による支配を「既に失敗しており、必ず崩壊する」と公言してはばからない共産党関係者が多数おり、人民解放軍とは少し温度差があるようです。

 これが二十年前であれば、米政府は在韓米軍の駐留延長を模索するでしょうが、現下の朝鮮半島にそれだけの価値を見い出しておらず、韓国が中共の属国化しても何ら興味を示しません。この地域で今や陸戦にならないことも政策決定に影響しているでしょう。

 北朝鮮の金正恩第一書記も(意外と申しては失礼だろうが)このような事態の流れをほぼ正確に掴んでいると思われ、人民解放軍に向かって打てば響くよう人民軍の崔竜海総政治局長を訪中させたものの、自身はいまだに訪中していません。

 拉致事件の解決を目指す安倍政権が、中韓を外してでも北朝鮮と対話し始めたのは正解であり、安易に日朝の国交を正常化する必要は全くありませんが、彼らとの対話に米国を混ぜていくことが今後の課題です。

 私たちは、韓国大統領が訪日しないことに一切慌てなくて構いません。就任以来、閣僚の外遊日程を詰め込んだ安倍晋三首相も訪中・訪韓していないのです。いえ、仮にしたくても今はしないほうがよいのです。

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ブレない政治家ほどツライ

皇紀2673年(平成25年)5月23日

 http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130522/stt130522……
 ▲産經新聞:大江康弘氏の辞職許可 参院本会議

 無所属の大江康弘参議院議員が辞職しました。ここで私がこれから申すことは、全く別のご意見があることを承知の上です。しかし、どうしても皆様に分かっていただきたいことがありますので、一切私の勝手で申します。

 大江前議員は、もともと自民党所属の和歌山県議会議員でした。平成五年、保守派の論客として知られた和歌山一区の中西啓介元防衛庁長官(既に故人)らがいわゆる「河野談話」を発表するに堕ちた自民党を離党したことに同調し、当時の大江議員も新生党、新進党の結党に参加します。

 その頃の小沢一郎元自民党幹事長は極めて保守的な政治思想を掲げており、彼らとともに自由党、民主党へと所属していったところで致命的な歯車の狂いに気づいたと思われます。大江前議員は徹底的に民主党を批判し、「ならば出て行け」とののしられて離党を決意したのです。

 民主党比例で得た自身の議席を批判覚悟で政治活動のために死守しながら、西村眞悟元防衛政務官らと改革クラブを結成しましたが、私たちの力不足で西村代議士を当選させられず、党は空中分解しました。

 舛添要一元厚生労働相に乗っ取られた新党改革には属せず、のちに現職保守派の国会議員を欲しがった幸福実現党からの誘いを承諾したりもしましたが、結局は主張や手法が合わずにすぐ離党しています。

 今夏の参議院議員選挙の改選組で、大江前議員はやっと元の自民党に戻ることを決意しました。これが「政界渡り鳥」などと揶揄されるが、私が信念を持って「その辺に転がっている『元民主党』なんぞとは全然違う方」と指す大江前議員の辿ってきた艱難辛苦の過去です。

 民社党から新進党、民主党を経てたちあがれ日本から日本維新の会に所属して除籍される(本人の意思は離党)に至った西村元防衛政務官もそうですが、日本保守を強く貫こうとすればするほど政治家の居場所がなくなるのが占領憲法(日本国憲法)下のわが国政界であると申して過言ではありません。

 その結果、皆との団結を信じて所属した政党の許しがたい変節に幻滅し、仮にそこで器用に迎合して少しずつ国を売り、守銭奴に堕ちてしまえば、私たちに気づかれないよう注意しているうちは批判されることもないのですが、大江前議員はそれが出来ないほど政治家としての強い信念を持っているのです。

 ではその信念とは何でしょうか。大江前議員は一貫して日台親善派であり、陳水扁政権で開かれた民進党主催の講演会で毅然と中共と韓国を「反日国」と指弾しています。また、大東亜戦時下の南京陥落を「南京大虐殺」と虚構を張る勢力にも反対し、当時の慰安婦が「従軍強制」だったとする説にも異論を唱えてきました。

 また、諸意見の存在を認めながらも、和歌山県のような山間部の社会基盤が未整備な事情を察して道路特定財源の暫定税率廃止にも反対し、国土整備関連費を守ろうとしています。私たち和歌山県民にとって大江前議員は、地方企業の活性化を常に考えながら予算編成に口を出してきた国会議員でした。

 私は大江前議員を支持する考えに今も変わりがありません。自民党という問題の多い政党への「里帰り」がうまくいくかどうかは分かりませんが、今や西田昌司議員(京都府選出)のような方が頑張っているのですから、今度こそ多くの時間を表舞台での活躍に割いて欲しいと願います。

生保受給外国人をゼロへ

皇紀2673年(平成25年)5月22日

 http://sankei.jp.msn.com/life/news/130520/trd130520……
 ▲産經新聞:【生活保護を問う】 受給外国人急増 4万3000世帯

 厚生労働省では生活保護について、受給外国人が月平均で七万人を超え、中でも韓国・朝鮮人の最も多いことが分かっています。一方、安価な労働力として安易に招いた伯国(ブラジル)人たちを、結局はのちに(本人の問題もあるだろうが)わが国企業の都合で無職に陥れ、生保にしがみつかせる始末です。

 自民党や民主党の中にはかねてより「移民一千万人構想」を掲げてきた政治家がいますが、政策として産み出される「移民」たちの人生に責任を持てると本気で考えているのでしょうか。或いは、生保を支給することで責任を果たすとでも思っているのなら、人の一生を軽く考えるのもいい加減にしなければなりません。

 産経新聞社の指摘は、失礼ながら問題の本質を知らせるという点に於いて不完全です。私がこれまで何度も申し、この撤回・廃止を請願してきた通り、日本国民のための生保制度を外国人にまで適用し始めたのは、昭和二十九年五月八日の厚生省(当時)社会局長通達の「正当な理由で日本国内に住む外国籍の者に対しても、生活保護法を準用する」が原因です。

 法律でも条令ですらもありません。この通達が支給の根拠となり、財政を圧迫して、特に自治体窓口では「断りやすい日本人」「断ったら何をされるか分からない外国人」という意識が広まるほど、本当に生活に困窮する日本人世帯に限って支給されにくいといった問題を拡大させました。

 しかし、決して外国人が悪いのではありません。彼らに近寄り、生保制度の利用を耳打ちし、仲介するといって手数料を稼ぐような「自称・人権派」の仕業なのです。或る韓国系日本人の方に伺ったのは、この所業を創価学会や日本共産党、その系統の関連団体が得意としてきたと言われています。

 自治体担当者の口から「ただ乗り感覚の外国人もいる」という指摘が出るほど事態は悪化していますが、彼らにはどうしようもありません。この通達を中央で廃止にしてもらわない限り、たとえ私たちが「不正受給じゃないか」と訴えようとも、不正に支給しているつもりは全くないからです。

 国家とは何か、という根源的な問題からも目を背け、昭和二十七年四月二十八日に有効期限の切れた占領憲法(日本国憲法)を占領統治状態のまま放置してきたわが国は、法の支配を一切無視して法の「その都度現世個人主義的拡大解釈」を繰り返してきました。これこそが生保問題の本質なのです。

 何度でも私は皆様にお願いします。この通達の廃止を請願、陳情してください。(真正保守政策研究所「生活保護法に関する請願と陳情を」を参照)

 【関連記事】平成二十四年十月二十二日「生活保護の外国人は免除?」

対北外交で始まる韓国外し

皇紀2673年(平成25年)5月21日

 http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2013051800113
 ▲時事通信:米の北朝鮮人権特使、24日に訪日

 米国務省のロバート・キング北朝鮮人権問題担当特使の訪日が伝えられましたが、実は彼が同日程で予定していたのは訪韓です。これを中止して急遽全ての日程をわが国への訪問に割くのは、飯島勲内閣官房参与の訪朝成果を聞くことこそ重要であり、形式的な訪韓に何の意味もないからに他なりません。

 韓国政府高官は、わが国から「飯島訪朝」の成果説明を受け、日本国民拉致事件の解決には特段の進展がなかったように発表し、聯合などの韓国報道もそれに準じていますが、米政府は日本政府が韓国政府に事実を全部説明したとは考えておらず、だからこそ自ら乗り込んでくるのです。

 北朝鮮は十八日以来断続的に短距離弾道弾を日本海に向けて発射しましたが、これに対して「飯島参与もなめられたものだ」といった分析は全く正しくありません。わが国、というより本当は米国を標的にするなら太平洋目掛けて長距離弾道弾を撃ちますし、中共に警告するなら中距離弾道弾を黄海に向けて発射します。

 すなわち、北朝鮮は韓国に向かって撃っているのです。それは「われわれは米中を見越して日本との対話を始めたが、お前たちはどうなっているのか」という恫喝の記号と申せましょう。

 私が何度も指摘してきた通り、中共に寄っていく韓国は無価値であり、このままでは朝鮮半島南北分断の意味を失い、それによって極めて都合が悪いのは北朝鮮なのです。「朝鮮統一」の掛け声こそ、南北分断維持の話し合いの場を提供してきたと言えます。

 五月十五日記事で私は、安倍晋三首相が急に米国に揺さぶられるがまま政策方針を微妙に変更している点を指摘しましたが、その原因は七月の選挙と無関係なのは申すまでもなく、日米間に横たわるお金の問題だけではないかもしれません。飯島参与が中共経由で訪朝出来たのは、もう一度申しますが韓国には事前に知らせなくても、恐らく米中両国には知らせていました

 米政府関係者から「事前に聞かされていなかった」との言葉が出たのはその個人のことであり、拉致事件の解決と朝鮮総連(在日本朝鮮人総連合会)本部の活動を地下化させないため、安倍政権の一部で計画した「飯島訪朝」の米政府との交換条件は、中共政府が国内沈静化に必要な「安倍政権による対中威嚇の停止」だったはずです。その代わり中共は米政府の要求通り、国営の中国銀行などにあった朝鮮貿易銀行らの口座を閉鎖、取引を停止させました。

 安倍首相が参議院予算委員会で憲法問題などにかける勢いを初めて落としたのが十四日であり、飯島参与はこの前日に既に北京に向けて出発しています。人民解放軍海軍所属(実は特定しているが公表しない)の潜水艦が沖縄県近海の接続水域を何度も潜航しているのは、習体制が統制出来ていないことの表れ、或いは日米中の暗黙の了解が履行されるかどうかの確認かもしれません(だからすぐには公表しない)。

 いずれにせよ、韓国は北朝鮮問題から完全に外されています。彼らが寄ってすがった中共にさえも、日本を抑制出来るのは米国しかないとばかりに、韓国が無視されているのです。

 一方、私たちが全く笑えないのは、高支持率で強気だったはずの安倍首相でも米国に頼めば黙らせることが出来ると中共が知っていることであり、現実にそうなる理由は、有効期限の切れた占領憲法(日本国憲法)を国会で無効確認しないから以外にありません。米軍による占領統治が続いている国に対して、中共はいつまでもこのような取引を繰り返すでしょう。

 外交は駆け引きであり、重要な目的の達成のために妥協はつき物です。しかしそれは、交戦権を有して外交の出来る自立国家のすることであり、あくまで占領憲法が有効ならばわが国に目的達成も妥協も何もありません。対等に日米中で北朝鮮に対処するためには、やはり占領統治(戦後)体制からの脱却が急務なのです。

朝日新聞社はいつも曲解

皇紀2673年(平成25年)5月20日

 http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20130514-OYT……
 ▲讀賣新聞:従軍慰安婦問題、河野談話で曲解広まる

 いわゆる「慰安婦問題」について、私たちのほとんどが「よく分からない」という認識の中、大阪市の橋下徹市長が「従軍」慰安婦の存在を前提とした発言に及び、私が指摘したような正しい部分と著しく間違った部分の精査もせずにこれが批判の対象となれば、やはり多くの人が「日本は間違いを犯したのかも知れない」と考えるようになるでしょう。

 讀賣新聞社は十四日、朝日新聞社による致命的な誤報が端緒で「河野談話」の発表に至り、何ら証拠もないまま今日に至ってなお日韓対立が続いている原因となった事実を記事にして配信しました。

 このような指摘は、既知の事実であっても目下のような状況だからこそ必要です。あたかも朝鮮人女性を無理やり連れ出して売春婦に仕立てたような話は、最初に著した作家の吉田清治氏による創作だったと判明しています。本人ものちに「本に真実を書いても何の利益もない」などと認めているのです。

 彼や朝日新聞社、さらには河野洋平元官房長官のやったことは、韓国済州市民や郷土史家らからも異論が出たように、わが国に於ける軽薄な商魂や政治的保身がもたらした朝鮮人女性への侮辱以外の何ものでもありません。安倍晋三首相は、この線で新たな談話を発表すればよいのです。

 それでも朝日新聞社は曲解記事を配信し続けています。

 http://www.asahi.com/international/update/0516/TKY……
 ▲朝日新聞:橋下氏発言を非難する米政府当局者のコメント(全文)
 http://www.state.gov/r/pa/prs/dpb/2013/05/209511.htm#JAPAN……
 ▲米国務省(U.S.Department of State):Daily Press Briefing [JAPAN] Mayor Hashimoto’s Comments

 米国務省のジェン・サキ新報道官が橋下市長の発言に対して「outrageous and offensive(乱暴で非礼)」と批判したのは事実ですが、彼女が慰安婦問題の認識を適切に継承していることが分かるのは、慰安婦について「性的な目的で連れて行かれた女性たち」ではなく「…these women who were trafficked for sexual purposes…(性的な目的で売買されたこれらの女性)」と述べていることです。

 この「traffic」とは、例えば「human traffic(人身売買)」や「drug traffic(麻薬取引)」といった場合に用いる単語であり、決して「連れて行かれる」という意味ではありません。国際的にはむしろ当時の朝鮮半島で人身売買があったことのほうが重大な問題であり、米政府はこれまでも慰安婦の「従軍強制」を認めていないことがこの発言で分かります。

 サキ報道官に質問をしたのも朝日新聞社の大島隆記者ですが、「Hi, my name is Takashi from Japanese newspaper Asahi.」と挨拶されて、よもや植村隆記者を思い出したほど或る意味知日派の米国人はその場にいなかったかもしれませんが、私たちは日韓両国の先人たちの「真の名誉」を守るべく、慰安婦関連報道が出鱈目であったことを喧伝しなければならないのです。