ペロシ氏訪台と安倍元首相

皇紀2682年(令和4年)8月3日

 賢明な読者の方なら、日台交流について必ずといってよいほど取り上げる私が、超党派の「日本の安全保障を考える議員の会」から四名が七月二十七日から三十日まで訪台したのを静観したことに、ひょっとして首を傾げておられたかもしれません。

 これを取り上げるのは、米連邦議会のナンシー・ペロシ下院議長(民主党)が本当に訪台するか否か、彼女が「台北の地を踏んでからだ」と決めていたのです。

 これを書いている現在二日午後十一時四十三分、ペロシ議長は、本当に台北に到着しました。ニュート・ギングリッチ下院議長(共和党)が平成九年、米台断交後初の訪台を果たしてから、実に二十五年ぶりのことです。

 私が自民党の石破茂元防衛相、浜田靖一元防衛相、長島昭久元副防衛相、日本維新の会の清水貴之参議院総務副会長が訪台したことを一旦無視したのは、本来あの日に台北の地を踏むべき人たちではなかったからです。

 この面面を見て「わが国は腰砕けたな」と無念な想いに駆られつつ、ペロシ議長の訪台が実現すれば、その時こそ申さねばならないことがあると我慢してきました。

 実は、三十日に訪台するのは、安倍晋三元首相のはずだったのです。

 李登輝元総統のご命日に合わせ、安倍元首相が謝長廷台北駐日経済文化代表処代表(駐日台湾大使に相当)の招聘を快諾したのが、暗殺されてしまう一週間前のことでした。

 これを「何としても潰せ。絶対に安倍の訪台だけは許すな」と警戒、妨害工作に出たのが中共です。

 そして安倍元首相は、公安も把握していたこの事態の中、奈良県警察の異様なまでに手薄な警備体制によって暗殺されてしまいました。読者ご指摘の「元任期付き自衛官との警察発表が異常に早すぎる」のも念頭に、ついに私も七月二十八日記事で、逮捕された容疑者単独の凶行ではないようなことをほのめかしました。

 実は、統一教会(世界平和統一家庭連合)は、台湾でも盛んに活動しています。創価学会が公明党を作り、今やまんまと与党に収まったがごとく、台湾の統一教会は平成二十六年七月二十日、天宙和平統一家庭党という政党まで作っているのです。

 創設者の文鮮明前総裁が北朝鮮と繋がっていたことから、軍事政権下で「反共」を掲げただけの詐欺カルトは、共産党以外の「宗教」を認めないはずの中共とも大いに繋がりがあります。

 やはりあの暗殺事件は、関係を切った安倍元首相をそもそも恨んでいた統一教会自体が喜んで工作員を動員した可能性を否定できません。或いは、中朝の工作員が統一教会を利用したか、とにかく中共が「絶対指令」とした安倍元首相の訪台阻止は、確かに実行されてしまったのです。

【スクープ最前線】中国が震撼、暗殺事件に潜む〝闇〟安倍氏の不可解な死とペロシ氏の「訪台計画」 各国情報当局も疑念、岸田政権は「真実」公開するか(1/3ページ)

 米国と中国が、台湾問題で極度に緊張している。ジョー・バイデン米大統領と、中国の習近平国家主席が7月28日に行った電話首脳会談でも激しい応酬があり、中国当局は…

(zakzak:夕刊フジ|産經新聞社)

 安倍元首相の訪台計画が全くの出鱈目でないことは、加賀孝英氏のこの記事でも明らかで、もう一つ、国会で予定されていた安倍元首相の追悼演説に与野党揃って異論を唱えて騒ぎ、これが阻止された経緯も書かれています。

 恐らくペロシ議長の亜州歴訪に間に合わせるよう、岸田文雄首相が人選を急いだ(野党人選案を待てずに甘利明前幹事長に決めた)ことが仇になったのかもしれません。

 しかし、それとは無関係なまでに騒ぎ立て、中共から「国葬上めろ」を掲げにやってきた低級工作員がなりふり構わないのも、まさに前出の「絶対指令」に駐日工作員たちが従っているからなのでしょう。「上めろ」の正体も理由も、これではっきりしました。

 中共の共産党人民解放軍が台湾を侵略することは、絶対に許されません。

 そう簡単に手を出せない習近平国家主席の焦りが、米中の緊張と安倍元首相の訪台を妨害したことに表れています。

 私たちの元首相を殺したのです。もう中共そのものを許してはなりません。岸田首相は腹を括って、まず林芳正外相と福田達夫総務会長の首を斬ってください。

 それは小さな一歩にすぎませんが、もはや私たち国民は、安心して夜も眠れない状態に陥っているということを、私たちの首相が正しく認識しなければならないのです。

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自民党は景気回復に努めよ

皇紀2682年(令和4年)8月2日

 政府は昨日、重要物資の供給網(サプライチェーン)確保などの司令塔となる「経済安全保障推進室」を、内閣府の大臣官房に設置しました。

 一方、あれほど「やめてください」とお願いした中小企業の海外進出を支援する「海外ビジネス投資支援室(仮称)」を、内閣官房に設置するようです。岸田政権の癌である木原誠二内閣官房副長官がゴリ押ししました。

 ということは現下、給与下落のまま物価上昇(スタグフレーション)を招いていることに全く懲りず、供給網も海外に依存し続けるということでしょう。

 これでは、国内総生産(GDP)は低迷します。単体企業が或る程度の利益を得たとしても、内需は委縮したままで、結局給与を上げられません。

 国内の生産と消費と所得を引き上げずして、国民経済の回復はないのです。私たち国民が仕事を得てはたらいてこその内需回復であり、このままでは少子化も一層拍車がかかります。

 北欧諸国の出生率回復を巡り、性差の縮小(ジェンダーレス)がどうのという話がありますが、それと出生率はほとんど関係がありません。その低下は、韓国といいわが国といい内需委縮と共に加速したのです。

 外国人にばかり儲けさせて私たち国民の懐をすっからかんにし、国民の人数そのものを減らすような政治は、決して政治ではありません。何度でも訴えて大胆な方針転換を促します。

《スクープ映像入手》旧統一教会のフロント組織「勝共連合」会長が安倍元首相との“ビデオ出演”交渉の裏話を激白 | 文春オンライン

「朝鮮半島の平和的統一に向けて努力されてきた韓鶴子(ハン・ハクチヤ)総裁をはじめ、皆様に敬意を表します」旧統一教会(現・世界平和統一家庭連合)のフロント組織UPF(天宙平和連合)主催の「神統一韓国のた…

(週刊文春|文藝春秋社)

 さて、七月二十八日記事で申したことが見事に進められています。このようなことは、私が「予言」した通りにしないでもらいたいものです。

 統一教会(世界平和統一家庭連合)は、外部には自民党、立憲民主党、国民民主党や日本維新の会ら所属議員との関係をひた隠しにしながら、高額献金をまき上げねばならない日本人信者たちには徹底して宣伝します。

 週刊文春に寄稿された動画のうち、梶栗正義氏の話で唯一正しいのは、私が既に七月十三日記事で申した「米国のドナルド・トランプ前大統領もメッセージを寄せることが決まっていた」という点のみです。安倍晋三元首相がNGO「天宙平和連合」にメッセージを寄せることになってしまった経緯説明としては、これしかありません。

 梶栗氏が安倍元首相と「親しかった」などという話は、全て信者向けの虚勢(早い話が嘘)でしかなく、この記事そのものが「全て安倍のせい作戦」になっています。

 自民党自身も例外ではなく、伊達忠一前参議院議長が「統一教会票を安倍元首相に依頼した」などという話も、情けないほど私が予言した通りの行動です。

 伊達前議長(元清和政策研究会所属)が平然とこのような態度に出たのには、実は訳があります。かつて自身が推した宮島喜文前参議院議員の支援を、安倍元首相に断られていたからです。

 これは、安倍元首相が自身の首相秘書官だった井上義行参議院議員を推したためだったのですが、皮肉なことに、統一教会と文字通りの「ズブズブ」だった井上議員の気持ちの悪い選挙戦映像が何度も報じられ、報道権力によっても「安倍のせい作戦」が進行しています。

 もう一度申しますが自民党は、このまま暗殺された安倍元首相がもう何も語れないのをいいことに、自分たちと統一教会の「気まずい」関係を全て安倍元首相のせいにするでしょう。

 そして、ここ数日でようやくこれを指摘してくれる方がたが増えてきた消費者契約法改正の断行で、実は安倍元首相が統一教会に恨まれていたことから、統一教会も「気まずい」どころか犯罪的事案の何もかも全てを安倍元首相のせいにします。

 報道権力は申すまでもなく。本当にこれでよいと思いますか? 自民党は、直ちに統一教会をわが国からつまみ出し、創価学会を断ち切って単独政権の覚悟を持ちなさい。

 国民の富を韓国に垂れ流している場合ではないのです。

韓国の妨害をはねのけろ!

皇紀2682年(令和4年)8月1日

 岸田文雄首相は、武漢ウイルス(新型コロナウイルス)の指定感染症(二類感染症相当)指定を、ようやく五類へ引き下げる決断をしました。

 惜しむらくは、目下「第七波」などと莫迦騒ぎが始まる前に決断していればよかったのですが、すなわち「利権の莫迦騒ぎはこれが最後です」ということになりますから、引き下げに対する批判を浴びるかもしれません。

 しかし、正しい決断です。

自民・高市氏、政府の書類不備に「怒り心頭だ」 佐渡金山の世界遺産登録めぐり

自民党の高市早苗政調会長は29日、「佐渡島の金山」(新潟県佐渡市)が当初目指していた来年の世界文化遺産登録が困難になったことを受けて、「新潟県の方々の20年以…

(産經新聞社)

 さて、連合国(俗称=国際連合)教育科学文化機関(ユネスコ)の条約に基づくいわゆる「世界文化遺産」に登録されようがされまいが、本来はその価値が上がったり下がったりするものではありません。

 ただ、新潟県佐渡島鉱山の登録を目指すに当たり、毎度の韓国による嫌がらせ工作が始まっていましたから、そうなりますと「何としても登録を目指さなければならない」という妙な力学がはたらきます。

 今後韓国は、本当にわが国の素晴らしい文化的、或いは自然の遺産が世界的評価を浴びては困るというのなら、大人しくしておくことです。

 統一教会(世界平和統一家庭連合)の名称変更を何の抵抗もせずに処理したのは、文部科学省文化庁でしたが、韓国が事実無根の戯言をわめいて登録阻止を謳った佐渡鉱山の推薦書を満足に用意しなかったのも、同じく彼らでした。

 韓国を前にしてわが国の政治が腰砕け、日韓関係を歪めてきたのが自民党と統一教会の関係です。もう一度申しますが、それを断ち切ったのが安倍晋三元首相でした。

 ともすれば文化庁に統一教会員がいるのでしょうか。韓国の願望を実現させるとは言語道断です。

 しかしながらあまり政治的思惑をもって騒ぎますと国際記念物遺跡会議(イコモス)の心証を悪くするかもしれませんから、わが国も今回のことは静かに見送り、虎視眈眈と次回登録を確実なものにしてください。

孔子学院は危険な工作機関

皇紀2682年(令和4年)7月31日

 ここでも何度か取り上げた中共の共産党工作機関「孔子学院」について、わが国の医療系大学で初めて設置してしまっていた兵庫医科大学(西宮市)が閉鎖させました。

 偶然にも英国の次期首相を決める保守党党首選挙に於いても、ボリス・ジョンソン首相を党首辞任に追い込んで史上初の印国系首相を目指すリシ・スナク前財務相が、かねてよりの親中疑惑をかわす(だけの)狙いもあって(全く信用できませんが)英国内の孔子学院を「すべて閉鎖させる」と表明し、争点化しています。

 かつて文部科学省を問いただして判明したのですが、孔子学院の設置には、教育行政を所管しているはずの文科省に申請不要で、よって認可も必要ありません。中共・共産党が資金から指導工作の内容まで一切を管理しています。

 つまり、まっとうな教育機関ではないのです。文科省は、その実態を把握すらしていません。中共に屈従した現在十三もの莫迦な学校法人がやりたい放題、いや中共にやられたい放題になっています。

 文科省といえば、統一教会(世界平和統一家庭連合)の名称変更を「カネと票」で節操がない下村博文文科相(当時)の事務所から指示され、文化庁が決裁しました。その際、文化部の前川喜平宗務課長(当時、のちの事務次官)は、全く問題なく通しています。

 前川元次官よ、「僕は止めた」などと嘘をつきましたね。もしや流行りの「上めた」の間違いですか? 道理で、件の発言で早くも二転三転したわけです。嘘をついて私たち国民を騙したのも、結局文科省の不祥事に絡んでいたのも、全部お前じゃないか!

 さて、話を孔子学院関連に戻しましょう。

 現下大学法人の理事会などを覗いてみますと、本当に信じられないほど対日ヘイトスピーカー(日本憎悪差別主義者)だらけで、かの大東文化大学や國學院大學でさえも、頭のおかしな極左活動家まがいを教員に招聘し、大学教育を強姦しているようなものです。

 では、入学を忌避すべき、危険思想工作を野放しにしている十三もの莫迦大学を整理しておきましょう。(以下、中共に屈した順・設置年)
 立命館大学(京都府) 平成十七年 わが国初
 札幌大学(北海道) 平成十八年
 桜美林大学(東京都) 同
 愛知大学(愛知県) 同
 北陸大学(石川県) 同
 立命館アジア太平洋大学(大分県) 平成十九年
 早稲田大学(東京都) 同
 大阪産業大学(大阪府) 同
 岡山商科大学(岡山県) 同
 福山大学(広島県) 平成二十年
 関西外国語大学(大阪府) 平成二十一年
 武蔵野大学(東京都) 平成二十八年
 山梨学院大学(山梨県) 平成三十一年

 そして、目を覚ましたのか経営効果がなかったからだけなのか、とにかく暗黒面を脱した二つの大学も示しておきます。
 工学院大学(東京都) 平成二十年 令和三年閉鎖
 兵庫医科大学(兵庫県) 平成二十四年 令和四年閉鎖

 米国や英連邦ら世界各国で問題になっている工作機関をそのままにしているような大学は、学生に対してあまりに不誠実です。文科省は、直ちに実態を調査し、法令で設置を禁止するよう国会議員こそが動いてください。

 今後もこれを指弾し続けていきます。

中露の対日有害活動に注意

皇紀2682年(令和4年)7月30日

第二章警備情勢の推移 対日有害活動

1 ソ連時代
 戦後、東西冷戦の中、我が国が自由主義陣営の重要な一翼を担うに至り、ソ連を中心とする国際共産主義運動勢力による対日有害活動が活発に行われるようになりました。

(焦点第二百六十九号|警視庁)

 これは、現行警察法施行五十周年の記念特集号ですが、つい最近も、警視庁が企業などに注意を促す異例の対応がありました。在日露国通商代表部の職員が先端技術などを扱う複数のわが国企業社員に対し、諜報活動らしき接触をしていたためです。

 私が聞いたところでは、東京都港区新橋の飲食店などで、偶然を装って気さくに話しかけ、仲良くなったところで連絡先を交換、別の日に会食に誘うなどし、次第に核心の技術情報に触れていくというものでした。

 露国人も中共人も、最初からあなたに目をつけています。「ワタシ、チューコクカラキマシタ」「ニポンジン、トテモタノシイノコトネ」で、外国人の友人ができたと思ったら大間違いです。

 令和二年一月、ソフトバンクの元社員が露対外情報庁(SVR)所属の工作員に電話基地局等の通信設備関連工事の作業手順書(工程管理のマニュアル)を手渡した不正競争防止法違反(営業秘密の領得)容疑で、警視庁公安部に逮捕、起訴されて有罪になりました。

 わが国には、何度陳情しても一向に立法されないいわゆる「スパイ防止法」がなく、警視庁も警察庁(各道府県警察)も圧倒的人員・予算不足で、中共や露国から見て、世界で最も諜報工作活動がしやすい国にされています。

 工作員に促されるまま(内容は大した機密ではなかったが)わが国の国民が罪を犯した事実からも、私たち国民を犯罪と犯罪の誘惑から守るべく、スパイ防止法は絶対に必要です。また、警察の人員と予算の拡充も譲れません。

 とりあえず現状、私たち国民が意識を高め、事件を未然に防ぐしかありません。これは、特に高級品種を扱っている農家や、独特の養殖技術を編み出した漁業関係者も注意が必要です。

 そして、前出のソフトバンク事件は、この元社員を足掛かりに、対日有害活動の真の目的が総務省幹部職員との接触まで到達することにありました。霞が関官僚も当然、狙われているのです。

 ただ、それ自体は正しい「統一教会(世界平和統一家庭連合)叩き」を「反アベ」にまだ悪用する(安倍内閣のせいで天下り先を奪われたと恨んでいる)文部科学省の前川喜平元事務次官のような手合は、現職でも狙いから外れていますのでご心配なく。

 統一教会の名称変更をめぐり、当時文化庁にきた話を止めたのか止めなかったのか、早速それすらも正しく証言できない(既に発言が二転三転している)自己保身の塊は、初めから大した情報も持ち合わせない「無価値」な者なので、せいぜい極左活動に興じていなさい。私たち国民の多くすらも、この類いの発する言葉に耳を傾けてなどいませんから。