あの偽薬騒動…何か怪しい

皇紀2677年(平成29年)2月10日

 安倍晋三首相は九日夜、米国のドナルド・トランプ大統領との日米首脳会談のため、羽田空港から政府専用機で出発しました。日米首脳の緊密さを表す日程などについては、既に報じられている通りです。

 しかし、わが国側から提案するものの中に、首相官邸も把握しない未調整の内容が含まれて一部で報じられた件について、その所管の経済産業省から報道企業へ情報が漏れたといいます。

 世耕弘成経産相をかばうわけではありませんが、それほどおかしな話ではありません。そもそも安倍首相は、トランプ大統領に詳細な議論を持ちかける気などないのです。それは、担当閣僚または事務方どうしでやります。

 基本的に首脳会談や閣僚級会談(外相会談など)とはそのようなものであり、事前に事務レヴェルの会談を重ねて議論を固めておくものです。これが或る程度までいくかいかないかによって、首脳会談への問題解決の依存度が変わってきます。

 ところが官邸は少なくとも、トランプ大統領がそのような議論に耐えられないと知っているでしょう。大枠の話ができて、互いににこやかでいられれば大成功なのです。

 よって経産省から情報が漏れたなどと大騒ぎすることはありません。大枠の詳細を説明された、とでも思っておけばよいのです。

 http://www.sankei.com/affairs/news/170201/afr170201……
 ▲産經新聞:偽C型肝炎治療薬の“正体”はビタミン剤や風邪薬 服用例なく健康被害なし

 しかしながらわが国側は、トランプ大統領から消費税廃止や安全保障上の重要な役割分担を提案されるかもしれず、実のところ偽C型肝炎治療薬が見つかったこの不可解な事件も、ともすれば「日本はどうなっていますか」と尋ねられる案件になりかねません。今度は厚生労働省が慌てる番です。

 と申しますのも、産經新聞社が伝える通り手口は確かにずさんなのですが、最も不気味なのは、別のC型肝炎治療薬が実際に混入していたことにほかなりません。単なる詐欺目的であれば、全て風邪薬の類いでよいはずです。

 ひょっとするとこれは、わが国の安全保障を脅かす実験か何かかもしれません。ずさんすぎて、かえっておかしいのです。一刻も早く流通経路をたどり、東京都内の卸業者に持ち込んだ男女を特定して取り調べなければ、テロ等準備罪(共謀罪)の新設を目指す組織犯罪防止法改正案の議論どころではなくなります。

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『あの偽薬騒動…何か怪しい』に1件のコメント

  1. 心配性:

    政府が「カジノ法」を急いだ背景に、アメリカ商工会議所からの「要望」があったという指摘を三橋貴明氏らがしていたように思うのですが、日本人の暮らしにとって、「カジノ」というものはどうなのでしょうね・・・

    朝7時から1円スロット 震災機に店へ、被災地の閉塞感
    http://www.asahi.com/articles/ASK1M74BRK1MUNHB00W.html

    被災者が朝からパチンコに通い詰める様子はまさに「地獄絵図」ですが、不安定な政情や先行きの見えない閉塞感もあって「阿片が」が蔓延した清朝末期の世相を彷彿させます。

    それから、「日米安全保障」に敏感に反応した動きかどうかは知りませんが、また新たな「慰安婦像」がアメリカに建てられるそうです。

    ところで、なぜ朝日新聞は吉田清治氏の「作り話」を世界中に垂れ流したのでしょうねぇ・・・
    垂れ流すだけではなく、まともに英語で訂正や謝罪をしていないように思います。

    「日本軍が、済州島で大勢の女性を誘拐して慰安所に送った」という「作り話」が、世界中のメディアで報じられ、国連でも「真実」だと認識され、あちこちで「慰安婦決議」のようなものが乱発されました。
    済州島のご老人方が、「この島でそんな事があれば、私が知らないわけがないだろう!」「この本に書いてある事は嘘だ!」と怒っておられるのを、テレビ番組などで何度か見ました。

    前回も指摘しましたが、日本の在日の方々のうち、済州島にルーツを持つ方は少なくありません。
    なぜ、敢えて、済州島が反日煽動のターゲットに選ばれたのでしょうねぇ。

    こうした「作り話」を吹聴して日本社会の‶民族対立”を煽り立てるよりも、済州島の歴史や、独特の文化や伝統、日本の美女も登場する「建国神話」などを広めた方が、よほど興味深く、仲良くなれると思うのですが。