露国にもバレた外務省主導

皇紀2676年(平成28年)12月4日

 欧州連合(EU)の今後を左右すると申して過言ではないとして何度か取り上げたオーストリア(墺国)大統領選挙ですが、七月二日記事でお伝えした投開票のやり直しが本日、行われます。

 また、伊国でも憲法改正の是非を問う国民投票があり、これらの結果が来年つぎつぎに行われる蘭・仏・独の各種国政選挙に影響を及ぼすかもしれません。

 墺国に於いて、もしも自由党のノルベルト・ホーファー候補が勝利すれば、欧州各国の「移民・難民疲れ」が深刻であることを表します。報道各社は、その動きを単に「極右の台頭」「右傾化」と伝えますが、むしろ国民生活の疲弊が主題であることを忘れてはなりません。

 人と人との対立を招かない国づくりとは、まず利権をむさぼるための戦争を起こさない・起こさせない・関わらないことと、人を労働力として輸入するような政策をとらないことです。

 http://www.sankei.com/photo/daily/news/161203/dly161203……
 ▲産經新聞:岸田外相、プーチン大統領と会談 親書をやりとり

 さて、外務官僚に「地方から世界へ」なる「大臣担ぎ上げ」の出鱈目な事業を立ち上げさせた岸田文雄外相は、まんまと露国のウラジーミル・プーチン大統領に軽くあしらわれました。

 産經新聞社記事をはじめ、さらりと書かれていますが、プーチン大統領はこの会談に二時間も遅刻したのです。むろんこれは、交渉相手を牽制する彼の常套手段ですが、時間が遅れれば遅れるほどその程度がひどくなると考えてよいでしょう。

 さらに、産經記事の写真をご覧いただいてもお分かりの通り、直前になって会談の出席者を四人から三人に減らすよう要請されたため、第一次内閣で安倍晋三首相の秘書官だった林肇欧州局長が協議の場にいません。ありえないことです。

 つまり、プーチン大統領がいかにわが国の外務省に不信感、或いは不快感を抱いているか、これで明白です。単に日露首脳会談を前に牽制したということではありません。

 何度も申しますように、首相官邸主導で進めてきたはずの日露講和(領土問題が解決する平和条約の締結)交渉が外務省ペース、すなわち現行憲法(占領憲法下行政ペースに堕ちたことは、やはりマイナスでした。プーチン大統領にもバレているのです。

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『露国にもバレた外務省主導』に4件のコメント

  1. きよしこ:

    一般的な企業であれば無断で二時間も遅刻すれば「もう明日から来なくていいです」と言われて当然です。それを平然とされておきながら抗議の一つもできないなんて、情けないにもほどがあります。また報道各社も韓国の大規模デモなど報じる暇があるならば、この屈辱的な出来事に言及すべきです。それとも、またぞろ反日組織と結託して「北方領土パクられたロシア死ね」とかいうヘイトスピーチを流行させようと画策しているのでしょうか。

  2. 心配性:

    >墺国に於いて、もしも自由党のノルベルト・ホーファー候補が勝利すれば、欧州各国の「移民・難民疲れ」が深刻であることを表します。

    つい最近、中国が北朝鮮崩壊に備えて「難民対策」に乗り出したという報道と、日本政府が国連関係者に対して「難民受け入れ」に前向きな反応を示したという報道を目にしました。
    「朝鮮難民の大量受け入れ」というものが、現実味を帯びてきたと感じます。

    最近の「騎馬民族征服説」の蒸し返しや「高句麗起源説」は、かつての中国の「東北工程」とは関係はないようですが、私の‟嗅覚”が「いずれにせよ気をつけろ」と警告を発していますので(笑)、今後も注目していきたいと思っています。

    東北工程
    https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%B1%E5%8C%97%E5%B7%A5%E7%A8%8B

    韓国や中国では、当時の大陸情勢や半島情勢、『宋書』などの文献の記述を完全に無視して、古墳時代の日本列島は、大量の騎馬・遊牧系の移民が押し寄せ、文化や言語が一変してしまった時代だと勘違いする傾向が顕著です。
    中には、倭国は百済の植民地であり、当時日本列島で広く話されていた言語は「高句麗語と同系統の百済語」で、現在の日本語は「扶余語族」に属するという空想的な主張を行う人までいます。

    古墳時代というのは、基本的には「弥生時代」的なのだと思っています。
    文化的にも、縄文や弥生の延長線上の文化が日本列島全体を覆っていた時代だと思っています。
    また、稲が南方の植物であり、稲作とそれに付随する文化が「南方由来」である事から、古墳時代の西日本は、多分に「南方風味」だったと感じます。
    騎馬民族の世界では、王権の周辺で「歌垣」の様なものが流行ったり、やがて宮廷の文化として取り入れられるという事はあまり無かったのではないでしょうか?

    ちなみに、奈良時代も、ざっくりと言えば、弥生文化+政治的な中国趣味の時代でしょうか。

  3. 心配性:

    補足になりますが、古墳時代の日本列島各地では、「歌垣」が行なわれていたでしょう。
    畿内の王権周辺でも「歌垣」は行われ、王族や豪族も、積極的にこれに参加していたと思われます。

    その後「歌垣」は、奈良時代には、中国風に洗練されて宮廷行事として取り入れらますので、どう見ても「遊牧民」というよりは、「お百姓さん」です。
    よほどひねくれているか「政治的」な下心でもなければ、あらゆる点で、そのように見えますね。

    これが日本の古代の姿だと思いますが、なぜか無視・軽視されがちです。

    歌垣
    https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%AD%8C%E5%9E%A3

  4. 心配性:

    これで最後と致しますが、欧州の「難民問題」から、この様な長い話になってしまい申し訳ありません。

    私がいつも思うのは、左翼や韓国・朝鮮の方々は「沖縄」の存在を無視する事です。
    少なくとも「日本」とは考えていない、考えたくないようです。

    学生時代にかなり無理をして『源氏物語』を読み通しましたが、物語の舞台や登場人物から、騎馬的、遊牧的要素は殆ど感じられず、よく言われるように、彼らの社会が本当に‟ゴリゴリ”の「父系文化」なのかどうかさえも甚だ疑問でした。

    「歌垣」「夜這い」「通い婚」といった‟南方的”風習が近代に至るまで行われていた地域としては、沖縄が挙げられます。
    本土においても、「歌垣」や「夜這い」は古い時代に盛んに行われていました。
    平安時代の物語を読んでも、そうした片鱗を濃厚に感じる事ができます。

    昨今、こうしたものを全て「高句麗起源」にする乱暴者が後を絶ちませんが、不自然です。

    雲南省に住むチベット人に近いモソの人々がいまだに「歌垣」や「夜這い」や「通い婚」的な風習を残していますが、今でも「夜這い」の風習が存在しているかどうかは知りませんが、基本的に「歌垣」が盛んなのは、トン族、ミャオ族、チワン族など南の方の人々が多いと感じます。

    トランプ外交について、中国も、朝鮮半島の国々もいまだ「様子見」といった感じでしょうか?
    いずれにせよ、日本が大損する事だけは無いよう祈りたいですね。